現代中国におけるお茶パッケージデザインのバランスに関する研究
- Study on the Balance of Tea Package Design in Modern China -
注)
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- 王鋭奇/ 岡山大学 ヘルスシステム統合科学研究科
- Wang RuiQi/OKAYAMA UNIVERSITY
- 呉 景龍 /岡山大学 ヘルスシステム統合科学研究科
- Jinglong Wu / OKAYAMA UNIVERSITY
- 楊 家家 /岡山大学 ヘルスシステム統合科学研究科
- Jiajia yang/ OKAYAMA UNIVERSITY
- 江島 義道 /岡山大学 ヘルスシステム統合科学研究科
- Yosimichi Ejima/ OKAYAMA UNIVERSITY
- 高橋 智 /岡山大学 ヘルスシステム統合科学研究科
- Satoshi Takahashi / OKAYAMA UNIVERSITY
Keywords: Tea Package Design, Graphic Design, Balance
- Abstract
- Balance in design is an extremely important aspect of graphic design. It is necessary to understand the balance in design by using a mathematical way. In this paper, we mainly focus on the packaging of modern Chinese Tea to investigate the balance of gravity and symmetry. The results showed that the gravity of most packing located around the center of packaging. The vertical symmetry axis accounts for a higher percentage of packaging design.
目次
背景と目的
グラフィックデザインにおいて、バランスは重要な要素である。グラフィックデザインのバランスは大きく二つから考察することができる。一つ目は、画面重心である。グラフィックデザインの中には主に図形と文字という両方の要素があり、これらの要素の重心位置がパッケージのバランスに影響を与える。二つ目は、対称性である。対称なものは人間にとって、認識やすく、美的感覚を与える。パッケージが異なると対称性も異なるので、対称性の違いがパッケージのバランスに影響を与える。
食品のパッケージデザインは主に中に入っている食品を用いてデザインをされているが、お茶のパッケージデザインは、そのほとんどが茶葉などの画像を使用せずに、ほかの要素を用いて、お茶の風味を表現するので、お茶のパッケージが最も代表できるパッケージデザインである。
本研究では、現代の中国のお茶のパッケージデザインをグラフィックデザインの解析対象として、以上に述べた図形と文字の重心位置、対称性という二つの点に関して、パッケージデザインのバランスを考察することが本研究の目的である。
研究の方法
解析対象と準備
解析対象は中国市場で過去に存在した、または販売中のお茶パッケージ100点である。1970年代―2000年代のお茶パッケージのデータは中国国家知識財産局公式サイトにより引用した。(一部のパッケージデザインにおいては商品情報を守るため、黒線で文字を隠している)。2000年代以降のパッケージは中国のインターネットショップからダウンロードした。
ある程度均一に解析するために、全100点の現代中国におけるお茶パッケージデザインをパッケージの縦:横の比が1:1(11点)、1:3(13点)、2:1(25点)、3:4(30点)、4:3(21点)に分類する。(図1)
画面重心の解析手順
図形と文字の重心の解析手順が以下の順番になった。
単一のパッケージデザインの重心解析手順
1.パッケージ上に平面座標系をとり、各要素(図形と文字を別にする)を表記し、各要素のキーポイントの座標を表記する。
2.各要素の面積が総面積に占める割合(pi)を計算する。
3.分散分析法図2(1)で、各要素の重心を計算する。
図2(1)に、xiが各要素におけるキーポイントの横座標である。yiが各要素におけるキーポイントの縦座標である。記号nが要素の数である。
4.各要素の重心により、パッケージの図形と文字の重心を計算する。ここで、図2(2)で計算した割合(pi)を代入し、以下の公式を計算すると重み付け要素の重心(Gx, Gy)を得る。
縦:横の比の分類別にパッケージデザインの重心範囲の解析手順
現代中国におけるお茶パッケージデザインの縦:横の比の分類別に重心の位置の平均値(xとyで表示する)を計算し図2(3)、2倍の標準誤差(SDXとSDYで表示する)図2(4)を求める。平均値を範囲の中心点(x,y)として、2倍した標準誤差を長軸の半径と短軸の半径にすると分類別の重心の範囲を楕円形に描くことができる。
図2(3)において、xiが各パッケージデザインの重心点の横座標であり、yiが各パッケージデザインの重心点の縦座標である。記号nがパッケージデザインの数である。
対称性解析
1.縦:横の比の分類別にパッケージデザインの対称軸を標記する。対称軸が縦中心軸、横中心軸、斜軸、他(対称軸不明と対称性なしを含む)の四つに分類する。
2.縦:横の比の分類別に対称軸の数を求める。
結果
図形の重心解析の結果
1.個々のお茶のパッケージデザインの図形の重心の解析結果
個々のお茶のパッケージデザインの重心の解析結果を図3の赤点で示す。以上の結果により、ほとんどのパッケージの重心が画面の中心に集中していた。
2.縦:横の比の分類別におけるパッケージデザインの図形の重心範囲の中心点の解析結果
縦:横の比の分類別におけるパッケージデザインの図形の重心範囲の中心点の解析結果を図3の青い四角形で示す。どの縦:横の比率においてもパッケージの重心の範囲の中心点と画面の中心点がほぼ同じであった。特に4:3の比率のパッケージにおいては重心範囲の中心点と画面中心点がほぼ一致しており、図3(c)のようになった。
3.縦:横の比の分類別おけるパッケージデザインの図形の重心範囲の解析結果
縦:横の比の分類別におけるパッケージデザインの図形の重心範囲の解析結果を図3の緑の点で囲んだ楕円形で示す。これより、平均値と2倍の標準誤差で描いた楕円形の長軸がパッケージの長軸に従っていることがわかる。
文字の重心解析の結果
1.個々のお茶のパッケージデザインの文字の重心の解析結果
個々のお茶のパッケージデザインの重心の解析結果を図4の赤点で示す。以上の結果により、ほとんどのパッケージの重心が画面の中心に集中していることがわかる。
2.縦:横の比の分類別におけるパッケージデザインの文字の重心範囲の中心点の解析結果
縦:横の比の分類別におけるパッケージデザインの図形の重心範囲の中心点の解析結果を図4に青い四角形で示す。パッケージデザインにおける文字の重心範囲と図形の重心範囲と比べると特に違いはないが、1:1の比率においては文字の重心範囲と図形の重心範囲が著しく違うことが図3(b)と図4(b)からわかる。
3.縦:横の比の分類別おけるパッケージデザインの文字の重心範囲の解析結果
平均値と2倍の標準誤差で描いた楕円形の長軸が、図形の解析のときと同様に、パッケージの長軸に従っていることがわかる。
対称性解析の結果
対称性の解析結果は縦:横の比率が1:1、2:1、3:4のとき縦の中心軸による対称性を示す。縦:横の比率が1:3のとき横の中心軸による対称性を示す。縦:横の比率が3:4のとき、対称性が不明のパッケージが多いが、縦の中心軸による対称性を示すものもあった。以上から、縦の中心軸を対称軸としたパッケージが多いことがわかる。(表1)
考察
重心の解析結果の考察
パッケージの縦と横の比率に関わらず、ほとんどのパッケージの重心が画面の中心に集中していた。平均値と2倍の標準誤差で描いた楕円形の長軸が、パッケージの長軸に従っていることがわかる。これより、中国のデザイナーはパッケージの中心を囲むようなデザインにしていると考えられる。
対称性の解析結果の考察
対称性の解析結果から、多くのパッケージが縦中心軸を対称軸として対称性を作ることがわかる。これは、人間の脳は左右に分布しているので、人がものを見るとき右目が見たものを左脳に反応し、左目が見たものを右脳に反応するため、デザイナーがある程度、脳の反応に対する適切なデザインをしているからと考えられる。
まとめ
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脚注
参考文献・参考サイト
- ◯◯◯◯◯(20XX) ◯◯◯◯ ◯◯学会誌 Vol.◯◯
- ◯◯◯◯◯(19xx) ◯◯◯◯ ◯◯図書
- ◯◯◯◯◯(1955) ◯◯◯◯ ◯◯書院
- ◯◯◯◯◯ https://www.example.com (◯年◯月◯日 閲覧)