高校生のためのメイク授業「自分らしさを知ろう」
- 兒島英里/ 大分県立芸術文化短期大学 専攻科 造形専攻 ビジュアルデザインコース
Keywords: Visual Design, Social Design, Education
背景と目的
日本の現代社会には、「メイクは女性のマナー」という社会通念が根付いている。女性が社会人になるとメイクが当然のマナーとされるこの風潮について、このような問題提起を行う。
- 最低限の身だしなみは必要であるものの、女性だけがメイクをしないでありのままの顔でいることは失礼なのか。
- 「マナーとしてのメイク」を社会全体で強いることは、「こんなメイクがしたい」といった個人の自由への抑圧ではないか。
多様性が重視される今、メイクとは「自分らしさ」を表現する手段の一つであり、「マナーとしてのメイク」のように一定の姿を社会から強制されるべきではない筈である。
そうした固定観念を男女ともになくし、メイクすることもしないこともそれぞれ自由であり、 あらゆる個性が生きやすい将来を作っていく必要があると考えた。これが今回の目的である。
概要 - 高校生のためのメイク授業「自分らしさ」を知ろう
社会への変化を促す目的に対して、私は高校生というターゲットに着目した。
高校生はメイクに対し興味を持ち始める最多層であり、また将来の社会の担い手となっていく年齢層でもある。
彼らにアプローチをはかるため「教育」の観点から検討した結果、高校生のためのメイク授業の提案に至った。
また、個性に重きを置くことに準じ「自分らしさを知ろう」という授業タイトルを設定した。
この授業の提案については、各教育の場で導入されているアクティブラーニングを基とし、授業形式を座学型ではなく体験型とした他、
グループワークを設けることで学生の能動的な参加を促すことに留意した。
授業内容
授業は大きく分けて①体験→②グループワークというプロセスで行われる。
また、授業の補助として複数枚のシートを生徒に配布する。
1.体験
メイクの工程・効果を補助シートや講義で理解しながら、実際にメイクを一通り体験する。
体験を通して、男女間の知識へのギャップを埋めるとともに、ジェンダー間の相互理解へと繋げることが目的である。
なお、教育の場となる学校では校則でメイクが禁止されているケースが多々ある。そして社会に出た途端、メイクを教えられる場もなくマナーだと強いられるような現状のねじれが存在する。
そこで敢えて学校という場でメイクを体験することで、その件について教育者・生徒の双方が考えるきっかけにもなる。
2.グループワーク
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外部リンク
- プロジェクト紹介サイト https://www.example.com