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PositionalNotation の変更点


#author("2024-10-24T19:09:25+09:00;2024-10-24T19:08:32+09:00","default:inoue.ko","inoue.ko")
#author("2024-10-24T19:19:13+09:00;2024-10-24T19:09:25+09:00","default:inoue.ko","inoue.ko")
*位取り記数法
N 種類の記号によって数を表す方法
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私たちは数を表現するのに ''0,1,2,3,4,5,6,7,8,9'' の10個の記号を使っています。一般に10進法といいますが、特にこれでなければいけない・・ということはなく、「記号N個で数を表現することにしましょう。」とみんなでルールを決めてしまえば、実は何の不自由もなく、数を表現することができます。10進法が世界に広まったのはフランス革命の革命政府がメートル法とともに10進法を定めて以来と言われていて、それ以前は様々な表現が用いられていました。

なぜ10進法がメジャーになったのか、強いていえば人間の手の指の数が両手で10本あるということ・・。特に10進法が優秀な記法であるというわけではありません。まずその呪縛から意識を解放することが、この先の理解に必要です。

例えば ''1/3'' という量は、10進法の場合 0.333・・・・となって表現できませんが、3進法では 0.1SUB{(3)}; と、小数点以下1桁で表現できてしまいます。 
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**一般記法
N進法(N個の記号を使う)の ABC.DE という数は、以下のような意味をもつものとしてして表現されます。これを計算すると10進数での表現が得られます。
#mathjax(A \times N^2 + B \times N^1 + C \times N^0 + D \times N^{-1} + E \times N^{-2})
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***具体例
-10進法:使う記号は、''0,1,2,3,4,5,6,7,8,9'' の10個。
例えば、10進法の ''256.34'' は以下のように書けます。
#mathjax(2\times10^2 + 5\times10^1 + 6\times10^0 + 3\times10^{-1} + 4\times 10^{-2})

-5進法:使う記号は、''0,1,2,3,4'' の5個。
例えば、5進法の ''231.24'' は以下のように書けます。
#mathjax(2\times5^2 + 3\times5^1 + 1\times5^0 + 2\times5^{-1} + 4\times 5^{-2})
#mathjax( = 2\times25 + 3\times5 + 1 + 2\times0.2 + 4\times0.04 = 66.56)

-例えば、46個の記号(あいう・・わをん)を使った ''かきく.け'' は、
&small(あ,い,う・・ を 0, 1, 2・・として計算すると・・);
#mathjax(か\times46^2 + き\times46^1 + く\times46^0 + け\times46^{-1} )
#mathjax(= 5\times2116 + 6\times46 + 7 + 8\times0.02174 = 10863.173)
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**2進法
コンピュータの世界でおなじみの表現です。コンピュータ、日本語にすると電子計算機ですが、その電子回路の中では、電圧の高低(電流のON/OFF)によって信号が処理されています。したがって数(データ)の表現には、それを1と0に対応させる2進法が利用されます。

-使う記号は2つ ''0 , 1'' です。
-例えば、4桁の2進数 ''1101'' は、10進数の13を意味します。
#mathjax(1\times2^3 + 1\times2^2 + 0\times2^1 + 1\times2^0)
#mathjax(= 1\times8 + 1\times4 + 0\times2 + 1\times1 = 13)

-参考:[[2進シリアルデータのイメージ>GoogleImage:serial data]]
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***2進数の加算
2進数同士の加算は、以下のようなイメージになります。
以下、1110 + 101 = 10011(14+5 = 19)の計算です。
|10|10|10|10|10|10|40|C
|    |&color(red){''1''};|&color(red){''1''};| | | | &color(red){← 繰り上がり}; |
|    |    |  ''1''|   ''1''|  ''1''|   ''0''|CENTER:14 +  5|
|RIGHT:+)|    |    |  ''1''|  ''0''|  ''1''|~|

|10|10|10|10|10|10|40|C
|    |   ''1''|  ''0''|  ''0''|  ''1''|  ''1''|CENTER:= 19 |
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**16進法
これもコンピュータの世界でおなじみの表現です。2進4桁分でちょうど16進1桁に相当するので、2進数表記の代用としてよく用いられます。

-使う記号は16個 ''0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,A,B,C,D,E,F'' です。
-4桁の16進数 ''F52A'' は、10進数の 62,762 を意味します。
#mathjax(F \times16^3 + 5\times16^2 + 2\times16^1 + A\times16^0)
#mathjax(= 15 \times4096 + 5\times256 + 2\times16 + 10 \times1 = 62,762)
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***具体例|色値
色を表すRGB値にはこの16進数が用いられます。例えば、
-#00 00 00 は、R:0 G:0 B:0 で黒
-#FF FF FF は、R:255 G:255 B:255 で白
-#FF 00 FF は、R:255 G:0 B:255 でマゼンタ

#記号は「それが16進数である」・・という意味です。

-参考:[[Webカラー:色名と16進表記の対応>http://www.colordic.org/]]
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**固定小数点と浮動小数点
コンピュータが扱う数値には、2つのカテゴリがあります。小数点の前後の桁数を固定して数値を表す''固定小数点''と、指数表現を用いることで小数点の位置を変化させて表す''浮動小数点''の2つです。
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***固定小数点
固定小数点は小数点の桁数を固定するもので、先頭を符号(0:+, 1:ー)、次に整数部、最後に小数部、という構成で、数値を表現します。小数点の位置が決まっているので扱いは簡単になりますが、表現できる数値の範囲が限られます。

例えば、16ビットで小数点の位置を中央(8桁目)と定めた場合、十進数の''+5.25'' という数値は以下のように保持されます。
 0  000 0101  0100 000
最初の 0が符号+、続く7桁が整数部5、続く8桁が小数部 0.25(0x10SUP{-1}; + 1x10SUP{-2}; + 0x10SUP{-3};・・) という意味です。 
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***浮動小数点
浮動小数点は、指数部と仮数部を用いた指数表記を使う表現で、32ビットの場合、先頭を符号(0:+, 1:ー)、次に指数部、最後に仮数部という構成で数値を表現します。この形式を用いると、表現できる数値の範囲が広がります。

例えば、32ビットで 十進数の''+0.375''という数値は
 0.375 = 0.011SUB{(2)}; = 0.11SUB{(2)};  x 2SUP{-1}; と正規化して、
以下のように表されます。
 0 111 1111 11000000 00000000 00000000
なお、指数部は、先頭が1のときは、負の数として__[[2の補数>Google:2の補数]]__を使う約束になっています。この例の 111 1111 は 1を加えると 7桁の範囲で 0クリアされる・・という意味で、-1 を意味します。
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***付記:2の補数とは
***付記1:2の補数とは
有限桁の加算器で減算を行うための表現で、10進数2桁の例でいうと、-25 を 75 と表現するものです。 25を引く・・という操作は、2桁の世界では、75を足すことで、同じ結果になります。 60 - 25 = 60 +75 = (1)35 という仕組みです。2の補数は、2進数の世界でこれを利用するアイデアです。

例えば、2進数8桁で、負の数を2の補数で表現すると・・
-0000 0101 であれば、正の数で 101 すなわち +5SUB{(10)};
-1111 1010 であれば、負の数で 1 0000 0000 - 1111 1010 = 101 = ー 5SUB{(10)};




-1111 1011 であれば、負の数で 1 0000 0000 - 1111 1011 = 101 = ー 5SUB{(10)};
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(書きかけです)
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**integer型 と float型
これらは、プログラミング言語において数値を扱う際のデータ型で、integer は整数、float は実数を扱うものです。float という言い方は、実数を扱う「浮動小数点」の「浮動」に由来するものです。
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***付記2:integer型 と float型
プログラミング言語において数値を扱う際は、整数と小数点以下を含む実数とで変数のデータ型を区別します。integer型 は整数、float型 は実数を扱うものです。"float" は、実数を扱う「浮動小数点」の「浮動」に由来するものです。

***integer 型
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integerとfloatは数値の型として相互に変換することができます。例えば、Python言語で int( )を使うと整数型に(小数点以下切り捨て)、float( )を使うと浮動小数点型のデータに変換できます。

***float 型
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