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伊藤晃生/前期プレゼン のバックアップの現在との差分(No.0)


#author("2020-07-30T18:07:03+09:00","default:member","member")
*monokara. - あなたの思い出、修復します -
白黒写真のカラー化によるソーシャルデザイニング
'''Keywords:Photo, Web Design, Video, SNS, Back in time'''
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#image(20073003.jpg,,100%)
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***1.背景
-タブレット端末の普及で写真のデジタル化が進んでいる。
-そんな写真の誕生当初は、白と黒の濃淡のみ。
-白黒写真に写っている実際の色を再現したい。
-アプリを使って誰でも自動・手動で着彩できることに気づいた。
-だが調べないとわからない。それにきっかけが無いとできることに気づかない。
-そもそも、実際何色だったかを記録した紙がほとんどない。
-地域の歴史を記録した写真も同様の出来事が起こっている。
-その記録を管理する人自体いなくなってきている。
-このままでは、地域文化そのもの自体が消失してしまう可能性大。
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***2.研究目的
-白黒写真カラー化を通して、デジタル技術や地域の特色を知って学べる環境造りを確立しする。
-地域住人でさえ知られていなかった地域の文化・歴史の魅力に関する情報を発信することで記憶の風化を防ぐ。
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***3.コンセプト
「各年齢層に合った情報の発信」
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-高齢層:インターネットが苦手なことから実際に地域ででイベントを開催。
来場していただくことで当時の記憶を蘇らせながら互いにイメージしやすいようにライブビューイング型の着彩パフォーマンスも同時に行う。
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-若年層:インターネットが得意な為、WEB という仮想空間でイベントを実施。
その場に居ながら瞬時にSNSで情報を拡散することが可能であるため、気軽に参加しやすい環境が実現できる。
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本研究の名称「monokara. あなたの思い出、修復します」について
-「” モノ” クローム” カラ” ー」と「数々の思い出” から” あなたへ捧ぐ」の2つの意味が込められている。
-ローマ字表記にすることで国外での知名度を増す目的も込められている。

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***4.実験
AIによる自動書き出しと手動でのやり方と白黒写真着彩結果についての比較
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***4-1.AIの書き出し
-4つの研究所が開発したAIを使用した。
-全体的に時代にそぐわない色を表現したり、色の境目が認識できてない。
-一部のAIは、実際の雰囲気に馴染んだ色を検出。
-色のヒントとしては、役立ちそう。
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#image(hikaku.jpg,,100%)
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***4-2.手動による着彩
-データ化されてない写真をタブレット端末で撮影して読み込む。
-スキャナーだと光が強すぎて、原本のインクが劣化する恐れがある為、禁止。
-劣化が進んでいることから一旦、完全に白黒し、修復しやすいようにする。
-その後、依頼者から当時の記憶を思い出し着彩。
-分からない色は、当時を記録したカラー写真や生活背景が分かる雑誌を参考にする。
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#image(20073002.jpg,,100%)
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2つを比較すると手動の方が色合いも良く、自然な描写に近づいたと感じた。
また、話し合いながら着彩することでAIでは感じられない時代背景を把握できる。
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***5.制作
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***5-1.イベント
-場所:福岡市博多区 川端通商店街の一角
-内容:新型コロナウイルス感染症拡大の影響で中止になった博多祇園山笠の白黒の記録写真カラー化
-期間:2020 年10 月中旬~ 11 月下旬の2日間(コロナウイルスが落ちつたと思われる日程)
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***5-2.ロゴ
-依頼者の話に寄り添い、正確な色を聞き出す温かい雰囲気を表現。
-「ono」とウェーブを組み合わせることで依頼者が懐かしんで笑顔になる顔を視覚的に表している。
-終止符のピリオドを配置することで元写真をデジタルで修復するため、二度と劣化しないことを意味している。
-愛着ある福岡から本企画が誕生したことを意味し、日本語フォントを「筑紫A丸ゴシック」。
-英語フォントは、幅広い世代に情報を広げていきたい気持ちを子供向けパッケージデザインや食品で使われている「Linotte」を使用した。
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***5-3.WEBサイト
-イベントの当日情報や着彩ライブビューイングも現地とWEB で連動して見れる仕組み。
-モバイルファーストの制作が主流なことからタブレット端末の操作性を優先した、レスポンシブデザインに全デバイス統一。
-PC ユーザーでも分かりやすいように「menu」も表記することで混乱を避ける。
-全体的に余白を生かしたシンプルな構造により、情報を捉えやすい印象を感じ取れるよう工夫。
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&image(20071602.jpg,,50%);&image(20071603.jpg,,50%);
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***まとめ
テスト段階として本学学外連携課の方から自身の幼少期の白黒写真を修復・着彩した。完成品をお渡しするとカラー化されていることに驚かれた。後日、ご家族に見せたところ非常に感謝され、昔の思い出を思い出されたようでたくさん話されたとのことだった。
この研究は、文化・歴史の周知・維持の目的以上のことが期待できるだろう。

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***参考文献・資料
-「 博多祇園山笠大全」西日本新聞社 2013 年 11 月 3 日
-八番山笠上川端通 五十周年記録誌」上川端商店街振興組合事務所
平成26 年12 月吉日
-「七番山笠 東流」 東会
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