久留米高校|Life Design Guidance
2018.12.08
ART & DESIGN for a sustainable future
人と社会を元気にする「芸術とデザイン」の力
九州産業大学 芸術学部
ソーシャルデザイン学科 教授
井 上 貢 一
芸術工学会 / 日本デザイン学会 / 日本映像学会 / greenz people
ソーシャルデザイン学科 教授
井 上 貢 一
芸術工学会 / 日本デザイン学会 / 日本映像学会 / greenz people
CONTENTS
Art & Design を学ぶ、その先の未来
芸術|Liberal Arts は学問そのもの。様々な未来の選択肢があります
芸術学部は就職に関して不利ではなく、むしろ有利な状況
- 空間:インテリア、照明、ディスプレイ、建築、環境・・
- + 今はまだ存在していない新しい職業
芸術は総合的な学問
- すべての学問の究極は「人間とは何か、どうあるべきか」を考えること
- 学問には文系も理系もない(理系特化政策は産業革命以後)
- 卒業式ではなく「学位授与式」 学士 / 修士 / 博士
参考:国際標準教育分類
- 教科書はない / 見解も様々 / 自ら調べ・考える / 答えはひとつではない
- 学生と教員は「研究室」をもつ共同研究者
- 芸術学部の受験には様々な選択肢があります
デッサン、色彩構成、写真、小論、国・数・英、センター利用他
アートとデザインの違い
- アート
- 自分の中に「動機」を見出す
- 自分の表現を追求する
- 既成概念を破る新規性の追求(惰性化した日常を挑発する存在)
- アウトプットは「作品」|世界にひとつだけの存在|作家はサインを入れる
- デザイン
- 暮らしの中に「問題」を見出す
- 人と社会のニーズに応える
- 問題を解決し日常を快適にする(時には空気のような存在)
- アウトプットは「製品」|設計図にもとづく機械生産|デザイナーは匿名
この国の現状 と AIの現状
- 人間の仕事が機械に代替される順序
足(移動) > 脳(認知・発想) > 腕(操作) > 顔(表情)> 手指
- AI・ロボット の現状
- パターン認識(画像・音声認識、顔・生体認証、物体検知、動作解析)
事例: 購買行動解析(盗難防止) 採用面接(一次)の自動化 - 自動翻訳 自然言語処理 文書作成(AI 記者) 作曲 作画
- 製造 在庫管理 自動運転 現場監督 災害救助 警察 軍事
- パターン認識(画像・音声認識、顔・生体認証、物体検知、動作解析)
未来を見据えた学び
- ヒトに特有の能力を伸ばす
不安、問題意識、動機、嗜好、好奇心、理想、共感 + 身体性
- ITを駆使した生産効率の高い仕事ができること
デザイン分野は情報科学系同様にコンピュータの活用が日常的
- 低所得であっても、なくならない仕事・スキルを身につける
デザイン思考が「価値」を生む
- アイデアをオープンにして共有すること
今、インターネットを支えている技術の大半はオープンソースです
- 価値は所与のものではない
「評価」「選択」ではなく、「関係」の再・構築が重要