「音の快・不快に着目した新しい広告の提案」の版間の差分

提供: JSSD5th2020
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=='''目的'''==
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=='''音に着目した背景'''==
サービスは、レシーバー(サービスの需要者)の「状態変化」を引き起こすことであり、コンテンツ(内容)およびチャネル(方法)はその実現手段といえる<ref>下村芳樹,原辰徳,渡辺健太郎,坂尾知彦,新井民夫,富山哲男:サービス工学の提案(第 1 報,サービス工学のためのサービスのモデル化技法),日本機械学會論文集C編,Vol.71,No.702,pp.669-676, 2005</ref>。また、実現手段の方向性として、身体的支援・知的支援・精神的支援・技術的支援の4つの支援機能に分けて考えることができる<ref>亀岡秋男:サービス・製品・技術イノベーションを融合・創出・俯瞰する統合型戦略ロードマッピング,オペレーション・リサーチ経営の科学,Vol.51,No.9,pp.573-578,2006</ref>。
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目的にしたがって、現状の製品を4つの支援機能に分類した。(図1)その結果、「音」がメインの機能に関わる製品が少なく、「音」が多くの製品で補助的な役割を担っていることが分かった。そこで今回は「音」に着目し、新しい提案をすることした。
 
 
 
 
本研究では、既存の製品を4つに分類し、新しい付加価値を持つ製品を提案を目的とした。
 
  
 
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=='''分類-音と製品'''==
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=='''音を使用したものの分析と快・不快'''==
 
[[File:kamei.bunrui2.jpg|thumb|right|200px|図2]]
 
[[File:kamei.bunrui2.jpg|thumb|right|200px|図2]]
既存の製品の中で音が効果的に使われているものは多く存在していて、音は製品に身体的もしくは精神的支援機能をもたらすと考えた。そのため音が使われている製品だけを支援機能の観点から4つに分類した。(図2)
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分類していく中で音に焦点を当ててデザインされたものが少ないと感じた。そのため、本研究では音に着目し、音に関するもの(製品・非製品含め)を収集し、4つの支援機能に基づき分類を行った。(図2)
  
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音が製品に高級感を与えたり、美味しそうに感じさせるといったように音が感覚に良い影響を与えていることが分かった。また、咀嚼音といったように音によって不快になることも分かった。そのため音の快・不快に着目し、最終提案を考えていくことにした。
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この分類から、音の精神的支援機能には快・不快があるということが分かった。音による快とは、店の雰囲気づくりのための店内BGMや、生じてしまう音を高級感を演出するために工夫するといったものがある。また、音による不快とは、咀嚼音や緊急を知らせるアラームに使用される音である。
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その中で本研究では音の快・不快に着目し、新たな価値を持たせようと試みた。
  
 
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=='''他人が不快と感じていることを伝えるCM'''==
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=='''音の快・不快を用いた提案'''==
調査した結果
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音における快・不快は、人によって感じ方が異なるものである。
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ある人にとっては快と感じる音が、別の人にとっては不快と感じることもある。
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そこで、全員が不快と感じていなくても、一部の人間にとっては不快と感じる音に注目した。
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「自分が不快と感じていない音が、他人にとっては不快と感じていた」という事実を知ったとき、
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自分の発した音が他人に迷惑がかかっているならば、その音を発するのをやめよう、という行動の変化が生じる。
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この性質を利用した製品の広告を考えた。
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不快な音を出さない、音の静かな製品の広告において、
  
・口臭ケアCM<br>
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今までは「自分が不快だから製品を買い換えよう」と受け手に思わせる広告だが、
・ACジャパンのような公共マナーを訴えるCM<br>
 
 
  
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「他人や周囲の人々が不快と感じているから製品を買い換えよう」と受け手に思わせる広告の在り方を提案する。
  
 
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2020年10月8日 (木) 15:22時点における版

- 身体的支援機能・知的支援機能・精神的支援機能・技術的支援機能の観点から -

水田雅也 / 九州大学 芸術工学部 
大貫紫温 / 九州大学 芸術工学部 
亀井凜太郎 / 九州大学 芸術工学部 

Keywords: Commercial, Sound, Pleasant and Unpleasant


音に着目した背景

目的にしたがって、現状の製品を4つの支援機能に分類した。(図1)その結果、「音」がメインの機能に関わる製品が少なく、「音」が多くの製品で補助的な役割を担っていることが分かった。そこで今回は「音」に着目し、新しい提案をすることした。


分類-既存の製品

図1

既存の製品を支援機能の観点から4つに分類した。(図1)


その中で製品は技術的支援機能から身体的もしくは精神的支援機能へと発達していくことに気が付いた。そのため新しい身体的もしくは精神的支援機能をもつ製品を考えていくことにした。


音を使用したものの分析と快・不快

図2

分類していく中で音に焦点を当ててデザインされたものが少ないと感じた。そのため、本研究では音に着目し、音に関するもの(製品・非製品含め)を収集し、4つの支援機能に基づき分類を行った。(図2)


この分類から、音の精神的支援機能には快・不快があるということが分かった。音による快とは、店の雰囲気づくりのための店内BGMや、生じてしまう音を高級感を演出するために工夫するといったものがある。また、音による不快とは、咀嚼音や緊急を知らせるアラームに使用される音である。


その中で本研究では音の快・不快に着目し、新たな価値を持たせようと試みた。


音の快・不快を用いた提案

音における快・不快は、人によって感じ方が異なるものである。

ある人にとっては快と感じる音が、別の人にとっては不快と感じることもある。


そこで、全員が不快と感じていなくても、一部の人間にとっては不快と感じる音に注目した。


「自分が不快と感じていない音が、他人にとっては不快と感じていた」という事実を知ったとき、

自分の発した音が他人に迷惑がかかっているならば、その音を発するのをやめよう、という行動の変化が生じる。


この性質を利用した製品の広告を考えた。


不快な音を出さない、音の静かな製品の広告において、

今までは「自分が不快だから製品を買い換えよう」と受け手に思わせる広告だが、

「他人や周囲の人々が不快と感じているから製品を買い換えよう」と受け手に思わせる広告の在り方を提案する。


最終提案

外部リンク

・プロジェクト紹介サイト https://www.example.com
・Youtube

脚注