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Pandas のバックアップソース(No.11)

#author("2021-11-08T12:03:30+09:00;2021-08-26T16:52:52+09:00","default:inoue.ko","inoue.ko")
*Pandas
https://pandas.pydata.org/
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Pandas は、データの読込、集計、並べ替え、欠損値の補完などを行うことができるデータ解析の定番ライブラリで、.csv、.xlsx 他、多様な形式のデータを読み込みに対応しています。大量のデータの読み込みに対応しており、表計算ソフトよりも高速で処理を行うことができます。

Pandas の特徴は ''DataFrame'' にあります。DataFrame にはデータの平均値や行数などの情報把握、並替え、列名変更といったデータ整形機能があります。

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***CONTENTS
#contents2_1

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**準備
***インストール
[[Python]] 言語のライブラリとしてのインストールになるので、一般の Python3 の環境であれば、Terminalから以下のコマンドでインストールできます。
 $ pip3 install pandas
 $ pip3 list  ← 念のため一覧表示
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***pandasを使った処理の冒頭部分の事例
 # 必要なライブラリのインポート
 import numpy as np
 import pandas as pd
 from pandas import DataFrame
 import matplotlib.pyplot as plt
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**DataFrame
***pandas による DataFrame の定義
一般に、データフレームは CSV や Excel 等のデータを読み込んで生成するものですが(後述)、ここではデータフレームの構造を理解する意味で、直接的なデータの定義方法について紹介します。
 pd.DataFrame( data, index, columns, dtype, copy)
DataFrame は ''data''、''index''、''columns'' の3つの要素から構成されます。
-data:表内の個々のデータ値(行列データ)
-index:行ラベル(指定されない場合は 0, 1, 2,・・・)
-columns:列ラベル(指定されない場合は 0, 1, 2,・・・)

以下、DataFrame を扱う変数として ''df'' を使って事例を紹介します。
&small(df は DataFrame の略として一般によく用いられる変数名です。);
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***定義例1
 df = pd.DataFrame( [ [ '佐藤', 170, 60 ] , ['田中', 160, 50 ] , [ '鈴木', 165, 58 ] ]  )
 df

           0         1     2
 0     佐藤   170   60
 1     田中   160   50
 2     鈴木   165   58
行ラベル、列ラベル(index と columns ) には、自動的に番号数字が入ります。
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***定義例2
 df = pd.DataFrame(
      data =[ [ '佐藤', 170, 60 ] , ['田中', 160, 50 ] , [ '鈴木', 165, 58 ] ] ,
      index = ['S01', 'S02', 'S03'],
      columns =[ 'name' , 'height', 'weight']
 )
 df

           name  height  weight
 S01    佐藤     170         60
 S02    田中     160         50
 S03    鈴木     165         58
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***定義例3:2次元配列を使って定義する事例
 df = pd.DataFrame(
     data = np.array( [ [10, 20, 30, 40], [11, 21, 31, 41], [12, 22, 32, 42] ] ),
     index = [ 'row_1', 'row_2', 'row_3' ] ,
     columns = [ 'col_1', 'col_2', 'col_3', 'col_4' ]
 )
 df

               col_1     col_2     col_3     col_4
 row_1        10          20          30          40
 row_2        11          21          31          41
 row_3        12          22          32          42
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***定義例4
0から11までの数値を 3行・4列にあてはめて定義する事例
 df = pd.DataFrame(
     data = np.arange(12).reshape(3, 4),
     index = [ 'row_1', 'row_2', 'row_3' ],
     columns = [ 'col_1', 'col_2', 'col_3', 'col_4' ]
 )
 df

                col_1     col_2     col_3     col_4
 row_1          0            1            2           3
 row_2          4            5            6           7
 row_3          8            9           10         11

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**基本的なメソッド

***データの読込
-CSV形式のデータの読込:read_csv()
 # iris.csv の読み込み
 df = pd.read_csv("/path/to/iris.csv")

-Excelファイルの読込:read_excel()
[[GoogleColaboratory]] で GoogleDriveにあるExcelファイルを読む事例
 df = pd.read_excel('/content/drive/My Drive/path/to/sample.xlsx')

-JSON文字列の読込:read_json()
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***データの情報把握

-データ全体の表示:DataFrame
 df

-データの基本情報
--データの特徴表示:DataFrame.info( )
--データの一部を表示:DataFrame.head( )、DataFrame.tail( )
--データの形状を表示:DataFrame.shape
--行数を取得:DataFrame.index.values
--列名を取得:DataFrame.columns.values
--それぞれの列の型を取得:DataFrame.dtypes

-''要約統計量の表示'':DataFrame.describe( )
 df.describe( )
データ件数、平均、標準偏差、最大・最小等の統計量が一括表示されます。

-''相関行列の表示'':DataFrame.corr( )
 df.corr( )
数値項目間の相関が、カラム数 x カラム数 のマトリックスで表示されます。
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***行・列数の最大値
 DataFrame.set_option( )
処理の実行後の表示では、行・列数が制限されていて、データ数が多い場合は、中途が・・・と省略表示になります。これを回避するためのメソッド。

-最大表示行数の指定(ここでは50行を指定 )
 pd.set_option( 'display.max_rows', 50 )
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***行・列名の変更
 DataFrame.rename( )
rename メソッドの引数 index および columns に、{ 元の値 : 新しい値 } のかたちで(辞書型の定義)で元の値と新しい値を指定します。デフォルトでは削除後の状態を返すだけで、元の DataFrame そのものを破壊・更新するわけではありません。引数 inplace = True にすると、元の DataFrame が変更されます。

-行名の変更
 df2 = df.rename( index={ 'row_1': 'ONE' } )  # 元の df は破壊されません。
 df.rename( index={ 'row_1': 'ONE'} ,  inplace=True )  # df自体が更新されます。 

-列名の変更
 df2 = df.rename( columns = { 'col_1' : 'A' } )  

-複数まとめて指示する場合は、カンマで区切って列挙します。
 df2 = df.rename( index = { 'row_1' : 'ONE' } , columns = { 'col_1' : 'A' } ) 

-index がデフォルトの場合は、' ' を使わず、数字を指定します。
 df2 = df.rename( index = { 1 : 'ONE' } , columns = { 'col_1' : 'A' } ) 

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***行・列の削除
 DataFrame.drop( )
dropメソッドは、デフォルトでは削除後の状態を返すだけで、元のデータフレームそのものを破壊・更新するわけではありません。引数 inplace = True にすると、元の DataFrame が変更されます。

-特定行の削除の事例
 df2 = df.drop( index='row_2' )   #元の df は破壊されません。
 df.drop( index='row_2', inplace=True )   #df 自体が更新されます。 

-複数行の削除(リストで指定)の事例
 df2 = df.drop( index = [ 'row_1' , 'row_3' ] ) 

-特定列の削除の事例
 df2 = df.drop( columns = 'col_2' )  

-複数列の削除(リストで指定)の事例
 df2 = df.drop( columns=[ 'col_1' , 'col_3' ] )

-行列まとめて削除指定する場合は、カンマで区切って列挙します。
 df2 = df.drop( index='row_3' , columns='col_2' )
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***欠損値に関する処理
 DataFrame.isnull( ) , DataFrame.dropna( ) , DataFrame.fillna( )
実際のデータには、無回答や入力ミスなどで欠損値が発生することがあります。pandas では NaN(Not a Number:非数) と表記され部分が欠損値ですが、これは後の演算等でエラーを発生させる原因となるので、それを含む部分は除去することが必要です(データクレンジング)。

-欠損値の確認:DataFrame.isnull( ).sum( )
 df.isnull( ).sum( )

-欠損値のある行を削除:DataFrame.dropna( ) 
 df = df.dropna( how='any' ) 
&small(※ how ='any' は欠損がひとつでもあれば、その行を削除);

-欠損値に値を埋める:DataFrame.fillna( )
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***データの並べ替え
-値による並べ替え:DataFrame.sort_values( )
 # col_2 の降順に並べ替え
 df.sort_values( 'col_2', ascending=False )
-インデックスによる並べ替え:DataFrame.sort_index( )
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***データの抽出
 DataFrame[ ]、DataFrame.iloc[ ]、DataFrame.loc[ ]
以下、いずれも抽出後の DataFrame を返しますが、元のデータフレームそのものが更新されることはありません(非破壊操作)。

-行の抽出
先頭から 3 行目までを抽出
 df[ :3 ]  # 0, 1, 2 行目が抽出されます
特定区間を抽出
 df[ 3:5 ]  # 3, 4 行目が抽出されます

-列の抽出
col_1 列の抽出
 df[ 'col_1 ' ] または df.col_1 
複数列の抽出
 df[ [ 'col_2 ' , 'col_3 ' ] ]

-行・列の番号を利用した抽出( iloc属性の利用 )
1行目・1列目のデータを抽出
 df.iloc[ 1 , 1 ]
すべての行の 5列目 を抽出(「 : 」 は「すべて取り出す」の意味)
 df.iloc[ : , 5 ]

-index・columns名を利用した抽出( loc属性の利用 )
row_1行の col_2 のデータを抽出
 df.loc[ 'row_1' , 'col_2' ]
すべての行の col_2  を抽出(「 : 」 は「すべて取り出す」の意味)
 df.loc[  : , 'col_2' ] 

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***query メソッドによるデータの抽出
 DataFrame.query( )
以下、いずれも抽出後の DataFrame を返しますが、元のデータフレームそのものが更新されることはありません(非破壊操作)。

-height列の値が 170以下である行を抽出
 df.query( 'height <= 170' )  

-A列の値が B列の値より大きい行を抽出
 df.query( 'A > B' )  

-name列の値が文字列 "鈴木" である行を抽出
 df.query( ' name == "鈴木" ' )

-芸術学部で GPA が 2.0 以上を抽出
 df.query( ' 学部 == "芸術" and  GPA >= 2.0 ' )  

-参考:条件式に使える記号
 等 号:==
 否 定:!=
 不等号:< , > , <= , >=
 論理積:and , &
 論理和:or , |
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***カウント・合計・平均・中央値・分散
 DataFrame.value_counts( ) , DataFrame.sum( ) , 
 DataFrame.mean( ),  DataFrame.median( ) ,  DataFrame.var( )

-値ごとの数をカウント
 df[ '学部' ].value_counts( ) # 全データ中の各学部の人数をカウント

-列の合計・平均・分散
 df[ 'col_1' ].sum( )   # col_1列の合計
 df[ 'col_1' ].mean( )   # col_1列の平均
 df[ 'col_1' ].median( )   # col_1列の中央値
 df[ 'col_1' ].var( )   # col_1列の分散
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***GroupByオブジェクトの利用
 DataFrame.groupby( )
特定の列データの値を基準にグルーピングした上で、グループごとの統計処理を行うことができます。例えば、全学生の成績一覧がある場合に、学部ごとの成績の平均を求める・・といったことが可能です。

-グループごとの統計
 df.groupby( '学部' ).sum( )
 df.groupby( '学部' ).mean( )
 df.groupby( '学部' ).var( )

-グループを複合して統計
 df.groupby( [ '学部' ,'性別' ] ).mean( ) # 各学部 X 性別ごとの平均

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***クロス集計
 pandas.crosstab( )
2項目のカテゴリの組み合わせでサンプル数の算出ができます。
第一引数が index(行見出し)、第二引数が columns(列見出し)となる DataFrame が返されます。

-単純クロス集計
 pd.crosstab( df[ 'col_1' ] , df[ 'col_2' ] )

-正規化
 pd.crosstab( df[ 'col_1' ] , df[ 'col_2' ] , normalize='index' )
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***ピボットテーブル
 pandas.pivot_table( index = 'XX', columns = 'XX', values = 'Fare' )
2項目のカテゴリの組み合わせで、データの統計量(平均、合計、最大、最小、標準偏差など)を確認・分析できます。
-index:元データの列名を指定。結果の行見出しになります。
-columns:元データの列名を指定。結果の列見出しになります。

https://pandas.pydata.org/docs/reference/api/pandas.pivot_table.html

//-平均の表示
// pandas.pivot_table( df, index = '学部' , column = '性別' , values='Fare' )
//デフォルトでは、平均値が表示されます。

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**データの可視化
以下、Matplotlib の import が必要です。> [[DataVisualization]]
 import matplotlib.pyplot as plt
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***ヒストグラム:DataFrame.hist( )
-すべての数値項目について一括表示
 df.hist( )
-生成される画像のサイズを 9インチ x 6インチに指定する場合 
 df.hist( figsize = ( 9, 6 ) )
-50件分表示の場合
 df[:50].hist( figsize = ( 9, 6 ) )
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***汎用グラフ:DataFrame.plot( ) &small(引数kindでグラフの種類を指定できます。);
-line : 折れ線グラフ(line plot)
 df.plot( kind='line' )
-bar : 垂直棒グラフ(vertical bar plot)
-barh : 水平棒グラフ(horizontal bar plot)
-box : 箱ひげ図(boxplot)
-hist : ヒストグラム(histogram)
-kde, density : カーネル密度推定(Kernel Density Estimation plot )
-area : 面グラフ(area plot)
-scatter : 散布図(scatter plot)
 df.plot(kind='scatter', x='item01', y='item02', alpha=0.5,  figsize=(9, 6) )
-hexbin : hexbin plot
-pie : 円グラフ(pie plot)
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//***棒グラフ:DataFrame.bar( )
***散布図:DataFrame.plot.scatter( )
 df.plot.scatter( x='item1', y='item2' )
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***箱ひげ図:DataFrame.boxplot( )
 df.boxplot( column="item-x", by="item-y" )
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**活用サンプル
以下に、Pandas によるデータ読み込みのサンプルを掲載しています。
ipynb(JupyterNotebook)形式で、GitHubに置いていますが、レンダリングがタイムアウトする場合は、下の nbviewer 経由でご覧下さい。

-GitHub:[[ReadDataSample.ipynb>https://github.com/koichi-inoue/JupyterNotebook/blob/master/ReadDataSample.ipynb]]
-nbviewer:[[ReadDataSample.ipynb>https://nbviewer.jupyter.org/github/koichi-inoue/JupyterNotebook/blob/master/ReadDataSample.ipynb]]
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**参考:ライブラリのサンプルデータを読む事例
 # サンプルデータセットを取得
 from sklearn import datasets
 boston = datasets.load_boston( )

 # 読み込んだデータを Pandas の DataFrame型に変換
 df = DataFrame( boston.data , columns = boston.feature_names )
 # 目的変数をDataFrameへ追加
 df[ 'MEDV' ] = np.array( boston.target )
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