地方公共団体の行政サービス提供におけるデザインシステムについての研究

提供: JSSD5th2023
2023年10月10日 (火) 02:21時点における石田清葵 (トーク | 投稿記録)による版
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石田清葵 / 九州大学大学院 芸術工学府 
ISHIDA Saki / Graduate School of Design, Kyushu University
杉本美貴 / 九州大学 大学院芸術工学研究院
SUGIMOTO Yoshitaka / Faculty of Design, Kyushu University

Keywords: Service Design, Design for Government 


Abstract
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背景

新型コロナウイルスの影響で、国際的にデジタルシフトが加速した。日本の行政機関においても数々のオンラインの手続きを増やし、その結果電子申請システムの整備状況は2022年時点で地方自治体においても8割を超えているが、その利用率は40.8%と低く、浸透が進んでいないという現状がある。その原因の1つとして、行政が運営するサービスのUIデザインが統一されておらず、利便性が低いことが挙げられる。

このような問題を解決する手段の1つとして、デザインシステムが挙げられる。デザインシステムとは一般的には良いデザインやサービス体験を一貫性をもって提供するための仕組みと捉えられており、UIのデザインパターンやその実践方法のことを指す。google社やApple社を代表に、企業での導入がなされてきたが、イギリスのGov.UKやアメリカの〇〇など行政においても活用が進んでおり、行政機関が国民に安定したサービスを届けるための手段として一般的である。 日本でも近年デジタル庁がデザインシステムを発表し、話題となった。一方で、その適用範囲はデザインシステムの実践的な導入は進んでおらず、その導入方法や運用方法は明らかになっていない。また、その適用範囲は府省庁を前提として作られており、地方自治体での適用は推奨に留まっている。

目的

そこで本研究では、地方自治体を対象にオンライン上で行政サービスを一貫して届けるための仕組みとしてデザインシステムを導入する上での課題を明らかにすることで、行政サービスを一貫して届けるためのデザイン要件を提案することを目的とする。これにより、地方自治体においてデザインシステムを導入する上での課題を明らかにすることで、自治体の提供するサービスにおける利便性の向上とともに、地方自治体におけるDX推進が期待される。

研究の方法

図1.◯◯◯◯

 研究の方法は以下の通りである。(図1)

⑴地方公共団体におけるデザインシステムに関する先行研究を調査

地方公共団体の行政サービスにおける先行研究とデザインシステムに関する先行研究をそれぞれ調査し、地方公共団体におけるデザインシステムの考察にあたっての課題を明らかにする。

⑵国内におけるデザインシステムの現状を調査

日本国内の行政や民間のサービスの現状を調査することで、サービスにおいてデザインシステムを導入する上での要素を抽出する。

⑶福岡市における行政サービス提供の現状を調査

福岡市の行政サービスに関わる行政・民間・市民の現状を調査し、福岡市においてデザインシステムを導入する上での課題や条件を明らかにする。

⑴〜⑶の調査によって、福岡市を事例とした地方公共団体の行政サービス提供時におけるデザインシステムの条件や要件を明らかにする。明らかにした条件や要件から事例となるデザイン提案を行い、検証・修正を行う。



地方公共団体におけるデザインシステムに関する先行研究

地方公共団体の行政サービスに関する先行研究

AIS(2021)は行政サービスのデジタル化を進める上でデジタル格差の課題対処は必要であるとし、その格差課題を5つの階層に分類した。加えて、デジタル格差の主要課題は「デジタル利用への抵抗感・リテラシー不足」「行政プロセスへの抵抗感・無関心」だと分析し、利用者中心の視点に立って、変化し続ける技術に対応し、UXの課題を探索し続けることが必要であると述べている。 る利用者の視点でのデジタル行政サービス開発・改善が必要であると述べている。総務省(2021)は地方自治体のデジタルガバメント[1]を実現する上では、民間サービスと融合した個人に提供した適したUI/UXの提供や、行政サービスの検索性の向上と継続的なUI/UXの改善など、ユーザ体験志向で総合的に利用者にとって満足度の高いサービスを提供されることが求められるとしている。しかし地方自治体の行政サービスにおけるUI/UXの重要性は明らかにされているものの、具体的にUI/UXを作成する方法論を述べた研究は未だない。

デザインシステムに関する先行研究

大塚ら(2023)はデザインシステムを不確実性の高いモノづくりの現場において良いモノを作るための1つの手段だと捉え、一般的にスタイルガイドと呼ばれるドキュメントのまとまりで構成されていると述べている。またスタイルガイドを4つに分類した上で(図2)、デザインシステムを作る上で全てを網羅している必要はなく、組織や必要・目的に応じて柔軟に選ぶことができるとした。また機能するデザインシステムを作る上では、チーム体制や一貫性・一元化が肝要であると指摘している。また内堀ら(2018)はガイドラインを制作するという観点で、使用年数が長く、安定性を保つことが重視されるサービスについては、具体的なUIデザインではなくその上流である行動や価値などの要素とそれらの関連性についてのガイドラインを作成することの重要性を指摘している。このようにデザインシステムの要素については明らかにされているものの、行政サービスを対象にデザインシステムを述べている研究は見当たらない。

国内におけるデザインシステムの現状

先行研究の調査より、 東京都のUI/UXガイドラインについての記述はあるが、公開されていない。 他自治体のデザインシステム あああ

福岡市における行政サービス提供の現状

あああ

結論

あああ

今後の展望

 あああ

脚注

  1. デジタルガバメントとは、情報通信技術を使って行政サービスをより簡単に利用できるようにすることを意味する。


参考文献・参考サイト