「朝倉市杷木の築100年の古民家における改修と生活を両立するデザイン」の版間の差分
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2020年10月5日 (月) 07:06時点における版
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- 平見 康弘 / 近畿大学大学院産業理工学研究科
- Yasuhiro Hirami / Kindai University Graduate School of Humanity-Oriented Science and Engineering
- 金子哲大 / 近畿大学産業理工学部
- Tetsuo Kaneko / Kindai University Faculty of Humanity-Oriented Science and Engineering
Keywords: Product Design, Visual Design ← キーワード(斜体)
- Abstract
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背景と目的
現在の建物の寿命はせいぜい30〜50年程度であろう。経済的に力のある都市部の建物は、状況に応じてその寿命を全うする前に改修や建て替えをして更新していくことができる。しかし、財政的に苦しく人口が流出していく地方では、建物の定期的な更新は困難である。こうした地方では生活を維持しながら既存の建物の用途や形を変えていく必要があるだろう。 そこで、福岡県朝倉市杷木にある築100年の古民家は、地域復興のためのボランティア活動の拠点となっているが、老朽化によりその使用が困難になりつつある。本研究は、対象の古民家を実際に改修し、その改修のプロセスを「改修と生活を両立するためのデザイン」として提案するものである。
古民家改修概要
【立地と対象家屋の状況】 敷地背後は一級河川である筑後川が流れており古くから木材イカダの波止場として利用されていた。朝倉市は2017 年の九州北部豪雨により被災しており、現在も継続してボラティア活動が続けられている。また、現在定住している住民は4名。各自が独立し職をもち、ボランティア運営をおこないながら古民家で共同生活を送っている。
【改修計画】 改修後は、 ボランテイア活動の拠点として、 また世代間交流をテーマとしたオープンスペースとして利用する。施工は住み手の生活を維持しながら行う居ながら工事とし、現在古民家に居住している4名を主体に地域内外のボランティアを含め施工を実施する。
【調査】 建物は木造2階建、 築100 年程度の古民家であり、2017 年より空き家であった。 古民家は築100 年の歴史の中で旅館従業員の下宿→ 八百屋→ 弁当屋→ 焼き鳥屋→ 不動産屋→住宅と用途を変えている。また、56 年前に住宅部分が増築されており、建物の用途が変わるたびその形を変えていったと思われる.。正確な図面や記録もなく、 実測や改修に伴いわかったことと、 この古民家を知る人の話を元に推測し作図した。古民家は、「図2」の破線の右側と左側で建物の構造が別れている。竣工当時は、破線の右側を旅館の別館、および旅館従業員用の休憩室として利用されていた。この頃は住宅としての機能はなく、社会の変化や家族構成の変化を受け徐々に破線の左側の部分ができあがった。古民家は約100年の間に部分部分のマイナーチェンジを繰り返し、竣工当時の面影を残しつつ現在の形に至っている。
実際の改修
改修と生活を両立するデザインを考える上で建物の空間が解体および生成する過程に着目した。実際の改修は、住人らが主体となり施工を行うため住宅の生活機能を維持する必要があった。そこで部分的な小規模の施工を繰り返し行い、長い時間の中で建物全体を作り変える計画とした。また、施工途中であってもボランティアの活動拠点・地域のオープンスペースとして利用を開始し、施工している段階の空間の活用方法を模索した。こうした設定で施工を続けた結果、空間が作り変わる瞬間を多くの人が共有することで、施工現場でありながらもその空間が新たなコミュニティを醸成する場として機能することがわかってきた。よって、以下に掲載する写真や図や説明文は、施工過程と空間の利用状況を示すものである。
以下改修作業の写真と文章 500字程度
改修と生活を両立するデザイン
まとめ
改修と生活を両立させるためのデザイン提案として,重ね合わせのデザインに対して,引き剥がしのデザインを行なった.また引き剥がした後の空間に対し,構造体を挿入し建物の変化を誘発する仕組みを作った.結果として,予定していない箇所の改修が行われ,こうした意識を共有するコミュニティが形成された.今後,今年度中の竣工を目指して改修作業に励んでいきたい.
脚注
参考文献・参考サイト
- 図学会(20XX) ◯◯◯◯ ◯◯学会誌 Vol.◯◯
- 杷木町市(19xx) ◯◯◯◯ ◯◯図書
- ◯◯◯◯◯(1955) ◯◯◯◯ ◯◯書院
- ◯◯◯◯◯ https://www.example.com (◯年◯月◯日 閲覧)