World
Blender 3.0
Worldは、単一の色から物理的な空のモデル、任意のテクスチャまで、様々な環境光の放射をシミュレーションすることができます。特に環境テクスチュアを使った Image Based Lighting (イメージベースドライティング)を使用すると、光源オブジェクトを使用せずにシーン全体を照らすことができ、シーン内のオブジェクトへの環境の映り込みを含めて、自然なライティングが実現します。
Worldの設定
環境テクスチュアを使ってワールドの設定を行うには、マテリアル、テクスチュアの設定同様、PropertyEditor から設定する方法と、ShaderEditor で設定する方法がありますが、ここでは ShaderEditor を使う方法で説明します。
解説動画
環境光(色)の設定
デフォルトのグレーの背景色を単純に変更する方法です。
- ShaderEditor を使って背景色を設定します。
ShaderEditor > Header > World を選択 > Background パネルの Color の部分で色を選択
- 環境光の強さは、Background パネルの Strength の値で変更できます。
- レイアウトワークスペースでワールドの色が変わったことを確認します。
シーンのプレビューモードを「レンダープレビュー」モードにして下さい。
その他のモードでは、ワールドの設定は確認できません。
環境テクスチュアの設定
Worldに環境テクスチュアを設定すると、Image Based Lighting(IBL)が実現します。これを実現するには、環境の Background に Environment Texture をリンクします。Environment Textureノードは、Equirectangular(正距円筒図法)およびミラーボール状の画像をマッピングする Mirror Ball(ミラーボール) を環境マップとしてサポートしています。
- はじめに HDRI(High Dynamic Range Image)を準備して下さい。
以下のサイトに多数の素材があります。事前にダウンロードして下さい。
https://polyhaven.com/hdris
- ShaderEditor を使って背景画像を設定します。
ShaderEditor > Header > World を選択 Add > Texture > EnvironmentTexture > 画像を読み込み EnvironmentTexture の出力 Color を Background の入力 Color に接続
- 環境光の強さは、Background パネルの Strength の値で変更できます。
- 環境画像を回転して、光の方向をコントロールするには、以下のようにパネルを追加して制御します。
ShaderEditor > Header > World を選択 Add > input > TextureCoordinate Add > vector > Mapping TextureCoordinate の出力 Generated を Mapping の入力 Vector に接続 Mapping の出力 Vector を EnvironmentTexture の入力 Vector に接続 Mapping の Rotation:Z の値を変更
- 背景部分の HDRI を透明に抜くには・・
背景部分は、レンダリングした後に別のソフトで合成することもあります。レンダリングのプロパティーで、以下のように設定すると透明に抜けます。PropertyEditor >Render Property タブ Film パネルの Transparent(透過) にチェック
レンダリング結果を PNG 形式で保存すれば、背景部分を透明にした画像として、他のソフトで簡単に背景を合成できます。
- 環境テクスチュアを光源(IBL)としてのみ使用するには・・
通常、環境テクスチュアは、シーンの背景として表示されます。これを避けて環境テクスチュアを光源(IBL)としてのみ機能させたい場合は、レンダリングに Cycle エンジンを使用するとともに、以下の設定を行なって下さい。PropertyEditor >World Property タブ Ray Visibility パネルで、Camera のチェックを外す
これで、環境画像そのもには背景には表示されなくなります。
keywords
- World Environment:シーンの環境を定義
- Surface:背景と環境照明の設定
- Volume:ワールド全体、その空間を完全に満たすように適用
- Background:背景
- Color
- RGB:RGBカラーを適用
- Ambient Occlusion:
- Environment Texture:環境テクスチャ
- Image Based Lighting:画像を光源として用いる
- HDRI:High Dynamic Range Image(高い輝度幅をもつ画像)
参考素材サイト:https://polyhaven.com/
- Sky Texture:空のテクスチュア
- Ray Visibility:可視性
- Camera:チェックを外すと環境(画像)は不可視となります。
- Camera:チェックを外すと環境(画像)は不可視となります。