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回帰効果の誤認 の変更点


#author("2017-07-26T10:24:51+00:00","default:inoue.ko","inoue.ko")
*回帰効果の誤認
人が陥りやすい勘違いについて

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***物事のランダムな振る舞いには波がある
乱数を振り続けるとわかることですが、ランダムな現象にも大きな波があるのがふつうです。一定の間、下降したり、また上昇したり・・・

平均は変化しないことが前提なので、谷がくれば上昇し、山がくれば下降するというのが全体のふるまいで、常に平均値への回帰現象がみられます。
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***問題への対処
通常人は、この大きな波の谷の部分において様々な「対処」をします。

-体調が悪い → サプリメントを飲む
-賭け事で負け続ける → 神頼みする
-子供の成績が下がりつづける → 叱る
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***効果の勘違い
ランダムな現象はいずれも、谷のあとは上昇回帰するので、対処に本質的な効果がない場合も、上昇のふるまいをみて効果があったような気になります。

-サプリメントを飲む → 飲んだ本人は、その効果があったように感じる
-神頼みする → ここの神様はご利益があると感じる
-叱る → 叱ると子供の成績は上がるような気がする

これが、「回帰効果の誤認」です。

誤差の範囲のふるまいから生じる誤認は、問題の本質を見失うことにつながるので、注意が必要です。
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