「ひらがなの独創性と造形に関する研究」の版間の差分
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===①平仮名制作=== | ===①平仮名制作=== | ||
− | 実際に制作した「あ」の造形をもとに平仮名制作の工程について簡潔に解説を行う。 | + | 実際に制作した「あ」の造形をもとに平仮名制作の工程について簡潔に解説を行う。(図1-2を参照) |
⑴「あ」のもととなった「安」を「ウ冠」と「女」に分解。(⑴分解の工程は造形比較の段階で活きてくる) | ⑴「あ」のもととなった「安」を「ウ冠」と「女」に分解。(⑴分解の工程は造形比較の段階で活きてくる) | ||
⑵文献を参考にそれぞれを崩してゆき、⑶合体させて文字の骨格を完成させる。⑷緩急と筆運、連綿を意識しつつ、線に強弱をつけて造形を構築してゆく。 | ⑵文献を参考にそれぞれを崩してゆき、⑶合体させて文字の骨格を完成させる。⑷緩急と筆運、連綿を意識しつつ、線に強弱をつけて造形を構築してゆく。 | ||
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− | 造形の比較を行いつつ、検証の成果物として「成り立ちを可視化した平仮名(46音)」を制作した。 | + | 造形の比較を行いつつ、検証の成果物として「成り立ちを可視化した平仮名(46音)」を制作した。(図3を参照) |
− | 発表・展示に際して制作した書体(平仮名46音)をベースに平仮名の造形の独創性を伝えられる手段・媒体として、日本語成立の歴史や再構築した造形の解説をまとめた「冊子」、柔和で動きの変化に富む平仮名のストロークを直感的に味わうための「映像作品」と「ポスター」の制作を今後進めていきたいと考えている。 | + | 発表・展示に際して制作した書体(平仮名46音)をベースに平仮名の造形の独創性を伝えられる手段・媒体として、日本語成立の歴史や再構築した造形の解説をまとめた「冊子」、柔和で動きの変化に富む平仮名のストロークを直感的に味わうための「映像作品」と「ポスター」の制作を今後進めていきたいと考えている。(図4を参照) |
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2021年10月17日 (日) 14:44時点における版
- Japanese Identity Move -
- 村田ショーン拓也 / 大分県立芸術文化短期大学 美術科造形専攻
Keywords: Visual Design,Typography
背景と目的
日本固有の文字である「平仮名」は現代に活きる実用性と曲線の生み出す芸術性を兼ね備えた独創的な造形を持っており、本研究はその魅力的な造形の成り立ちを調べてゆく過程で「平仮名の独創的な造形には、明確な共通点やルールがあるのではないか」という仮説を立て、検証を行ったものである。
研究手段
検証は「比較」を用いて平仮名の造形に潜む共通点を浮き彫りにし、そこから平仮名を再構築してゆくという方法で行った。
①平仮名制作
実際に制作した「あ」の造形をもとに平仮名制作の工程について簡潔に解説を行う。(図1-2を参照)
⑴「あ」のもととなった「安」を「ウ冠」と「女」に分解。(⑴分解の工程は造形比較の段階で活きてくる)
⑵文献を参考にそれぞれを崩してゆき、⑶合体させて文字の骨格を完成させる。⑷緩急と筆運、連綿を意識しつつ、線に強弱をつけて造形を構築してゆく。
その後、<②造形比較>を幾度も行いながらブラッシュアップを重ねていき、完成を目指す。
②造形比較
今回制作した「め」、「ぬ」、「あ」の文字の場合、3つの平仮名は基となった漢字が「女」の部分を持つという共通点があり、文字を再構築する際、それらの特徴を造形に反映させている。こうした「造形比較」を用いて46音の平仮名を再構築し、平仮名の造形が本来持っていた個性を浮き彫りにしてゆく。
研究結果と展開
造形の比較を行いつつ、検証の成果物として「成り立ちを可視化した平仮名(46音)」を制作した。(図3を参照)
発表・展示に際して制作した書体(平仮名46音)をベースに平仮名の造形の独創性を伝えられる手段・媒体として、日本語成立の歴史や再構築した造形の解説をまとめた「冊子」、柔和で動きの変化に富む平仮名のストロークを直感的に味わうための「映像作品」と「ポスター」の制作を今後進めていきたいと考えている。(図4を参照)
外部リンク
- プロジェクト紹介サイト https://www.example.com