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Art-Design-Technology のバックアップソース(No.1)

#author("2022-04-08T13:37:26+09:00;2021-06-11T13:30:57+09:00","default:inoue.ko","inoue.ko")
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* Design の位相

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**アート / デザイン / テクノロジー
あくまで個人的な概念整理|常に迷い中
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***Art|0  → 1 
-世界(意識の内外、社会の内外)において「動機」が生まれる
作家自身にも動機が自覚できない場合がある(手が勝手に動く)
// 勝手に芽生える「恋」/ 対面で落ちる「恋」
-日常を挑発する自由な表現(法や常識による拘束を受けない''外部性'')
歌、音曲、絵、舞・・芸術には「神への捧げ物」としての起源がある
//資本主義社会の中で生まれた映画は「商品」として誕生した経緯があって、その点では、神に捧げるものとしての印象が薄い
-文化的成熟の契機となる
-アウトプットは世界にひとつだけの「作品」
特別にゾーニングされた時空間(美術館)に展示される
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***Design|1  → 10 
-世界に潜む可能性や問題をボトムアップ的に発見する(上流・創発)
-社会のニーズに基づきトップダウン的に課題を設定する(下流・最適化)
// 関わりの中で育まれる「愛」/ 遠隔でも育める「愛」
-新たなアイデアによって暮らしを快適にする(''外部 ⇆ 内部'')
-文化の成熟と文明の成長に寄与する
-アウトプットは「設計図」
一部の受益者あるいは、広く社会に公開される
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***Technology|10  → 100
-社会・組織のニーズにもとづき「課題」が与えられる
-社会への導入は法の下に行われる(''内部性'')
-文明の成長に寄与する
-アウトプットは設計図にもとづく「製品」
私的に所有される財として、あるいは社会的共通資本として実装される
// この作業はやがて AI・ロボットに代替される(24時間365日稼働)
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|49|2|49|C
|#image(CivilizationAndCulture/Fig.jpg)| |#image(images/内部と外部.png)|
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**デザインの上流と下流
デザインにおける「創発」と「最適化」の違い
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***創発デザイン
-自由な体験・思考を契機としたデザイン行為
-ミッション・目標は定めない(あいまい)。「面白い!」かどうかが重要
-外部からのボトムアップ的(自律分散的)なプロセスを採用
-誰も見たことがないものを生み出す(ニーズは存在してない)
-先行事例や既存のデータに依拠しない(先人の話は聞かない)
-デザインの上流工程
-事例:Walkman, iPhone,・・・
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***最適化デザイン
-プロジェクト型のデザイン行為
-ミッション・目標が明確。ビジネスとして成立することが必要
-内部におけるトップダウン的(中央集権的)プロセスを採用
-社会のニーズにもとづいて最適化する
-先行事例や既存のデータを参考にする(先人の話を聞く)
-デザインの下流工程

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ちなみに「ソーシャルデザイン学科」は、「創発デザイン」によって誕生した学科です。大学進学希望者のニーズから生まれたのではなく、学部再編プロジェクトにおけるメンバーの対話の中で「面白いんじゃないの・・」を契機として開設されたものです。当時、日本のどこにも「ソーシャルデザイン学科 」は存在せず、進路選択に関して「ソーシャルデザイン」を検索する高校生も存在しませんでした。つまり、ニーズを調査して最適化したものではなく、創発によって誕生した学科です。

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