「誰が見ても分かりやすい捨てやすいごみ分別の提案」の版間の差分

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==背景と目的==
 
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ごみが資源となるかは、ごみを捨てる時に決まる。ごみを分別することで、資源となるものは再利用され、その結果として、ごみの量は減ることになる。また、分別されたごみは、焼却率もよくなり、焼却炉の寿命や埋立地の延命につながると言われている。また、実体験として、進学で大分に住み始めた際、地元鹿児島とのごみ分別方法や表記の違いに驚いたことや、他県に進学した友人もごみ分別に関するギャップに戸惑っていたことを知り、異なる県在住者でも認知できるごみ分別の表記や色分け、ピクトグラムがあれば、よりストレスのないごみ分別ができるのではないかと考え企画に至った。
 
ごみが資源となるかは、ごみを捨てる時に決まる。ごみを分別することで、資源となるものは再利用され、その結果として、ごみの量は減ることになる。また、分別されたごみは、焼却率もよくなり、焼却炉の寿命や埋立地の延命につながると言われている。また、実体験として、進学で大分に住み始めた際、地元鹿児島とのごみ分別方法や表記の違いに驚いたことや、他県に進学した友人もごみ分別に関するギャップに戸惑っていたことを知り、異なる県在住者でも認知できるごみ分別の表記や色分け、ピクトグラムがあれば、よりストレスのないごみ分別ができるのではないかと考え企画に至った。
 
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==現状と将来像==
 
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ごみ分別の現状としては、分別方法が自治体によって異なるため、ごみ分別早見表は自治体各自で作られる。そのため、ごみ分別早見表は、自治体によって見やすいものや見にくいものものがある。課題としては、「燃えるごみ」「燃やせるごみ」等の表記の違いの統一、「燃えるごみ」を赤色や黄色で表現する等、各分別項目に対する認識(イメージ)の違いがあげられる。これらの課題を解決し将来像としては、誰が見ても分かりやすく捨てやすいごみ分別の提案を行うことで、共通認識のあるストレスのないごみ分別を目指す。
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ごみ分別の現状として、分別方法が自治体によって異なるため、ごみ分別早見表の語句や表記は各自治体に委ねられている。課題として、「燃えるごみ」「燃やせるごみ」等の表記の違い、同じ分別項目を様々な色で表現している等、各分別項目に対する認識(イメージ)の違いがあげられる。これらの課題を改善し、誰もが分かりやすく捨てやすいごみ分別の一つの手段を提案する。共通認識のあるストレスのないごみ分別を目指す。
  
 
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==調査==
  
  
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 九州内のごみ分別をテーマとし、基準となる分別項目と分別方法、分別項目における基準となる色の設定、分別されるごみのピクトグラム(一部)を制作する。制作にあたって、九州各地の県庁所在地のごみ分別早見表を調査した。ごみ分別の表記、色をまとめ、それらの調査結果を踏まえ、制作に取り組んだ。
 
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以下が調査の数例である。調査結果として、「燃やせるごみ類」の表記は暖色系が多く、項目は「燃やせるごみ」が多い。「燃えないごみ類」の表記は寒色系・その他の色が多く、項目は「燃やせないごみ」が多いことが分かる。この調査結果から、「燃やせるごみ類」の表記は、赤の色相で「燃やせるごみ」表記に。「燃えないごみ類」の表記は、青の色相で「燃やせないごみ」表記といった基準となる分別項目と分別方法を提案する。
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誰が見ても分かりやすく捨てやすいごみ分別の提案のため、九州内のごみ分別をテーマとした、基準となる分別項目と分別方法、分別項目における基準となる色の設定、分別されるごみのピクトグラムを制作する。制作にあたって、九州各地の県庁所在地のごみ分別早見表を調査した。ごみ分別の表記、色をまとめ、それらの調査結果を踏まえ、制作に取り組んだ。
 
以下が調査の数例である。調査結果としては、「燃やせるごみ類」の表記例は、暖色系が多く、「燃やせるごみ」表記が多く、「燃えないごみ類」の表記例は、寒色系が多く、「燃えないごみ」表記が多いことが分かる。この調査結果から、「燃やせるごみ類」の表記は、赤色表記で「燃やせるごみ」表記に。「燃えないごみ類」の表記は、青色表記で「燃えないごみ」表記といった基準となる分別項目と分別方法を提案する。
 
  
 
'''[「燃やせるごみ類」の表記例 ]'''
 
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==デザイン内容==
 
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'''分別項目における基準となる色の設定
 
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:調査結果と色が及ぼす心理的効果やカラーイメージを元に、分別項目における基準となる色の設定を提案する。燃やせるごみは、燃える火のイメージから赤色。資源物は、再利用される自然に優しいイメージから緑色。プラスチック製容器包装は、プラスチックの透明感をイメージした水色。燃やせないごみは、燃えないイメージから青色。金属類は、金属のイメージから灰色に設定した。ごみ分別早見表は、これらを基準し色相環のようにデザインし、分かりやすく見やすいデザインに仕上げた。
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:調査結果と色が及ぼす心理的効果やカラーイメージを元に、分別項目における基準となる色の設定を提案する。燃やせるごみは、燃える火(温暖)のイメージから赤色。燃やせないごみは、燃えない(寒冷色・鎮静色)イメージから青色。資源物は、再利用される自然に優しいイメージから緑色。プラスチック製容器包装は、プラスチックの透明感をイメージした水色。金属類は、金属のイメージから灰色に設定した。ごみ分別早見表は、これらを基準し色相環のようにデザインし、分かりやすく見やすいデザインに仕上げた。
  
 
'''ピクトグラム'''
 
'''ピクトグラム'''
  
:ごみ分別早見表に統一して用いられることを想定した、誰が見ても分かりやすいピクトグラムをデザインした。線幅や角度は、なるべくギャップが生まれないよう統一し制作した。
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:ごみ分別早見表に統一して用いられることを想定した、ゴミの種類のピクトグラムをデザインした。線幅や角度は、なるべくギャップが生まれないよう統一し制作した。
  
  

2022年10月27日 (木) 18:25時点における最新版


黒崎美羽 / 大分県立芸術文化短期大学 専攻科造形専攻 

Keywords: Visual Design,SDGs,Garbage separation 


背景と目的

ごみが資源となるかは、ごみを捨てる時に決まる。ごみを分別することで、資源となるものは再利用され、その結果として、ごみの量は減ることになる。また、分別されたごみは、焼却率もよくなり、焼却炉の寿命や埋立地の延命につながると言われている。また、実体験として、進学で大分に住み始めた際、地元鹿児島とのごみ分別方法や表記の違いに驚いたことや、他県に進学した友人もごみ分別に関するギャップに戸惑っていたことを知り、異なる県在住者でも認知できるごみ分別の表記や色分け、ピクトグラムがあれば、よりストレスのないごみ分別ができるのではないかと考え企画に至った。



図1.コンセプトボード


現状と将来像

ごみ分別の現状として、分別方法が自治体によって異なるため、ごみ分別早見表の語句や表記は各自治体に委ねられている。課題として、「燃えるごみ」「燃やせるごみ」等の表記の違い、同じ分別項目を様々な色で表現している等、各分別項目に対する認識(イメージ)の違いがあげられる。これらの課題を改善し、誰もが分かりやすく捨てやすいごみ分別の一つの手段を提案する。共通認識のあるストレスのないごみ分別を目指す。




調査

 九州内のごみ分別をテーマとし、基準となる分別項目と分別方法、分別項目における基準となる色の設定、分別されるごみのピクトグラム(一部)を制作する。制作にあたって、九州各地の県庁所在地のごみ分別早見表を調査した。ごみ分別の表記、色をまとめ、それらの調査結果を踏まえ、制作に取り組んだ。 以下が調査の数例である。調査結果として、「燃やせるごみ類」の表記は暖色系が多く、項目は「燃やせるごみ」が多い。「燃えないごみ類」の表記は寒色系・その他の色が多く、項目は「燃やせないごみ」が多いことが分かる。この調査結果から、「燃やせるごみ類」の表記は、赤の色相で「燃やせるごみ」表記に。「燃えないごみ類」の表記は、青の色相で「燃やせないごみ」表記といった基準となる分別項目と分別方法を提案する。

[「燃やせるごみ類」の表記例 ]

福岡県  赤色 燃えるごみ
佐賀県  桃色 燃えるごみ
長崎県  赤色 燃やせるごみ
熊本県  なし 燃やすごみ
大分県  黄色 燃やせるごみ(可燃物)
宮崎県  赤色 燃やせるごみ
鹿児島県 橙色 もやせるごみ

[「燃えないごみ類」の表記例 ]

福岡県  青色 燃えないごみ
佐賀県  黄緑色 燃えないごみ
長崎県  青色 燃やせないごみ
熊本県  なし 燃やせないごみ
大分県  桃色 燃やせないごみ(不燃物)
宮崎県  青色 燃やせないごみ
鹿児島県 灰色 もやせないごみ




デザイン内容

分別項目における基準となる色の設定

調査結果と色が及ぼす心理的効果やカラーイメージを元に、分別項目における基準となる色の設定を提案する。燃やせるごみは、燃える火(温暖)のイメージから赤色。燃やせないごみは、燃えない(寒冷色・鎮静色)イメージから青色。資源物は、再利用される自然に優しいイメージから緑色。プラスチック製容器包装は、プラスチックの透明感をイメージした水色。金属類は、金属のイメージから灰色に設定した。ごみ分別早見表は、これらを基準し色相環のようにデザインし、分かりやすく見やすいデザインに仕上げた。

ピクトグラム

ごみ分別早見表に統一して用いられることを想定した、ゴミの種類のピクトグラムをデザインした。線幅や角度は、なるべくギャップが生まれないよう統一し制作した。