第1回 ガイダンス
情報デザイン演習IIIA/2020|情報デザイン専攻|2020.09.17|対面 DL502
情報共有シート|学科サイト
グループの分け方アイデア
ご意見ありがとうございました。「ランダム」が多数ということで、次週、遠隔ですが、その場で乱数を振って結果をご報告します。
2020.09.17 13:30
AGENDA
- 以下名簿が表示されます。ご自身の「出席欄」にチェックをつけて下さい。
情報共有シート
情報共有シートは、遠隔授業時の質疑応答シートを兼ねています。 - 本授業の展開方法について説明します。
- 受講生情報共有のための学科サイトのページに初期情報を記載して下さい。
学科サイト(受講生一覧)
以下、順に説明しますので、お読み下さい。
本日のメニュー
ガイダンス
この授業の進め方について
- 状況に応じて対面と遠隔を切り替えて行います。
- 当日の対面/遠隔については 情報デザイン演習IIIA/2020 に掲載します。
- 授業連絡:情報デザイン演習IIIA/2020 に記載します。
K'sLifeの「連絡通知」( Push 送信 ) は使いません。 - 授業内容:このページと同様に1回分を1ページに掲載します。
- 対面授業の場合:
- 教室にて口頭で説明します。質疑応答も対面で行います。
- 感染拡大対策にご協力ください。
- 遠隔授業の場合:
- 解説動画をページの冒頭に掲載します。
- 緊急の質問には LINEを利用してください。
- その他の質問は 情報共有シート に記載して下さい。次週回答します。
授業概要
学科サイトの当演習ページの初期化
- テンプレートが入っています。氏名部分を入力して下さい。
学科サイト>情報デザイン演習IIIA - ページの構成を確認します(前期と同じです)。
受講環境を整える
PC・ネットワーク環境
自宅にPC・ネットワーク環境がない方は大学の教室を活用してください。
- コンピュータ実習室は、授業のない時間は、利用可能です。17号館の場合は、準備室の中島さんに確認してください。
- 大学のWiFi は以下が使えます。ID, PW はK'sLife と同じです。
KIND_Wi-Fi_1X_5GHz
受講情報の管理について
日々届く連絡通知や資料、課題レポートのデータなどは、右のように科目ごとのフォルダを作って整理するとよいでしょう。連絡の本文はファイル名に日付をつけた形の.txt データにして整理しておくと楽です。
学科サイト [ 氏名/ * /限定 ] の活用
- 学科サイトではページ末尾に [ /限定 ] をつけると要ログイン扱いになります。
- メンバーには見えますが、学外には非公開になるので、連絡通知のメモ書き用途で利用できます。 事例 > JohnSmith/Notes/限定
Windows を購入した方へ
新品のWindows は、初心者が index.html photo.jpg document.docx などの拡張子を間違って書き換えてしまうことがないように、あえてこの部分が「非表示」になっています。プロとして仕事をする際、これが諸悪の根源となるので、システムの設定を変更して「表示」にしておきましょう。以下その手順です。
- エクスプローラーを開きます。
- エクスプローラーの「ファイル」をクリックします。
- メニューから[フォルダーと検索のオプションの変更]をクリックします。
- フォルダーオプションダイアログが開くので、「登録されている拡張子は表示しない」のチェックを外して下さい。
チェックを外す = 表示する ということになります。
連携ツールについて
今後の授業をスムーズに進めるためのツールの選定を行います。
- Zoom
- GoogleMeet
- LINE グループ ビデオ通話
演習について
テーマ 私のアナザースカイ
「もうひとつの故郷」の魅力を「勝手に発信する」非公式ブログ
本来であれば、あなたの「生まれた街」などを実際に取材して情報発信すべきところですが、今年は「人が動く」のが難しい状況です。そこで、直接取材でなくても紹介できる「もうひとつの故郷」をテーマに、新規性のある情報発信の方法を模索します。実際に過去に撮影した写真や、バーチャルな世界(ゲームの中の風景)のスクリーンショットを利用するなど、素材の選定は自由です。
- WordPress の活用体験を通して情報デザインの方法について理解を深めます。
- 特別なソフトウエア等一切不要です。自分のPCがなくとも「アカウントとブラウザ」があれば学習可能です。
使用するシステム
この演習を通して身につける技術
デザイン思考(再講)
この演習も、前期同様に「デザイン思考」プロセスに沿って行います。
以下、前期の「IIA」での講義文を再掲載します。
デザイン思考のプロセス
デザイン思考を説明する文献やWebサイトは数多く存在します。まずは、それを図解で確認しましょう。 > GoogleImage:デザイン思考
以下、一般的なプロセスを説明するキーワードです。
- 1) 共感(Empathize)
- 2) 問題定義(Define)
- 3) アイデア創出(Ideate)
- 4) プロトタイピング(Prototyping)
- 5) 検証(Test)
- 6) 実装(Implement)
以下、個々のプロセスについて概説します。
共感(Empathize)
まず「現場」の調査を行い、ユーザー(現地の方)が何を感じるかについて、知識を深めます。例えば地域デザインでは、現地のさまざまな人たちと会話し、今何が問題なのか、何が求められているのかを体験的に把握します。
ここで重要なことは、その問題や要望にみんなが「共感」できるかということです。例えば、「観光客を呼び込みたい」という人と「静かに暮らしたい」という人が分裂している状態では、単純に問題が設定できません。多数決によって「観光客を呼ぶために、◯◯を設置しましょう」では、ダメなのです。この課題設定は「静かに暮らしたい」という人にとって共感が得られません。
実は、今世の中にある「問題」の大半がこのレベルで頓挫しています。多数派(というか、力をもつ側)の要望に沿ってルールをつくって実行する・・というのが議会と行政のやりかたですが、これはみんなの共感が得られないので、結果的に別の問題を生み出すことになります。
問題そのものに共感が得られない事象については、全体を同じルールでデザインするのではなく「棲み分け」を考える・・という選択が賢明であるように思います。つまり、そうした場合は、余計なものはつくらない・・という結論を下すこともデザイナーの役割であると思います。
文化は多様で価値観も様々です。人間集団は大きくなると、うまくいきません。基本的に、デザイン行為は問題意識や希望を共有できる小さな規模の集団を対象にするのが賢明です。
問題定義(Define)
共感が得られた問題・要望について、これらを整理し、何が問題なのか、何をすべきなのか、問題と課題を明確にします。
ちなみに、問題(problem)と課題(issue)は違います。問題とは、あるべき姿と現状のギャップで、そのギャップを埋める方法が課題です。例えば
「村が孤立して住民が困っている」というのは「問題」。
「物資を届ける」「住民を移動させる」「橋を架ける」などは「課題」。
一般にひとつの「問題」に対して、いくつもの「課題」が設定できます。
アイデア創出(Ideate)
まずブレインストーミングなどを行って、様々なアイデアを出します。このとき、批判はいけません。どんな荒唐無稽なアイデアでも、そこから突破口が見出せることもあります。自由に発想することが大切です。
プロトタイピング(Prototyping)
いくつかのアイデアを、実際にさわれるカタチ、あるいは運用できる状態にします。プロダクトの場合は模型、実寸模型、Webサイトなどの場合は、内容はダミーで、インターフェイスを中心にサンプルをつくります。
検証(Test)
プロトタイプをユーザー(現地の方)に試してもらいます。プロトタイプは、即OKとなることは稀です。そこで生じる問題を洗い出し、プロトタイプに修正を加える・・この作業をくりかえします。
実装(Implement)
試行錯誤を重ねたプロトタイプを現場に実装します。これで終わりではありません。その後の経緯を追跡し、運用後に新たな問題が生じていないか注意深く見守る必要があります。その結果は次のプロジェクトに応用されることになります。
付記:対面授業と遠隔授業
2020年度は事実上のオンライン教育元年。学びの環境はどう変わるのか・・
対面・同期 / 遠隔・同期 / 遠隔・非同期
- Zoom、オンデマンド配信、電子資料・・・
- 人類最大の発明「文字」は「遠隔・非同期」ツール
ハレとケ(非日常と日常)
- 古来、人が「特定の時と場所」に集まるのは「祭り」のときだけ
- 時計の登場は鉄道の導入と同時。それ以前は、時間に拘束されない日常。
- 日常における「対面・同期」をどこまで強いるか?
大学における「学び」の価値
- 小>中>高>大>就職・・というパイプラインのイメージは破棄して下さい。
大学は職業訓練校ではありません。新規性を探求する学問の場です。 - 大学で得られるもの = 授業で教わったこと・・ ではありません。
- 授業は「学びのきっかけ」に過ぎない・・とお考え下さい。
- ◯◯の授業で得られる情報量 << ◯◯の世界の情報量
- クリエイターに必要なのは「教科書に載っていないこと」に気づいて、その可能性を自ら探究し、アイデアを提案すること
- シラバスには「この授業では何が学べないか」は記載されていません。それは「授業の外部」の方が圧倒的に大きいからです。
- シラバスには「・・ができるようになる」的なことが書いてあります。でも、みなさんが日本語を習得したときのことを考えて下さい。言葉を学びはじめる前に「何が身につくのか」はわからなかったはずです。何が身についたのかは事後的にわかる。それが本当の「学び」です。
- 「何が身につくかが事前にわかる」のは、いわゆる「スキル教育」の範囲で、「教えたことがマニュアルどおりにできるようになる」というレベルの仕事は、「機械学習」でも同じです。つまり、やがて AI に代替されます。
- 何が身に付くのか、何ができるようになるのかわからないけど、何かその先に面白いことがありそうだ・・。本来の大学での学びは、そんな感性と好奇心で取り組むことが基本で、それなくしてイノベーションを起こすことはできません。
- Google:大学 遠隔授業