ゲームライブ配信サイトのインターフェースのレイアウト研究

提供: JSSD5th2021
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周 天培 / 九州大学 統合新領域学府 ユーザー感性学

Keywords: Product Design, Visual Design


Abstract
With the development of network broadcast industry, more and more content, ICONS, thumbnails and so on are presented in web pages. As a result, users often cannot get the information they want immediately when they actually use it. What was supposed to be a convenience for users turned out to be a burden. In this study, several major game live streaming websites around the world will be selected for analysis, so as to understand the characteristics of current game live streaming websites. Meanwhile, users will be interviewed to obtain their real feelings and ideas, and information will be sorted out and summarized to find solutions.



背景と目的

 eスポーツ市場の巨大化に伴い、今最も人気のあるメディアの一つであるライブ配信でも、ゲームのライブ配信サービスを提供している。代表的なのは、ゲームライブ配信に特化したtwichや中国で人気があるライブ配信プラットフォームhuyaのほか、世界最大の動画サイトyoutubeでもゲームのライブ配信を行っている。

 これらサイトのデザインにはそれぞれの特徴があり、ページにはバナーやナビゲーション欄など様々な要素がある。だが設計された要素が多すぎると、かえってユーザーの使用に影響を与えてしまう。目に飛び込んでくる情報が多すぎる、そこに表示されている全てのボタンやアイコンなどの意味と機能を、もはや記憶することはできない、操作方法が多様化・複雑化し、多くの人が操作が面倒だと感じつつある中です。本研究では、現在主要なゲームライブ配信サイトのインターフェースを分析することと、現利用者の実態を把握することにより、ゲームライブを視聴して来るユーザーに情報を伝え易く、ユーザーが使いやすいと感じさせるインタフェースの要素を見つけることを目的とする。

研究の方法

図1.huyaのページ要素構成分析.png

 

先行研究

 先行研究では、ウェブのレイアウトに関する本と論文を調査して、ゲーム配信サイトに関する過去の研究論文を調査することによって、その中からウェブサイトのフロントエンドのデザインに注意を払う必要があることがわかった。現代のウェブページのデザインの特徴、次にゲームライブ配信サイトのウェブページの特徴を把握する。そして各国のゲームイブ配信サイトのデータと資料を調査し、その中から特徴的、代表的なサイトをいくつか選び出し、研究対象とする。最後にユーザー像を得るため、調査対象のウェブサイトの年次報告書を調査し、実際の利用者の画像を把握する。

研究対象

 資料・データで調べた結果、最終的な研究対象は次の通り

Twich:世界で最初にゲームコンテンツに特化したライブ配信プラットフォームであり、現在では世界で最も利用者が多いゲームライブ配信プラットフォームである。
Youtube:世界最大の総合働画サイトであり、登録者数や月間利用者数など世界1位を夸り、2010年にyoububeliveをスタートさせ、ライブ配信サービスを開始した。
huya:世界で最もeスポーツ投資の多い国の一つである中国の、ゲームに特化したライブ配信プラットフォームのトップである

分析調査

 図1のように、三つのサイトのインタフェース設定を把握するためには、実際に各サイトを使って、各サイトのレイアウトの配置と内容を記録する、そして3つのサイトのインターフェースを比較分析することで、各サイトのデザインの特徴を把握する。

ヒアリング調査

 各ゲームライブ配信サイトの年次報告書で分かるように、現在、頻繁にライブを見ている人は、男性で半分以上を占めている。年齢分布は18歳から30歳までで、普段は大学生など時間に余裕のある職業の人が視聴している。
 3つの調査対象サイトのユーザーコミュニティの実態、使用感想、心理活動などを得るためにヒアリング調査を行った。
 調査対象全てはゲームが好きで、最近もライブを見ている大学以上の在学生である。調査はヴィチャットのビデオ通話の形で行い、二回分けて実行した。
一回目はユーザーの使用感想・サイトに対するコメントを得るため実施して
二回目はユーザーの心理活動・ライブを視聴する目的・実際の収获を把握するため実施した
その結果の記録は図2のとうりである

図2ヒアリングデータ.png

結果

心理活動と目的

 ヒアリング調査の結果、各サイトの年次報告書に反映されているユーザー画像とほぼ一致しており、いずれも暇な時間が多い層であることがわかった。また、ゲームキャスターには大きく分けてテクノキャスター(ゲームが上手なタイプ)とエンターテイメントキャスター(トークが上手で雰囲気が良いアナウンサー)の2種類があり、ユーザーがそれぞれの目的によって違うタイプのキャスターを視聴する、そして視聴の目的は大きく3つに分類されることができる。
①時間を潰す:彼らはゲームが好きで、実際に自分で操作するのではなく、単に他人やキャスターが自分の好きなゲームをしているのを見ているだけで満足できることもある、ライブの中で好きなゲームについて自分が知らないことや情報を得る時に、収獲感があるので、楽しんでいる。このタイプのユーザーはエンターテインメント系キャスターを好む傾向がある。

②技術を学ぶ:このようなユーザーの多くはテクノキャスターを選ぶ。テクノキャスターはゲームをするのがとても上手で、ゲームの中で常に優位にあるため、視聴体験がいい。そして一部ゲームそのもののデザインの問題や、ユーザーの技術が低い時に、ゲームを最後までクリアできないので、ユーザーはゲームライブを視聴することで、好きなゲームを最後まで体験することができる。そして、ユーザーにとってライブから好きなゲームのクリア方法を学べて、今度自分でもクリアできるかもしれないといった達成感を得る。

③もしある新しいゲームが出てきたら、このタイプのユーザーたちはこのゲームに興味があった時に、すぐ自分でゲームをするよりも、先にこのゲームを配信しているキャスターのライブを見にいくんと考えている。その理由は、新しいゲームの中身が分からなくて、もし時間をかかって体験したのに、実際は自分の好みなゲームじゃなかったら、ユーザーは「もったいない」と思ってしまう。なので、彼らは興味のあるゲームのライブ配信を事前に見て、大まかな内容を把握したうえで、プレイするかどうかを決める。そして、彼らは知らなかったゲームが、キャスターのライブ配信を見て面白そうだと感じ、自分も体験してみるケースもよくある。この時、面白い新しいゲームを発見したという満足感が生まれる。

使用感想

 調査によると、多くの人は画面に映っているコンテンツは多すぎて、その中で自分が必要としているものはほんの一部しかないと感じている。そして各プラットフォームがライブコンテンツをカテゴリーごとに分類しているが、分類のしかたが曖昧で、自分の望むコンテンツを正確に見つけるのが難しいと回答している。一方で、ライブルームはどんなコーナーのカテゴリに所属するのか、キャスターが自ら選択することができるため、また毎回生放送の内容によって異なって調整することができる;一方、一部のキャスターがゲームライブ後の休憩時間に歌や絵などの特技を披露するなど、放送内容の不確実性から明確な分類は難しい。そのため、現在のライブ配信プラットフォームのコンテンツ分類では、ユーザー体験をある程度しか向上させることはできない、コンテンツの分類をはっきり実現していない。

考察

 ゲームライブ業界の発展に伴い、より新しいライブコンテンツの注入がプラットフォームの生命力を高めることは間違いないが、新たなコンテンツの増加とともに、コンテンツのコントロール不能性が増加します。ゲームのライブ配信が充実すると同時に、これまでのナビゲーションの分類方法がまだ通用するのではないかと、改めて考えさせられます。だから、ゲームライブサイトのプラットフォームに関しては、新しいナビゲーションの分類方法の発見が必要になる。既存のゲーム種類を整理し、メインユーザーの目的や好みを組み合わせることで、ライブゲーム配信サイトのナビゲーションに適した分類にすることができる。

参考文献・参考サイト

孫凌鈴,劉鉄英(2014)ユーザーインターフェース設計とWebサイト作成[M].北京:清華大学出版社
StreamElementsデータサイト http://www.199it.com/archives/tag/streamelements(2021年9月20日 閲覧)
ビッグデータナビ-ライブ観察 http://www.iresearch.tv/research/platform/data?day=30(2020年12月3日 閲覧)