「仮想空間上でのコミュニティ形成・創造における シンボルの役割についての研究」の版間の差分

提供: JSSD5th2022
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: 本研究では、2014年1月16日より配信開始し、現在Steam、Meta Quest、VIVEPORTで配信され、VRChat Inc.により開発・販売されているVRChatを用いる。本サービスでは主にVRのHMD(Head-Mounted Display)を用いてプレイするが、従来型のディスプレイを用いたPCゲームとしてもプレイ可能である。 <ref>윤주한, 이다민(2022), "메타버스를 활용한 교양철학 교육에 관한 고찰 -‘VR챗 학교’" 사례를 중심으로 교영 교육 연구 16(2) pp.275-288</ref>
 
: 本研究では、2014年1月16日より配信開始し、現在Steam、Meta Quest、VIVEPORTで配信され、VRChat Inc.により開発・販売されているVRChatを用いる。本サービスでは主にVRのHMD(Head-Mounted Display)を用いてプレイするが、従来型のディスプレイを用いたPCゲームとしてもプレイ可能である。 <ref>윤주한, 이다민(2022), "메타버스를 활용한 교양철학 교육에 관한 고찰 -‘VR챗 학교’" 사례를 중심으로 교영 교육 연구 16(2) pp.275-288</ref>
 
:本研究でVRChatを調査対象とした理由として、VRChatではコミュニティシンボルをユーザー自身が制作することができることが挙げられる。VRChatは従来のメタバースプラットフォームなどと比較して、アバターや仮想世界のワールド(VRChatではインスタンスと呼ばれる)そのものに対するカスタマイズの自由さが特徴である。具体的には、Unityなどの3DCGソフトウェアを用いて、ほぼ無制限にユーザーの創造性を仮想空間内に落としむことができ、それらを不特定多数のユーザーと共有することができる。
 
:本研究でVRChatを調査対象とした理由として、VRChatではコミュニティシンボルをユーザー自身が制作することができることが挙げられる。VRChatは従来のメタバースプラットフォームなどと比較して、アバターや仮想世界のワールド(VRChatではインスタンスと呼ばれる)そのものに対するカスタマイズの自由さが特徴である。具体的には、Unityなどの3DCGソフトウェアを用いて、ほぼ無制限にユーザーの創造性を仮想空間内に落としむことができ、それらを不特定多数のユーザーと共有することができる。
:VRChatではアクティブユーザー数がリアルタイムで表示されているため、調査時点でのアクティブユーザー数が多いインスタンスの順に、先行研究で明らかにされたフレームワークの個人的動機に基づいて整理、分類した。
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:VRChatではアクティブユーザー数がリアルタイムで表示されているため、調査時点でのアクティブユーザー数が多いインスタンスの順に32のインスタンスについて、先行研究で明らかにされたフレームワークの個人的動機に基づいて整理、分類した。本稿では各分類で代表的な事例について触れることにする。
 
:;調査事例
 
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::ドッチボールのような対戦ゲームで、ディスクを投げて相手の体に当てるとポイントを獲得する。ガードや回避を用いつつ、得点を獲得し、獲得したポイントの多いチームの勝利となる。本インスタンスでは、「楽しさとストレスの解消する」ユーザーが多いため、「娯楽」のカテゴリに分類した。
 
::ドッチボールのような対戦ゲームで、ディスクを投げて相手の体に当てるとポイントを獲得する。ガードや回避を用いつつ、得点を獲得し、獲得したポイントの多いチームの勝利となる。本インスタンスでは、「楽しさとストレスの解消する」ユーザーが多いため、「娯楽」のカテゴリに分類した。
  
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==まとめ==
 
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2022年10月13日 (木) 13:24時点における版

濱田哲史 / 九州大学 芸術工学府 デザインストラテジー専攻
Tetsushi Hamada / Kyushu University

Keywords: メタバース, コミュニティデザイン


Abstract
This study investigates the role of symbols in the formation and creation of communities in virtual spaces to visualise communication in virtual spaces. By structuring the process of community formation in a virtual space, it identifies the symbolic elements that play an important role in community formation. Finally, based on the hypotheses, we make the design proposals and verification.



背景と目的

 2020年頃より始まった新型コロナウイルス流行によって、社会で行われるコミュニケーションがオンライン上で行われる機会が増加した。インターネットを介したコミュニケーションが進むにつれ、従来、一定の割合で存在した人々の仮想空間への抵抗感が払拭されつつあると同時に、仮想空間上でのコミュニケーションへの期待感も高まっている。また、インターネットコミュニティを起点とした現実社会のコミュニティを生成した事例などからも分かる通り、オンラインコミュニティの現実社会への影響力も増している。さらに、インターネット上にも各社SNSが乱立する中で、使用するSNSによって棲み分けが成されたり、従来のコミュニティよりも小規模のコミュニティが生成されたりしてきた。  そして、水越らはインターネットの世界では、コミュニケーションの可視化が重要である [1] と述べており、ここで言う可視化とは、アバターなどにより他者の行為が可視化されている状態のことについてと考えられる。そのため、本研究では、コミュニケーションを可視化する役割の一端を担っているコミュニティシンボルについて研究する。  そこで本研究では、仮想空間上におけるコミュニティ形成のプロセスを構造化し、コミュニティ形成に重要な役割を果たす象徴的要素を明らかにする。そしてその仮説を元に象徴となるものをデザイン提案・検証することを目的とする。

研究方法

図1.◯◯◯◯

 本研究では大きく以下の章に分けて研究を行う。

第1章 コミュニティシンボルの定義
第2章 仮想空間上のコミュニティ形成・創造の事例収集・ケーススタディ
第3章 コミュニティ形成に重要な役割を果たすシンボル(象徴的要素)を抽出
第4章 共通認識を醸成するコミュニティシンボルの要件導出
第5章 デザイン提案・検証

 第1章では、現実空間、仮想空間問わず関連する文献を調査し、仮想空間上のコミュニティシンボルの定義を行うところから始める。  次に第2章では、前章で明確にした本研究で取り扱う象徴的要素(コミュニティシンボル)を元に、VRChatを用いて、現在の仮想空間上で起こっている、コミュニティの形成や創造についての事例を収集・分類し、代表的な事例について詳細なケーススタディを実施する。この際、行動観察などを用いてより詳しい調査を行う。  続く第3章では、前章で行ったケーススタディに基づいて、コミュニティ形成において重要な役割を担う仮想空間上の有形無形の要素を抽出し、考察する。ここで抽出する要素は、第1章で定義づけたコミュニティシンボルの定義に基づいて重要な役割を担うことを担保させる。加えて本研究では、主にデザイン的な要素を重視して抽出し、考察する。  そして第4章では、第3章で行った考察を元に、コミュニティ形成・創造プロセスにおいて共通認識を醸成すると考えられるコミュニティシンボルの要件を導出する。  最後に第5章では、第4章で導出したコミュニティシンボルの要件に基づいて、新しいコミュニティシンボルのデザイン提案を行い、検証することで、本研究で導出したコミュニティシンボルの要件の妥当性を担保させる予定である。



先行研究

 仮想空間上のコミュニティへの人々の参加要因に関する研究として金らの研究 [2] が挙げられる。彼らはオンラインコミュニティの参加要因にして、理論分析を行い、実証分析する理論モデルを立ち上げている。研究の結論として、オンラインコミュニティの参加要因を個人的動機と集団的動機にあると分析している。さらに個人的動機には娯楽、情報、道具、対人関係、社会的地位の上昇が含まれ、集団的動機には内在化と社会的アイデンティティが含まれるとしている。本研究では、このフレームワークを用いて、コミュニティシンボルの定義を行うとともに、象徴的要素の明確さを担保するものとする。

本論

第1章 コミュニティシンボルの定義
仮想空間上でのコミュニティシンボルの定義を行う。
水野らは(都市は)何らかの「シンボル」"を媒介"にして「イメージ」が決定されていると述べている。 [3] 本研究ではこの定義を仮想空間に拡張して考える。
第2章 仮想空間上のコミュニティ形成・創造の事例収集・ケーススタディ
本研究では、2014年1月16日より配信開始し、現在Steam、Meta Quest、VIVEPORTで配信され、VRChat Inc.により開発・販売されているVRChatを用いる。本サービスでは主にVRのHMD(Head-Mounted Display)を用いてプレイするが、従来型のディスプレイを用いたPCゲームとしてもプレイ可能である。 [4]
本研究でVRChatを調査対象とした理由として、VRChatではコミュニティシンボルをユーザー自身が制作することができることが挙げられる。VRChatは従来のメタバースプラットフォームなどと比較して、アバターや仮想世界のワールド(VRChatではインスタンスと呼ばれる)そのものに対するカスタマイズの自由さが特徴である。具体的には、Unityなどの3DCGソフトウェアを用いて、ほぼ無制限にユーザーの創造性を仮想空間内に落としむことができ、それらを不特定多数のユーザーと共有することができる。
VRChatではアクティブユーザー数がリアルタイムで表示されているため、調査時点でのアクティブユーザー数が多いインスタンスの順に32のインスタンスについて、先行研究で明らかにされたフレームワークの個人的動機に基づいて整理、分類した。本稿では各分類で代表的な事例について触れることにする。
調査事例
a. 「娯楽」
Battle Discs R4
ドッチボールのような対戦ゲームで、ディスクを投げて相手の体に当てるとポイントを獲得する。ガードや回避を用いつつ、得点を獲得し、獲得したポイントの多いチームの勝利となる。本インスタンスでは、「楽しさとストレスの解消する」ユーザーが多いため、「娯楽」のカテゴリに分類した。
a. 「娯楽」
Battle Discs R4

まとめ

脚注

  1. 水越康介(2009), "仮想商品の物象化を伴う象徴的交換 : ネット・コミュニティにおけるアバターの意義", 日本情報経営学会誌 Vol.29, No.2
  2. 金光洙(2014), "オンラインコミュニティの参加要因に関する理論分析", 現代社会文化研究 No.58
  3. 水野博介(2009), "都市メディア論③ 都市のシンボルとイメージ", 埼玉大学紀要(教養学部) 第45巻 第2号
  4. 윤주한, 이다민(2022), "메타버스를 활용한 교양철학 교육에 관한 고찰 -‘VR챗 학교’" 사례를 중심으로 교영 교육 연구 16(2) pp.275-288


参考文献・参考サイト

  • ◯◯◯◯◯(20XX) ◯◯◯◯ ◯◯学会誌 Vol.◯◯
  • ◯◯◯◯◯(19xx) ◯◯◯◯ ◯◯図書
  • ◯◯◯◯◯(1955) ◯◯◯◯ ◯◯書院