インフォグラフィックスとしての物語の人物相関図のデザインに関する研究

提供: JSSD5th2019
2019年11月11日 (月) 17:21時点における崔怡テイ (トーク | 投稿記録)による版 (資料収集と分析)
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- 物語の内容分析に着目して -


注)

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崔怡テイ / 九州大学芸術工学府
Yiting Cui / Kyushu University ← 氏名 / 所属 の英語表記
Keywords: Design of Character relationship diagram, Infographic Design ← キーワード(斜体)


Abstract
This study aims to explore the possibility of character relationship diagrams to use as infographics and find effective expression methods for it. According to the collected data, we propose that despite the personal relationships, the characteristics of the story should also be expressed in the relationship diagram. The drawing experiment was done to verify it. Besides, we analyze the content of the story by using the methods of structuralism's analysis. As a result, we summarize the relationship diagram into five different types to guide the following diagram creation.



目的と背景

 人物相関図は物語の登場人物の関係についての理解を助けるために作られる図である。しかし,デザインとしてはあまり注目されることがなく,分かりにくく効果的とは言えない相関図も多い。

 人物相関図については,学術的な研究として,現実の人間関係を視覚化する研究や,物語の内容の分析ツールとしての研究などがある。しかし,これらはほとんどが単なる内容に関する研究であり,デザインの面からの研究はほとんどない。他方,人物相関図は図表現のひとつであることから,インフォグラフィックスの対象でもある。インフォグラフィックスは情報を視覚的な表現で把握・整理し、わかりやすく伝えるという特徴を軸として発達した技法である。そこで,本研究はこうしたインフォグラフィックスとしての人物相関図の可能性に注目することで,分かりやすく効果的な表現方法の探究を行うことを目的とした。



資料収集と分析

 現在,相関図はたくさんのテレビ・映画の公式サイトや、本、漫画や、漫画の特集や情報新聞などで用いられており、その用途も多様である。公式サイトでは,たいてい物語の予備知識を簡略に伝えることを目的としているし,漫画のシリーズ本では,その最初や最後に置かれ,先行する物語を復習したり,以降の物語を予習する目的を持っている。こうした目的で作られる相関図は,いわゆる「ネタバレ」を防止するために、簡単な人物関係や、あるいは単に人物の名前と姿だけを示すにとどまっている事例も少なくない。言うまでもなく、これは使われる環境から由来する制限である。その一方で、読者たちが自ら相関図を描くことも普通であり,彼らは物語をより深く味わうために自分のSNSに投稿したりすることがある。本研究では,こうした資料も対象として収集し,観を行った。その結果,相関図は多くの場合,典型的な型を持っていることが分かったが、そのほとんどはいわゆるネットワーク形態であった。

 それらをインフォグラフィックスの角度から分析すると、効果的な相関図を作成する目的については,遠近、配列、領域の分割などの手法を用いて、重要な情報を強調し,目を惹きつける工夫がもっとなされてよいと考えられる。しかし、本研究では,そうしたインフォグラフィックスとしての認知的な性能を高める以前に,相関図がもっていると思われる可能性を探究する方向を探ることにした。すなわち,読者たちが物語を見た後の物語に対する味わいや、より深く知りたいと思うような知識欲を満たすような相関図の潜在的可能性を引き出すために,相関図に特別な情報や象徴を盛り込み,見る人の記憶を引き出し、同感させる方向性を考える。そのために,相関図を描画させる実験を行うことにした。



描画実験

方法

図1.描画実験の試作品『君の名は。』人物相関図

 

 物語がどのように解釈され,相関図がどのように描かれるのかを把握するために、5人の被験者を対象として描画実験を行なった。比較的新しく,よく知られたアニメ映画として『君の名は。』を選んだ[1]
   実験する前に、自ら相関図を描いてみた。男性主人公と女性主人公の間の入れ替わりと、彼らの相関関係にある三年のズレが重要と考え、それらを縦線ではっきりと分けて、男性がいる東京都と女性がいる糸守町の地図も空間的な比較のために描いた(図1)。


結果と考察

 次に実験の結果を示す。5人の中の4人が物語の特徴である、「女性キャラクター三葉と男性キャラ立花瀧が存在する時空が三年間のズレがある」ということを図の真ん中に置いて描いていた。この点が,自身の描画も含め,被験者にほぼ共通した特徴であったことから,自らの解釈を元に相関図が描かれる際、相関図には人物関係だけでなく、物語の特徴も盛り込まれる傾向があると推測された。それ故,より味わい深い相関図を作成するには,こうした特徴的な情報、換言すれば印象深い情報の発見がまずは重要であると言える。

結果

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考察

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まとめ

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脚注

  1. 歴代アニメ映画興行収入ランキング,https://matome.naver.jp/odai/2147436580118708801 (2017年12月1日閲覧)『君の名は。』は2018年まで歴代アニメ映画興行収入ランキング第3位であり、公開年は2016年である。


参考文献・参考サイト

  • ◯◯◯◯◯(20XX) ◯◯◯◯ ◯◯学会誌 Vol.◯◯
  • ◯◯◯◯◯(19xx) ◯◯◯◯ ◯◯図書
  • ◯◯◯◯◯(1955) ◯◯◯◯ ◯◯書院