社会システムへの
インターネットアーキテクチャの導入
ポストコロナ社会への指針
インターネットの考え方を社会システムに導入する・・ということが、サスティナブルな未来のデザインにつながります。
インターネットを支える哲学
オープン
- 仕組みをオープンにして、みんなで協働して作る
自律分散協調系
- ツリー型の組織からセミラティス型の組織へ
- 両端のコンピュータがすべてを行う(経路上の資源に負荷をかけない)
- 中央集権・トップダウンではなく、分散・ボトムアップ
- 利他的な行動が自身の利益に還元される Win-Win
自然の生態系に学ぶ
- 情報の「交叉と淘汰」を前提とする
- トップを置かない
- 合意はざっくりと(決め事はゆるめに)
- 机上の設計図ではなく、実際に動いているものを尊重する
We reject king, president, and voting. We believe in rough consensus and running code.
Dr. David Clarke(MIT)
グローバル
- Think Globaly, Act Localy
- 地理的・政治的境界を超えた情報共有
最適化しない・制限しない・ざっくりやる
- 最適化を進めるのではなく、冗長・余白をもってゆるやかにつながる
- 問題が生じた場合に、臨機応変に制限を行う
- 「常態」を仮定するのではなく、常に「非常時」を前提とする
- 確実に届く・・ではなく「ほとんど届く」程度
- 90点台でよければ、つくるのが簡単
- 届かないときは何度でも送ればいい
目標を定めない(上限なしの品質向上)
- 目標を定めれば「目標を満たす範囲でのコスト削減」が行われ、目標以上のものは生まれない。目標を定めないことが、結果的にはよりよいものを生み出す。
付記:情報化について
人類は、これまで以下のようなステップで情報化を進めてきた。それは、すべて情報(ソフト)を物質(ハード)から分離(アンバンドル)する流れである。
- 1) 言語
- 2) 文字
- 3) 貨幣
- 4) アナログのデジタル化(サンプリング)
- 5) プログラムにおけるオブジェクト指向(プロパティーとメソッド)