水
一番美しいものは? と聞かれたら、「水」と答えることにしています。
水素と酸素の化合物で化学式は H2O 。
- 日常的な環境下で固体、液体、気体の3つの状態を見ることができる。
- 固体の方が液体よりも比重が小さい(固体が液体に浮く*1)
あたりまえ過ぎて意識することがないのですが、とても不思議な存在です。
「水」にまつわる言葉もたくさんあります。
水の源 | 山
水は山で生まれます。現代人にとって「山」の存在感は希薄なものかもしれませんが、そこは、草木を育て、水を育み、また空気を浄化する場所です。我々人間にとって、かけがえのない大切な場所なのです。そこには「山の神」が宿っていて、今でも様々な祭礼が行われています。
日本は資源に乏しい国と言われますが、自然の力と共存した循環型の暮らしを理想とすれば、日本は最も資源に恵まれた国であると言えます。
今、世界が依存している大半のエネルギーは、再生不可能な有限の資源によるものですが、かつて(文明開化以前)の日本人が依存していたエネルギー、すなわち、薪から得られる熱や、水車から生まれる小水力は、太陽エネルギーをもとにした循環型のエネルギーであり、無限に利用可能な資源なのです。
しかし、多くの現代日本人はそのことを忘れています。「山」を見て「ありがたい」と思う気持ち… 今、それがとても大切なことだと思います。
水の地球
地球環境において「水」は非常に重要な役割を担っています。
人類社会の循環的持続を根底で支えているのは、太陽からの低エントロピーのエネルギーの取り込みと、宇宙空間への高エントロピーのエネルギーの廃棄です。植物は、低エントロピーのエネルギーを高エネルギーの低エントロピー物質(炭水化物)に変え、動物に提供します。そして動物は、高エネルギー・低エントロピーの物質と酸素を消費して、植物が利用できる形に戻します。
そして、その過程で発生するエントロピーを生命系外に廃棄すること、またそれを宇宙空間に熱放射することに貢献しているのが「水」という「低エネルギー・低エントロピー」の物質なのです。
生物の体も定常開放系(散逸構造系)である点で同じ。外部から物質・エネルギーを取り入れて生理的な活動(消費)を行えば、高いエントロピーが発生します(もちろんその代表格は熱)。そして、そのエントロピーを体外に廃棄するのに必要なのが「水」です。私たちは、栄養を摂ることよりも、エントロピーを体外へ排出することの方を優先すべきかもしれません。人は水なしでは生きられない・・とは、そういうことです。
定常開放系においては、系内の「水」が循環することで、エントロピーの廃棄が行われ、動的状態が保たれているということは、非常に重要な知見です。生きている・・ということが(福岡伸一流の)「動的平衡」と同義であるとすれば、資源・エネルギーそのものよりも、その「流れ」が持続できているかということが重要なのだと言えるでしょう。
「水に流す」という言葉があります。科学的知識がなかった時代にも、賢者は「水の効用」について気づいていたのだと思います。
Topics
- 吉祥寺 住みたい街 No.1 の理由は?
- 弁財天(弁才天, 弁天) 水のあるところ弁財天あり
- Wikipedia:ネロベルク登山鉄道 ドイツの水力列車
- Warka Water 大気から水を集める
(気づいたときに随時追記しています)
水のリンク(記事)
- 湧水(Wikipedia)
- 井戸(Wikipedia)
- 水源(Wikipedia)
- 疎水(Wikipedia)
- 水辺(Wikipedia)
- 池(Wikipedia)
- 川(Wikipedia)
- 海(Wikipedia)
- 雨(Wikipedia)
- 水車(Wikipedia)
- マイクロ水力発電(Wikipedia)
- 水力発電(Wikipedia)
- 円筒分水(Wikipedia)
水のリンク(画像)
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水のリンク(水関連サイト)
- 水Web
- 疎水名鑑
- 水土の礎
- 無印良品|水のようでありたい
- SUNTORY|天然水の森|Short Movie
- SUNTORY|水育
- 農林水産省水土里(みどり)電子博物館
- Japan Water Forum
- Asia-Pacific Water Forum
- 環境省・水環境総合情報サイト
- 独立行政法人・水資源機構
書籍紹介
- 「水の未来」 フレッド・ピアス
- 「水危機 ほんとうの話」 沖 大幹
- 「日本の「水」がなくなる日―誰も知らなかった水利権の謎」 橋本 淳司
- 「奪われる日本の森—外資が水資源を狙っている」 平野秀樹,安田喜憲