LogoMark.png

平塚海登/卒業研究Iプレゼン

New sign system

九州産業大学のサインシステムを再設計する

MainVisual_02.png

1.研究の背景と目的



九州産業大学は国家試験への試験会場として貸し出しや、学会やオープンキャンパスなど学外からの訪問者が多く存在する。また、自分自身も学内の移動に迷った経験がある。また現在のサインが計画された頃と、取り巻く環境は大きく変化し、現代やこれからの価値観にあわせたわかりやすい案内体系を目指す。



2.調査



現在のサインシステムについて調査を行い、建物・施設の表記方法や、ルールについてまとめ、問題点・改善策をだした。

img01.png

案内表記は、日本語と英語の二ヶ国語で構成されている。

フォント

九州産業大学の CI デザインの指定フォントと共通である。

img02.png

方向指示に使用されている矢印は、上下左右の4方向に限定して使われているが、設置場所によっては、適切な案内がなされていないことがある。矢印は、上下左右の4方向に限定せず、柔軟に表記していく必要がある。

img03.png

建物・施設名の表記は、このように行われており、建物・施設が所属する学部ごとにまとめられている。内包する主要施設も併せて表記されている。九州産業大学美術館と、臨床心理センター (2 号館 ) については、通常の案内サインとは別に専用の独立した案内サインが用意されている。

img04.png
img05.png

現状のサインシステムにおいて、色覚タイプにおける見え方の違いの調査も行った。日本人では男性の 20 人に 1 人、女性では 500 人に 1 人の割合で色覚異常であるといわれている。画像は、正門や北門など主要出入口付近に設置されて
いる広域キャンパスマップである。一般型色覚以外では、グレーと重なる部分では著しく視認性が低下していることがわかった。色覚の個人差を問わずできるだけ多くの方に見やすいよう「カラーユニバーサルデザイン (CUD)」に基づいた配色・工夫が必要であることがわかった。


今回の調査からの改善策として、建物までの距離を表記すること、案内表記において和文においては長体、英文においては改行が用いられているケースが多いので、適切な表記スペースを確保すること、1 号館や 2 号館などは数字を強調することで、直感的にわかりやすくする、一部色覚タイプにおいては視認性が著しく低下している図があるので、カラーユニバーサルデザインに基づいた配色を行うなどが挙げられる。

案内サインのデジタイゼーションの事例として、JR 新宿駅 西改札前に設置されたビームプロジェクターをつかった案内サインの調査を行った。矢印にアニメーションがあったり、途中、みどりの窓口への方向案内、広告に切り替わったりする。デジタルという特性を生かして、時間や周囲の状況によって様々な情報を提供できることがわかった。



3.コンセプト



「すべての方にわかりやすい」を目指す、ユニバーサルデザインの考え方を踏襲しつつ、現代やこれからの価値観にあわせて新しい方法を模索・提案する。景観と調和する素材やグラフィック。



4.試作


img08.jpg
img09.png

まずは、建物の柱などを活用して案内サインを新設し、情報リレーの強化と、分岐点における適切な情報提供を試みる。アクセシブルルートとして最寄りのエレベーターを表示する。また、1 号館、2号館は相互にアクセスできる階があるので、視覚的にわかりやすく表示し、車いすで移動する際にわかりやすくした。階段前のサインには、方向指示の矢印を45°傾け、階段のピクトグラムを表示し、階段を登ることをわかりやすく表現した。

img10.png

サインシステムのオール・デジタイゼーションのひとつとして、OLED( 有機 EL) ディスプレイをつかった案内サインのイメージ。気候や、周囲の状況、当日のイベントなど、状況に応じて内容を変化させる。



5.まとめ



調査では、現状の案内サインシステムを中心に行い、問題点や改善策を出すことができた。サインシステムのオール・デジタイゼーションを前提に、サインシステムの提案を行う。
OLED( 有機 EL) ディスプレイを使用し、状況に応じて表示内容を変化させるなど案内サインのデジタイゼーションについて模索する。今後は、サインシステムのデジタイゼーションについて、これまでの先行事例を調査をしつつ、九州産業
大学に相応しいサインシステムを提案していきたい。





PAGES

GUIDE

Last-modified: 2021-07-28 (水) 08:36:10