LogoMark.png

山村樹/卒業研究II/Presentation の変更点


#author("2021-12-04T11:15:30+09:00;2021-12-04T10:22:08+09:00","default:member","member")
*MASK
隠すという行為に注目した実験的なイメージギャラリー

#image(mask_main01.jpg);             

-''Itsuki Yamamura''
-'''Keywords:Web,  Graphic , Portrait'''
-https://itsukiyamamura.github.io/mask/
~
~
**プロジェクトの背景・研究目的
~
***昨今の世の中では顔を隠すことが増えている。
~
''例えば...''
-若者の間では文字や加工により顔を隠して写真を投稿することがSNS等で普及している
-コロナウイルスの影響でマスクの着用を余儀なくされていることで人々は必然的に顔を隠している状態にある

''そこで...''
本プロジェクトでは隠すという行為に着目し、通常であれば見えるはずの顔を隠すという処理によって、対象との関係がどのように変化するかを実験的に確認するWebサイトを制作する。
~
~
~
**調査
~
***顔を隠す表現方法の調査
人物ポートレートの顔を隠す表現方法として、写真、グラフィックなど、複数の要素を融合したコンテンツである「グラフィックガール」の調査を行った。グラフィックガールは女の子自身をポップなグラフィックで覆うアーティスティックなグラビア作品で複数の要素を混ぜたコンテンツで、人物をグラフィックで覆い隠していることが本プロジェクトと共通していたため、制作時の参考の一つにした。
~
&image(gifmagazine.gif,left,50%);
出典:GIFMAGAZINE
URL:https://gifmagazine.net/post_images/57412
~
~
***WEBサイトの調査
人物ポートレートを載せるWebサイトの形を決めるにあたり、フォトグラファーの本浪隆弘さんのポートフォリオサイトを調査した。このサイトでは、正方形のポートレートが等間隔に配置されていることで、1つの画面に数多くの写真を載せていてもスッキリとした印象があり、サイト制作の参考にした。
~
&image(Takahiro_Motonami.jpg,left,50%);
出典:TAKAHIRO MOTONAMI
URL:http://takahiromotonami.com/photograph/portrait/
~
~
~
**コンセプト
~
''「ポートレートの顔を隠すとどうなるか」''をコンセプトに
~
人物ポートレートの顔を隠すことで、対象との関係がどのように変化するのかを追求した実験的な作品制作を行う。また、正体を隠す、顔を覆い隠すといった意味を持つ「MASK」をプロジェクトタイトルに設定した。
~
~
~
**制作
~
***グラフィック

&image(mask_gr10.jpg,left,30%);  &image(mask_gr3.jpg,right,30%);
~
顔を隠す表現方法として、撮影したポートレートを顔に合わせたオリジナルのシェイプで覆った。本プロジェクトでは顔を隠すという処理によって、対象の見え方がどのように変化するかを実験的に確認することが目的である。そのため、顔を隠す対象のイメージを損なわないようにシェイプは控えめな印象で作成した。全体的にぼかしを効かせた色素の薄いグラフィックで、よりポートレートに馴染ませるためにノイズを施した。
~
さらに、シェイプ上にプロジェクトタイトルでもある「MASK」の文字を配置することで、イラストレーターでも使用されるマスクをかける(隠す)という処理を施していることを強調した。
~
~
***WEBサイト

&image(moc.up.jpg,left,50%);
~
https://itsukiyamamura.github.io/mask/
~
全体の構成としてはグラフィックを載せたトップページとページ概要を載せたOVERVIEWの2ページで構成している。また、ページ移動時にはフェードアニメーションにより画面全体がふわっと表示される仕様になっている。
~
~
**まとめ
~
***対象との関係、見え方の変化
顔を隠すという処理を施すことで対象との関係、見え方の変化が明確になった。
~
-一つ目は人物の表情が見えないため、その場での感情を読み取ることができず、不気味で怖いといった印象の変化があった。

-二つ目は、知人である人物の顔がぼやけて鮮明に思い出せないことで、対象との距離を感じたことだ。知人であるにも関わらず、まるで見ず知らずの他人を見ているような感覚を覚えた。
~
今回の研究で、顔を隠すことでの印象の変化、普段よく接する友人や親族でも、顔を隠すという処理を施すことにより、心理的に遠い存在に変化することが確認できた。今後の活動としては顔を隠す対象を増やすことでさらに追求していきたい。
~
~
~
~