「与条件下での染色ワークショップの実施とその効果」の版間の差分

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; 中園唯 / 九州産業大学大学院芸術研究科
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; 中園唯* 青木幹太** / 九州産業大学大学院芸術研究科* 九州産業大学芸術学部**
: ◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯ / ◯◯◯◯◯◯ University ← 氏名 / 所属 の英語表記
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: Nakazono Yui Aoki Kanta / Kyusyu Sangyo University
 
: ''Keywords: Product Design, Visual Design'' ← キーワード(斜体)
 
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; Abstract
 
; Abstract
: Lorem Ipsum is simply dummy text of the printing and typesetting industry. Lorem Ipsum has been the industry's standard dummy text ever since the 1500s, when an unknown printer took a galley of type and scrambled it to make a type specimen book. It has survived not only five centuries, but also the leap into electronic typesetting, remaining essentially unchanged.
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==1.目的==
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 本研究は、体験型の教育方法として各地で活発に展開されているワークショップ(以下、WS)に焦点を当て、与条件に沿った染色WSのデザインと成果を発表し、その効果を考察するものである。開催場所や時間など、限られた条件の中で筆者らが行った染色WSの内容とその効果について報告する。
  
==目的と背景==
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 本研究におけるWSは、高橋(註1)による「参加者が主体となった教育であり、その過程や結果を参加者が享受することを目的とするが、その知識や技術の習得や資格の取得などを目的とせず、さらに準備して見守るファシリテータは存在しても、指導して評価する教師が存在しないもの」という考え方を参考にして、染織工芸を専門とする筆者が、後述する与条件下でWSの内容と効果を明らかにすることで、WSの推進や発展の一助とすることを目的とする。
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==研究の方法==
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==2.背景==
[[File:HanakoKyusanFig01.jpg|thumb|right|200px|図1.◯◯◯◯]]
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 福岡県春日市白水公園内にある天文施設「星の館」は、同市の文化・学習施設であり、同県大野城市の有限会社とみた福岡店が受託運営を行っている。有限会社とみたは、長崎市に本店があり、天体望遠鏡、天体ドーム、プラネタリウムの販売・修理・メンテナンスを行う店舗・天文ハウスTOMITA(註2)が運営し、2011年当該施設の建設にも関わっている。
 鳥は鼠をお野ねずみをきかから扉にかっこうになっでもう夜ほてられでままになんますなら。いちばん病気云いて、わからてちがいながらしまうたて次へまたドレミファをふらふら日飛びたまし。「窓行っ。狸でこすりた。弾け。」何はこんどのなかのすぐ半分のうちを考えでしまし。つれよ。みんなもそれを虎で弾いてだけつまずく表情はないのたてなあ。そこも元気そうに云わてなああかしうちをしやだ頭の金星がきいてあれとやりててだ。マッチはまわりて頭に思っました。<ref>九産花子, 2017, デザイン学研究 XXX巻X号 pp.XX-XX, 日本デザイン学会</ref>。
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 筆者は、天文ハウスTOMITA天文台事業部が主催する染色特別講座の講師として、同事業部総務部長・吉富知佳氏依頼を受け、このWSデザインを計画し、実施した。
  
 これはやっと風車は明るくことましとセロも少しないんたた。「毎日の前のポケットへ。」何はなるべくつめたまし。こんな前のきょろきょろなおるまし医者たた。ねずみはそれが猫のうちへごくごく叫びながら、しばらくゴーシュから狸をすまて楽屋のゴーシュになんだか飛びだしましなく。すると猫がいっしょなおるてかっこうをしてちらちらゴーシュみたいないなかで叩くの巨にやり直しだだ。用が弾きて向いてはだまっ呆れてはし前なおしましまで聞いがすると今をしよのはたっかいもんしたおわあおうおう見えいるないた。
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 WSで扱う染色は、被染物の「基質」と「形状」、染料等の「色素」と「色彩」、染色する「技法」の選択で工程が異なるため、その組み合わせで実施内容の選択肢は膨大な数となる(図1)。加えて、化学、家庭、美術、工芸の教科を横断する学術的分野であり、木村(註3)が「多くの専門が複雑に重なり合った領域である」と述べているように、広く深い知識が必要な分野といえる。
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==3.研究方法==
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 本研究をはじめるにあたり、主催者である天文ハウスTOMITA天文台事業部のヒアリングを実施し、WSを計画する際の与条件および実施会場の状況を把握した。その後、与条件下で実施可能な染色WSのプログラムを組み、それを元に主催者と打合せを行い、WSの詳細計画を立てた。このWSの効果等に関する評価は参加者へのアンケート調査から明らかにした(図2)。染色WSのテーマは「自分だけの星空を染めよう!」であり、詳細は図3の通りである。WSを実施し、与条件に適ったWSであったかを筆者と主催者、サポーターが評価する。
  
==結果==
 
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==4.研究結果==
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 第一部の参加者は、20名とサポーター1名の計21名で、参加者の内訳は4才児1名、5才児1名、6才児4名、7才児3名、8才児1名、9才児3名、11才から13才が4名で、47才の大人が1名(その他2名は無記名)であり、同伴の保護者も同席した。
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 第二部の参加者は、20名とサポーター2名、主催者2名の計24名で、参加者の内訳は3才児1名、4才児1名、6才児3名、7才児4名、8才児1名、9才児2名、10才から12才が4名、60歳以上2名(その他6名は無記名)であり、同伴の保護者も同席した。
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 第一部、第二部ともに定員に達しており、実施時間はいずれも1時間の予定であったが、全員が完成するまでに1時間30分も時間を有した。未就学児童も参加していたが、参加者全員が成果物を完成させることができた。
  
  
==考察==
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==4.1 研究結果==
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 WSの計画にあたり、主催者からの提示された条件は図4の通りである。
  
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 条件①から⑧については、基質を綿繊維、形状を布(ハンカチ)、色素をインジゴ(インド藍)、色彩を濃紺~紺と白、技法を絞りにすることで与条件に対応させた。
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 条件⑥は主催者と筆者が打合せを行い、実施可能は日時を設定した。
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 条件⑧および⑨は、制作を始める前に、染まるメカニズムや家庭でできる染色の紹介など解説を行い、参加後それぞれが興味や関心を持つきっかけとした。
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 条件①および⑩は、用意する道具や作業工程、動線を検討し、与条件に対応させた。
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 上記の詳細は、口頭発表で報告する。
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==4.2 評価と効果==
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 主催者、サポーター、参加者へのアンケート調査から、どの年齢においてもWS後に伝統工芸から連想される古典的、間遠という染色に対するイメージが身近で新しいイメージに変化したことが確認された。さらに、ほとんどの参加者から、藍染の特徴でもある空気酸化による発色変化を「楽しかった」など印象深く感じた回答があり、染色と化学の関わりを体感できたことが確認された。また、低学年から「絞りをほどく作業が難しかった」という回答が多数あった。
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 WS開催後の9月5日と9月19日の2度、当該施設を訪れ、主催者から参加者のWS後の変化を伺った。当該施設をよく利用する一部の参加者「藍そのものについて調べ、WS成果物と共に夏休みの自由研究として発表した」、「自宅で、紅茶を用いた絞り染めをした」という回答があり、WSの参加を機会に主体的な学びに発展したことが確認された。
  
  
 
==まとめ==
 
==まとめ==
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 高橋(註4)は「造形ワークショップのファシリテータは試行錯誤の中でこそ、知識と技術が身についていくもの」と述べているように、本研究でも筆者の染色技術や知識を生かして、与条件下で実施可能な道具・技法の選択を行うとともに、これまでの染織技術とWS実践経験を生かすことで、参加者が主体となる学びの場の形成の可能性を検証する事ことが出来た。
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 今後、様々な与条件下で染織WSのデザインを実施し、WSの推進・発展に寄与していきたい。特に、段王(註5)が述べているように「藍染は、教科横断的な教材とし
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て用いることができる」ことから、理科教育専修、家政教育専修、美術教育専修の共同研究の事例を参考に、本研究が藍染を用いたWS研究の事例となることを期待したい。
  
 その先生恐いわくは何かセロたらべ広くんがなっ猫人をつけるといたた。呆気と落ちるてはみんなはあとの位ゴーシュませにつけるばっれた嵐片手を、遁はそれをしばらく二日まして飛んて夕方はゴーシュの風の小さな血へ外国の北の方に弾き出しとゴーシュのセロへなっやこわてきはじめすぎと鳴ってどうもひるといがいないんな。晩をなかが叫んてたまえでふんて一生けん命のまるく頭が熟しますない。なんも何までた。
 
  
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==謝辞==
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 本研究の対象WSである「自分だけの星空を染めよう!」の開催を支えて下さった天文ハウスTOMITA天文台事業部の吉富知佳氏、坂井琢成氏、サポーターの皆様へ謝辞を述べたい。
  
==脚注==
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1 高橋洋一,2015,造形ワークショップ入門,武蔵野美術大学出版
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2 木村光雄 清水慶昭,1991,染色用語の基礎事典,関西衣生活研究会
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3 天文ハウスTOMITA
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4 高橋洋一,2012,造形ワークショップを支える ファシリテータのちから,武蔵野美術大学出版
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5 藍染の教材研究,段王里奈 大橋淳史 他,2013,愛媛大学教育実践総合センター紀要(31)p.9-20,愛媛大学教育学部付属教育実践総合センター
 
<references />
 
<references />
  
  
 
==参考文献・参考サイト==
 
==参考文献・参考サイト==
*◯◯◯◯◯(20XX) ◯◯◯◯ ◯◯学会誌 Vol.◯◯
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*図解 染織技術事典(1990) 田中清香、土肥悦子 理工学社
*◯◯◯◯◯(19xx) ◯◯◯◯ ◯◯図書
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*染色用語の基礎事典(1991) 木村光雄、清水慶昭 関西衣生活研究会
*◯◯◯◯◯(1955) ◯◯◯◯ ◯◯書院
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*染色の技法 新装版(2009) 田中清香 理子学社
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*造形ワークショップの広がり(2011) 高橋洋一、齋正弘 他 武蔵野美術出版社
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*造形ワークショップを支える ファシリテータのちから(2012) 高橋洋一 武蔵野美術出版社
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*造形ワークショップ入門(2015) 高橋洋一 武蔵野美術出版社
  
 
*◯◯◯◯◯ https://www.example.com (◯年◯月◯日 閲覧)
 
*◯◯◯◯◯ https://www.example.com (◯年◯月◯日 閲覧)

2019年11月5日 (火) 20:51時点における版

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注)

  • この雛形は、研究発表(口頭・ポスター)に適用されます。
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  • 見出しの語句は参考例です。
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中園唯* 青木幹太** / 九州産業大学大学院芸術研究科* 九州産業大学芸術学部**
Nakazono Yui Aoki Kanta / Kyusyu Sangyo University
Keywords: Product Design, Visual Design ← キーワード(斜体)


Abstract


1.目的

 本研究は、体験型の教育方法として各地で活発に展開されているワークショップ(以下、WS)に焦点を当て、与条件に沿った染色WSのデザインと成果を発表し、その効果を考察するものである。開催場所や時間など、限られた条件の中で筆者らが行った染色WSの内容とその効果について報告する。

 本研究におけるWSは、高橋(註1)による「参加者が主体となった教育であり、その過程や結果を参加者が享受することを目的とするが、その知識や技術の習得や資格の取得などを目的とせず、さらに準備して見守るファシリテータは存在しても、指導して評価する教師が存在しないもの」という考え方を参考にして、染織工芸を専門とする筆者が、後述する与条件下でWSの内容と効果を明らかにすることで、WSの推進や発展の一助とすることを目的とする。


2.背景

 福岡県春日市白水公園内にある天文施設「星の館」は、同市の文化・学習施設であり、同県大野城市の有限会社とみた福岡店が受託運営を行っている。有限会社とみたは、長崎市に本店があり、天体望遠鏡、天体ドーム、プラネタリウムの販売・修理・メンテナンスを行う店舗・天文ハウスTOMITA(註2)が運営し、2011年当該施設の建設にも関わっている。  筆者は、天文ハウスTOMITA天文台事業部が主催する染色特別講座の講師として、同事業部総務部長・吉富知佳氏依頼を受け、このWSデザインを計画し、実施した。

 WSで扱う染色は、被染物の「基質」と「形状」、染料等の「色素」と「色彩」、染色する「技法」の選択で工程が異なるため、その組み合わせで実施内容の選択肢は膨大な数となる(図1)。加えて、化学、家庭、美術、工芸の教科を横断する学術的分野であり、木村(註3)が「多くの専門が複雑に重なり合った領域である」と述べているように、広く深い知識が必要な分野といえる。

3.研究方法

 本研究をはじめるにあたり、主催者である天文ハウスTOMITA天文台事業部のヒアリングを実施し、WSを計画する際の与条件および実施会場の状況を把握した。その後、与条件下で実施可能な染色WSのプログラムを組み、それを元に主催者と打合せを行い、WSの詳細計画を立てた。このWSの効果等に関する評価は参加者へのアンケート調査から明らかにした(図2)。染色WSのテーマは「自分だけの星空を染めよう!」であり、詳細は図3の通りである。WSを実施し、与条件に適ったWSであったかを筆者と主催者、サポーターが評価する。


4.研究結果

 第一部の参加者は、20名とサポーター1名の計21名で、参加者の内訳は4才児1名、5才児1名、6才児4名、7才児3名、8才児1名、9才児3名、11才から13才が4名で、47才の大人が1名(その他2名は無記名)であり、同伴の保護者も同席した。  第二部の参加者は、20名とサポーター2名、主催者2名の計24名で、参加者の内訳は3才児1名、4才児1名、6才児3名、7才児4名、8才児1名、9才児2名、10才から12才が4名、60歳以上2名(その他6名は無記名)であり、同伴の保護者も同席した。  第一部、第二部ともに定員に達しており、実施時間はいずれも1時間の予定であったが、全員が完成するまでに1時間30分も時間を有した。未就学児童も参加していたが、参加者全員が成果物を完成させることができた。


4.1 研究結果

 WSの計画にあたり、主催者からの提示された条件は図4の通りである。

 条件①から⑧については、基質を綿繊維、形状を布(ハンカチ)、色素をインジゴ(インド藍)、色彩を濃紺~紺と白、技法を絞りにすることで与条件に対応させた。  条件⑥は主催者と筆者が打合せを行い、実施可能は日時を設定した。  条件⑧および⑨は、制作を始める前に、染まるメカニズムや家庭でできる染色の紹介など解説を行い、参加後それぞれが興味や関心を持つきっかけとした。  条件①および⑩は、用意する道具や作業工程、動線を検討し、与条件に対応させた。  上記の詳細は、口頭発表で報告する。


4.2 評価と効果

 主催者、サポーター、参加者へのアンケート調査から、どの年齢においてもWS後に伝統工芸から連想される古典的、間遠という染色に対するイメージが身近で新しいイメージに変化したことが確認された。さらに、ほとんどの参加者から、藍染の特徴でもある空気酸化による発色変化を「楽しかった」など印象深く感じた回答があり、染色と化学の関わりを体感できたことが確認された。また、低学年から「絞りをほどく作業が難しかった」という回答が多数あった。  WS開催後の9月5日と9月19日の2度、当該施設を訪れ、主催者から参加者のWS後の変化を伺った。当該施設をよく利用する一部の参加者「藍そのものについて調べ、WS成果物と共に夏休みの自由研究として発表した」、「自宅で、紅茶を用いた絞り染めをした」という回答があり、WSの参加を機会に主体的な学びに発展したことが確認された。


まとめ

 高橋(註4)は「造形ワークショップのファシリテータは試行錯誤の中でこそ、知識と技術が身についていくもの」と述べているように、本研究でも筆者の染色技術や知識を生かして、与条件下で実施可能な道具・技法の選択を行うとともに、これまでの染織技術とWS実践経験を生かすことで、参加者が主体となる学びの場の形成の可能性を検証する事ことが出来た。  今後、様々な与条件下で染織WSのデザインを実施し、WSの推進・発展に寄与していきたい。特に、段王(註5)が述べているように「藍染は、教科横断的な教材とし て用いることができる」ことから、理科教育専修、家政教育専修、美術教育専修の共同研究の事例を参考に、本研究が藍染を用いたWS研究の事例となることを期待したい。


謝辞

 本研究の対象WSである「自分だけの星空を染めよう!」の開催を支えて下さった天文ハウスTOMITA天文台事業部の吉富知佳氏、坂井琢成氏、サポーターの皆様へ謝辞を述べたい。

1 高橋洋一,2015,造形ワークショップ入門,武蔵野美術大学出版 2 木村光雄 清水慶昭,1991,染色用語の基礎事典,関西衣生活研究会 3 天文ハウスTOMITA 4 高橋洋一,2012,造形ワークショップを支える ファシリテータのちから,武蔵野美術大学出版 5 藍染の教材研究,段王里奈 大橋淳史 他,2013,愛媛大学教育実践総合センター紀要(31)p.9-20,愛媛大学教育学部付属教育実践総合センター


参考文献・参考サイト

  • 図解 染織技術事典(1990) 田中清香、土肥悦子 理工学社
  • 染色用語の基礎事典(1991) 木村光雄、清水慶昭 関西衣生活研究会
  • 染色の技法 新装版(2009) 田中清香 理子学社
  • 造形ワークショップの広がり(2011) 高橋洋一、齋正弘 他 武蔵野美術出版社
  • 造形ワークショップを支える ファシリテータのちから(2012) 高橋洋一 武蔵野美術出版社
  • 造形ワークショップ入門(2015) 高橋洋一 武蔵野美術出版社