見えなくてもできるばい!
〜子ども向け、親子で学べる視覚障害者の生活〜
- 石坂大翔
- Keywords:視覚障害, 子ども,教育
概要
これは何?
子ども向けに目が見えない人(視覚障害者)の生活にはどのような工夫があるのかをアクティビティや作成するチラシを通して知識を深めてもらおうという研究である。前期の情報デザイン研究Iで調査・研究した内容をもとに視覚障害者のリアルな生活に触れ、目が見えなくてもなんでもできるばい!ということを知ってもらう。
背景と目的
視覚障害を体験できる機会はあるが残念なことに誤った理解をしている人が多いのではないかと考える。実際に今日の小学校や中学校を中心に行われている視覚障害体験はアイマスクを使って児童や学生同士で介助し合う体験がほとんどである。そのため、普段から視覚に頼って生活している人がいきなり視覚を奪われては「怖い、何もできない」という恐怖心を植え付けかねない。街中に行けば白杖をつきながら歩いている人がいるが「目が見えないと怖いはずなのにスムーズに歩いていてすごい」「何か手伝えることはないだろうか」と思う人もいるかもしれない。そのため、これらのような目が見えないということに対する恐怖心と視覚障害者の実際の生活との間に生じる誤った理解をなくすことを目的とする。また、目が見えない人は視覚以外のどのような感覚を使い、どのようなツールを活用しているのかを子供達にわかりやすく伝え、知ってもらうことを目的とする。
コンセプト
- SDGsの「4.質の高い教育をみんなに」の一環として子供達に視覚障害に対する正しい知識をつけてもらう。
- 「10.人や国の不平等をなくそう」のターゲット10-2にあるように将来的に障害を持った人が社会的、経済的、政治的に取り残されないようにするための教育の一環として正しい知識を提供する。
成果物の仕様
制作ツール
- ソフトウェア
├Premiere Pro
├Photoshop
┣illustrator
├NaviLens
- ハードウェア
├MacBook Air
├iPhone
プロジェクトの期間
2023.09.20 - 2023.12.20
まとめ
調査
現状調査
【現在の視覚障害体験(小学校&中学校)】
【障害者に関する世論調査】
- 「世の中には、障害のある人に対して差別や偏見があると思う」と回答した人は83.9%いる。
- 障がい者本人に「日常生活において、差別や偏見を受けたと感じる場面がある」と聞いた調査では、59%もの人が「感じる」と回答している。
先行事例
プロジェクト管理
スケジュール
ToDo
試作の実施に向けての用意
今後のクイズ(アクティビティのワーク)の案決め
- 中間発表に向けた試作動画の編集
┣テロップ入れ、アクティビティの説明を入れる
- チラシ作り
┣視覚障害者の使う感覚やツールをまとめる
┣構図や文章、色使いを子ども向けにする
進捗記録
2023.10.25
作業内容
- 中間発表準備
┣資料のリンク
- 試作動画編集
┣作業内容:テロップ入れ、差し込みイラスト作成、説明文追加、BGM追加
2023.10.18
作業内容
- クイズ案一覧
┣リンク
- アドバイスを受けて
- アクティビティや作品を作った後のことを考えてみる。
┣色々なアクティビティを考えてみて視覚障害者の体験アクティビティとして相応しいもの、広めていきたいものをWebなどにまとめてみるのもいいかも
- 何個かアクティビティを考えてそれを一つのパッケージとすることで体験する人の反応を見てみる。
- 中間発表の構成
①学科サイトの紹介
┣テーマ、サブタイトル発表
┣概要〜プロジェクト期間の部分を話す
②試作の紹介
┣許可を頂いた動画を見てもらう。
┣考案したアクティビティ(クイズ)の案を紹介する。
③今後の流れと課題を発表する。
┣2回目の実施に関する情報
┣最終的な展望や案など
2023.10.11
作業内容
- 試作の実施(10/13金、場所 : みん食Minnaの学習スペース)
- コイン当てゲーム(5円、10円、50円玉を手の感覚だけを使って当ててもらうゲーム)
┣参加人数:8名
┣参加者の気づき:コインに穴があるかないかで判別できる。コインの側面がギザギザしている。大きさが違う。
┣参加者の感想:5円玉と50円玉の区別が迷う。何回も触ってたらわかるようになってきた。違いがわかるのが楽しい。
☞撮影許可を頂いた動画のリンク
┣実施してみての感想:子供達が興味を持ってくれるかという懸念点はありましたが、想像以上に楽しんでもらうことができた。また、たくさんのご協力をいただくことができて良かった。
- 何が落ちたか当てよう!(マーカーペン、鉛筆、クレヨンのどれが落ちたか音だけを聞いて当ててもらうゲーム)
┣参加人数:5名
┣参加者の反応:1つずつ順番に落とした時はほとんどの人が聞き分けることができていた。ランダムに何回も落とした時は半数の人が聞き間違えることがあった。
大人の方も参加してもらいましたがこども大人関係なく間違える人は間違えていた。
┣実施しての感想:最初はクイズとして簡単かと思われたが、大人も子供も普段は聴覚だけから情報を入れることがないので瞬時に聞き分け判断するのが難しいように感じた。
2023.10.04
作業内容
- 10/13(金)に子ども食堂の学習支援の場を借りてアクティビティを行う。
- 内容:聴覚と触覚を使ったクイズを行う。
┣小銭(5円玉、10円玉)を用意して手触りだけで何円の硬貨かを当ててもらう。レベルアップで50円玉を混ぜてみたり...
┣鉛筆やペットボトルが落ちる音だけを聞いてもらい何が落ちた音なのかを当ててもらう。
【現在の視覚障害体験(小学校&中学校)】
【障害者に関する世論調査】
- 「世の中には、障害のある人に対して差別や偏見があると思う」と回答した人は83.9%いる。
- 障がい者本人に「日常生活において、差別や偏見を受けたと感じる場面がある」と聞いた調査では、59%もの人が「感じる」と回答している。
【どのような視覚障害体験が効果的か】
2023.09.27
作業内容
- 視覚障害に関する認識のアンケートをとった
├アンケート内容
- 案(仮):子ども向け視覚障害の体験アクティビティ
- 内容:ナビレンスのシステムを使い宝探しのようなアクティビティーを行う。プレイヤーにはアイマスクや視覚障害体験用メガネなどをつけてもらい、ナビレンスとは何かを知ってもらい同時に視覚障害について知ってもらう機会にする。
- ターゲット:子ども食堂に来てもらったご家族をターゲットとする。お子様をメインにご家族で体験してもらう。
- 制作物:アクティビティーの様子をショート動画にまとめる。視覚障害についてまとめたパンフレットを作る。(アンケートや前期の研究をもとに)活動記録や体験してもらった方の感想を別にWebサイトを作ってまとめる。
2023.09.20
作業内容
- 学科サイトの編集
┣名前、作業内容の記入
- テーマ設定
- 案1:ナビレンス(前期の派生)
┣前期はナビレンスの調査と大学での活用法を考えたが、今回は場所と対象者を変えてみる。(現在プロジェクトの一環でボランティアとして参加している子ども食堂を活用してみる。)ナビレンスはあくまでツールであり、目的は視覚的に障害がある方の補助である。
- 案2:ユニバーサルデザインをもとにインクルーシブデザインを考慮して身近なものからアイデアを出しまとめてみる。(実際に形にするところまで)
参考資料(Webサイト)