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講演/20170316 の変更点


#author("2017-04-19T04:37:39+00:00","default:inoue.ko","inoue.ko")
[[北九州高等学校>http://kitakyushu.fku.ed.jp/html/]]
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*ART & DESIGN &size(20){&color(red){for a sustainable future};};
'''「面白い!」をデザインする'''
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//RIGHT:
//&size(16){九州産業大学 芸術学部|Faculty of Art & Design};
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#contents2_1
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**はじめに
-'''藝術''' という言葉は、もとは '''[[リベラルアーツ>Google:リベラルアーツ]]''' の訳語(西周)
--アートの本来の意味は「人間がつくったもの」。
--そしてすべての学問の究極は「人間とは何か」について考えることです。
-大学での学び
--'''勉強''' ではありません、'''研究 (study)''' です。
--学生と教員は「研究室」をもつ共同研究者です。
--大学では「卒業式」とは言いません。「学位授与式」と言います。
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**Art & Design

-アート
--自分の中に「動機」を見出す
--自分の表現を追求する
--既成概念を破る新規性の追求(惰性化した日常を挑発する存在)
--作品|世界にひとつだけの存在|作家はサインを入れる

-デザイン
--暮らしの中に「問題」を見出す
--人と社会のニーズに応える
--問題を解決し日常を快適にする(時には空気のような存在)
--製品|設計図にもとづく機械生産|デザイナーは匿名
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**「面白い!」とは、どういうことか

芸術・デザインの取り組みは「面白い!」ことが大前提です。どんなに重要なことでも、それが楽しく面白いものでなければ、人は積極的には動かないし、また継続もできません。
 そこで問題です。人は様々なものごとに対して「面白い」という言葉を発しますが、そもそも「面白い!」とはどういうことなのか。

 あらゆる感情現象にいえることですが、どんなモノ・コトを「面白い!」と感じるかは、人により、また状況により様々です。感情はそれを享受する人の脳内で起こる現象なので、作り手(送り手)の創造力だけでデザインできるものではありません。しかし、作家、お笑いタレント、クリエイターなどと呼ばれる人たちの実践を見れば明らかなように、世の中には高い確率で「面白い!」状況を作り出すコツが存在することも確かです。

 今日はその秘密を解き明かすきっかけとして「面白い!」「楽しい!」「幸せ!」といった感情がどんな場合に生じるのか、つまり「刺激に対して脳がよろこぶ((脳がよろこぶ:脳内の神経細胞同士の結合に劇的な組み換えが生じて、脳内に快感物質が走る状況ということができます。))のはどんな場合か」ということについて、考えてみたいと思います。
&small(※ 脳内をかけめぐるのは「情報」です。「面白い!」には、資源つまり「お金」は不要です。);
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「面白い! 」の2大原理
-知の体制化(感動する面白さ)
-知の崩壊と再体制化(笑える面白さ)
//-自我(自己像・自尊心)の体制化(充足感)
//-自我(自己像・自尊心)の解体と再体制化(逃走・変身)

以下、それぞれについて考えてみます。

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***知の体制化(感動する面白さ)

-言葉の獲得 ・・刺激の対象化 / 私的幻想の共同化
-知の獲得 ・・理解の成立 / 関係の構築
-知の組み換え ・・理解の更新 / 関係の更新

「知」の獲得とは、生まれたてのぐちゃぐちゃな脳内結線を、つないだり切ったりして秩序立てていくことを意味します。「分かった!」というときに感じる「面白さ」はその典型的なもので、複雑に絡んだ脳内結線が、文字どおりいくつかのグループに「分かれ」て信号の流れがクリアになる状況((概念の分類は一般に、善と悪、天と地など、2項対立形式をとります。シナプスの結合には興奮と抑制があって、一方の回路が興奮したときは別の回路が抑制される・・まさに2項対立的なふるまいをします。))であると説明できます。
 知の体制・脳内回路は組換えが可能です。既存の物事の関係を再「編集」して別の関係に組換えることができれば、「面白い!」は無限に生産可能です。

-新しいアイデアの大半は「編集」から生まれる
--名前をつける(区分ける、結界をつくる、記念日をつくる・・・)
--順序を入れ替える( 地球の水 → 水の地球 )
--質の異なる情報を組み合わせる( 写真と文字、音楽と映像 )
--見立てる・見出す( [[井戸茶碗>GoogleImage:井戸茶碗]] [[Ready Made>GoogleImage:Ready Made]] )

-発想を転換する
--明るくする → 周りを暗くする
--頑丈なものを作る → 壊れても簡単に修復できるものを作る
--倒れないようにする → はじめから倒しておく(台風に備えて・・)
--防災グッズを備える → それを日常的に使う(使い方が身につく)
--違反者に罰則を与える → 違反しなかった人に宝くじが当たる

//-[[学生デザイン展(日本デザイン学会第5支部)>http://afdn9.com/SDE/]]の作品紹介
//--[[学生デザイン展 2014 プレゼン資料>https://drive.google.com/folderview?id=0B7P0TnVkdX8DTFFvR3V3THYzbzA&usp=sharing]]
//--[[学生デザイン展 2015 プレゼン資料>https://drive.google.com/folderview?id=0B7P0TnVkdX8DQmh1MkRHY2pwYVE&usp=sharing]]
//--[[学生デザイン展 2016 プレゼン資料>https://drive.google.com/drive/folders/0B2kOoRPJJ4sJWmZMV3NPdUs1VEk?usp=sharing]]
-[[pitagora switch>YouTube:ピタゴラスイッチ]]
-[[Pandas in the mall>https://youtu.be/ULkYhiucYX8]]
-[[OLIVE>http://www.olive-for.us/]]
-[[Webマガジン greenz.jp>http://greenz.jp/]]

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***知の崩壊と再体制化(笑える面白さ)

-文脈の崩壊 ・・お笑い(話の文脈に対するボケ, 音程がはずれる瞬間)
-価値の転倒 ・・祝祭(日常的秩序の転倒)/ 時限付き歩行者天国

既成の概念、常識、我々を縛り付ける思考の回路が寸断されると同時に、それまで異質なもの同士が新たな関係を結ぶ瞬間、人は「笑える」面白さを感じます。

//-[[文の里商店街>GoogleImage:文の里 ポスター]]
//-[[おしい|広島県>https://youtu.be/2H5XYB-GQC0]] [[泣ける!広島県 >https://youtu.be/gcB-yBEPKPQ]] [[宮崎県小林市>https://www.youtube.com/watch?v=jrAS3MDxCeA]]
-[[グダグダスイッチ>YouTube:グダグダスイッチ]]
-[[投稿サイト bokete|写真と言葉のコラボレーション>https://drive.google.com/drive/folders/0BwJAFI2kriQfd0dRT0ozdHpocG8?usp=sharing]]
-[[バカリズム いろいろな順位>YouTube:バカリズム いろいろな順位]]
-[[中川家>YouTube:中川家 予備校講師]]
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**編集してみよう
アイデアの大半は、既存の物事の再・編集によって生まれます。
私たちの思考回路には「常識」のバイアスがかかっているので、例えば、
「ひらがな を ◯◯◯ 」という文における ◯◯◯ の部分には、
 ひらがな を 書く ひらがな を 覚える ひらがな を 漢字に変換する
のような、ふつうにつながる言葉しか思い浮かばないようになっています。

ということは、意識的にこれを排除して、ありえない言葉を接続すれば、今までにない発想が生まれる・・ということになります。
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#image(images/idea_worksheet.png,right,30%);
***単語をつなぐ
2つの単語を'''非常識な関係'''で接続してみる。
-ひらがな が 歩く
-ひらがな で 滑る
-ひらがな を 焼く 
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***発想を広げる
2つの単語の関係から思いつく、物語・構造物・商品・イベント・・を発想。
-ひらがなを主人公にした物語・アニメーション作品をつくる。
-ひらがなの形をした遊具(滑り台、ブランコ・・)をデザインする。
-ひらがなの形をしたパンを商品化する(アルファベットチョコの発想)。
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***みんなでブラッシュアップする
アイデアはひとりの力だけでは具体化できないのが普通です。また「その権利を個人が独占する」という現代の知的財産の考え方も、良い結果を生みません。
-アイデアの様々な展開の可能性をみんなで考える
-様々な角度からアイデアの問題点を見出し、対応を考える
&small(GoodDesign の大前提は「問題がない」ということです。);
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**講義の最後に

***モノ・コトの価値は所与のものではない
-「紙幣」自体はただの紙切れ。それを信用する社会においてのみ価値をもつ
-「綺麗な色」があるのではなく、周囲の環境との関係で色は生きてくる
-「優れた人」がいるのではなく、他者との関係において人の価値は決まる


つまりどんなモノ・コトでも、それをとりまく関係を再編集することによって、新たな価値を産みだすことができるのです。
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***橋をデザインするのではなく、川の渡り方をデザインする
多くの人が、敷かれたレールの上を歩いていています。しかし、
大人が敷いたレールの50年先の鉄橋は腐って崩れかけているかもしれません。
常識を疑う。一歩引いて、全体を見通せる場所に立つ。
人と社会の未来には、様々な可能性があるはずです。
身の回り半径10mのところから、自分自身の手で変えていく。
「面白い!」とはそういうことだと思います。

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