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Photography/Finder の変更点


#author("2024-02-23T20:02:43+09:00;2024-02-23T19:55:12+09:00","default:inoue.ko","inoue.ko")
#author("2024-02-23T20:03:49+09:00;2024-02-23T19:55:12+09:00","default:inoue.ko","inoue.ko")
*Finder
[[Photography]]
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ファインダーは、主にフィルムカメラで光学像を確認する場合に、その違いが重要になるもので、デジタルカメラの場合は、ファインダーというよりモニターという方が近いかもしれません。

ちなみに、光学機器におけるレンズには対物レンズと接眼レンズがありますが、カメラの場合、撮影対象の側にあるレンズが対物レンズ、覗き窓の入り口にあるレンズが接眼レンズ(一般にアイピースという)になります。
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**デジタルカメラのファインダー
以下、現代のデジタルカメラの分類です。デジタルの場合は(光学ファインダーを除いて)どのように記録されるかがファインダーで確認できます。というか、デジタルネイティブ世代には、それがあたりまえですね。
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***OVF Optical View Finder
光学ビューファインダー。レンズからの光を鏡とプリズムでフォーカシングスクリーンに投影して確認する''一眼レフ''と、2つのレンズからの二重像を合致させて距離を測る''レンジファインダー''の2つのタイプがあります。ファインダーから見える視覚像には露出のぐあいは反映されないので、仕上がりをモニターすることはできません。
-デジタル一眼レフカメラ 例:[[PENTAX K>GoogleImage:PENTAX K]]
-レンジファインダーカメラ 例:[[LEICA M>GoogleImage:LEICA M]]
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***EVF Electronic Viewfinder
電子ビューファインダー。イメージセンサーからのプレビュー情報を覗き窓から確認するもの。ミラーレス一眼がこのタイプで、ファインダーの中に露出の状態も含めて撮影情報が表示されるので、リアルタイムで仕上がりを確認しつつシャッターを切ることができます。
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***LCD Liquid Crystal Display
液晶モニター。イメージセンサーからのプレビュー情報をモニターに映すもの。フレームを引き目で確認できるので、構図はつくりやすくなります。スマホと同様の確認方法です。
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**フィルムカメラのファインダー
以下、フィルムカメラのファインダーを分類したものです。フィルムカメラの場合、ファインダー内で絞りやシャッタースピードの情報が確認できるものもありますが、露光の結果は現像されるまでは確認できません。デジタルに比べると「思ってたんと違う(失敗・別の意味で感動)」ということが多くなります。
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***__[[一眼レフ>GoogleImage:一眼レフ 仕組み]]__|SLR:Single Lens Reflex
#image(https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/a/a0/SLR_cross_section.svg/922px-SLR_cross_section.svg.png,right,30%)
__[[レフレックスファインダー>GoogleImage:レフレックスファインダー]]__のひとつで、撮影レンズからの光を、鏡とプリズムでフォーカシングスクリーン(ピントグラス)に投影したものを、覗き窓から確認するタイプのもの。

シャッターを切る瞬間は、ミラーがアップして光はフィルムの方へ行くので、写る瞬間の像を確認することはできません。
&scale(75){画像出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:SLR_cross_section.svg};

1885年にカルビン・レイ・スミスが発売した「パテント・モノキュラー・デュプレックス」が実用一眼レフカメラの原点と言われ、日本では、1952年に旭光学工業(後のPENTAX、現 RICOH)が発売したアサヒフレックスが最初。この一眼レフの技術は日本のカメラメーカーが世界シェアを塗り替えるきっかけとなりました(それ以前のレンジファインダー主流の時代はドイツがトップ)。
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***__[[二眼レフ>GoogleImage:二眼レフ 仕組み]]__|Twin-Lens Reflex
#image(https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/a/ad/Rolleiflex_Synchro_Compur_Twin-Lens_Reflex_Camera_1.jpg/532px-Rolleiflex_Synchro_Compur_Twin-Lens_Reflex_Camera_1.jpg,right,30%)
レフレックスファインダーのひとつ。焦点距離が同じレンズが縦に2つ並んだカメラの仕様で、上のレンズがファインダー用、下のレンズが撮影用。上のレンズがフォーカシングスクリーン上につくる参考像で撮影範囲とピントを調節し、下のレンズからの光をフィルムにあてる仕組み。一眼レフと違って写る瞬間も像を見続けることができます。
&scale(75){[[画像出典:Wikimedia Commons File:Rolleiflex>https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Rolleiflex_Synchro_Compur_Twin-Lens_Reflex_Camera_1.jpg]]};

レンズの位置が異なるので、近距離撮影では視差が大きくなります。

1928年にドイツのフランケ&ハイデッケ社が発表したローライフレックスが原点。日本では1950年代にリコーフレックスでブレイク。
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***__[[レンジファインダー>GoogleImage:レンジファインダー 仕組み]]__|Range Finder
#image(https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/f/ff/LeicaIIIf-600.jpg,right,30%)
左右2つのレンズで取り込んだ像を、距離計に連動して動く鏡で合成、二重像の合致をもって、対象にピントが合った・・と判断するもの。このファインダーを備えたカメラをレンジファインダーカメラ(距離計連動式カメラ)と言います。
&scale(75){画像出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:LeicaIIIf-600.jpg};

一眼レフのように撮影レンズからの像を直接確認するわけではなく、その位置の違いから、近距離撮影では視差(ズレ)が大きくなります。

一眼レフよりも歴史は古いのですが「ピントをとるのではなく、距離を測る」という撮影哲学の違いから、こちらを愛する人も多数。

1932年、Leitz社のカメラ Leica II型(バルナック型)が最初で、その後一眼レフがブームになるまでは、ドイツ製のレンジファインダーが世界の主流でした(ライカMの"M" は Messsucher つまり距離計という意味です)。
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***__[[外付けファインダー>GoogleImage:外付けファインダー]]__|External Viewfinder
#image(https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/2/22/Helios_Viewfinder_%284185324381%29.jpg/600px-Helios_Viewfinder_%284185324381%29.jpg,right,30%)
__[[ライカIc>GoogleImage:ライカIc]]__のようにデフォルトでファインダーの無いカメラ、あるいは、レンズの焦点距離に合わせて視野を確認するために付け替えるファインダーです。

二眼レフやレンジファインダーと同様に視差(ズレ)が生じます。

光学的に対象を見たい・・という人のために、現在のデジタルカメラ用の商品としても、外付けファインダーは存在します。
&scale(75){画像出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Helios_Viewfinder_(4185324381).jpg};
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***__[[素通しファインダー>GoogleImage:素通しファインダー]]__
視線の方向に2つの枠を並べただけのものです。トンネル越しに被写体を覗く・・というタイプのものです。
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***ノーファインダー
ファインダーを見ずにフレームもピントも直感で撮影することを意味します。

街中でのスナップ撮影などでは、カメラを首から下げたまま胸元でシャッターを切るなど、撮影者の存在を感じさせない自然な情景を期待することができます。

但し、人や車のナンバーが写り込んだ写真、公共空間ではない場所で撮影した写真を公開することについては、十分な配慮が必要です。
''参考'':[[Google:撮影罪 肖像権 表現の自由]]
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**APPENDIX
***ファインダーと写真
ファインダーから見える像は撮影時のもので、鑑賞時のものとは異なります。写真術の登場から今日にいたるまで、ファインダー内の視覚像をいかに仕上がりに近づけるかということが、技術開発の目指す方向でした。それは「失敗をなくす」ために必要なことで、結果、失敗が許されないプロの撮影現場では、デジタル一色になりました。
ファインダーから見える像は撮影時のもので、鑑賞時のものとは異なります。写真術の登場から今日にいたるまで、ファインダー内の視覚像をいかに仕上がりに近づけるかということが、技術開発の目指す方向でした。それは「撮影の失敗をなくす」ために必要なことで、結果、失敗が許されないプロの撮影現場では、デジタル一色になりました。

一方、失敗しないカメラの日常化で私たちの意識はどう変わったのでしょうか。
 まず第一に現代人は、カメラの仕組みに興味を持たないようです。絞りやシャッタースピードに関する知識がなくとも、シャッターを切るだけで綺麗な写真がとれる以上、そこから何かを学ぼうという気にはならないのでしょう(というかパーツが嵌め殺しでブラックボックス化したカメラでは、仕組みを知ろうにも分解すらできない)。失敗しない道具、ブラックボックス化した道具というものは、人から学ぶ楽しみを奪うのです。
 第二に写真を撮る動機の変化です。かつて写真を撮る動機は、イマ・ココにある時間と空間を切り取って定着させること=時代を記録することにあって、多くの写真は、そのような動機で撮られていました。しかし現在では、綺麗な場所、美味しそうなもの、おしゃれで高価なものと供にある自分をアピールすることに人々の撮影動機がシフトしている。従来とは異なる動機で撮影された写真が増えたと言えます。フィルムの時代に写真(カメラ)に興味を持つのは男性ばかりでしたが、現在では女性の割合が急増して、インスタグラムユーザーについて言えば、男性43%、女性57%(2021)・・というのも無関係ではないでしょう。

私たちは何故、写真を撮るのか。
 写真を収集するということは世界を収集することである。 
 スーザン・ソンタグ 『写真論』

街を歩いて写真を撮る(Shooting)行為は、太古の昔、人間が獲物や珍しいものをもとめて歩いていたころと同じなのかもしれません。そこには、よい結果が得られるようにさまざまな工夫をすることの楽しみも含まれているでしょう。

カメラの語源であるカメラオブスキュラは「暗い部屋」を意味します。それは撮影時に「光漏れ」が生じないように閉じる必要のあるブラックボックスであると同時に、開けて見ることができるホワイトボックスでもあります。

工夫を必要としない、中身を見ることができない・・技術革新がもたらしたものが何だったのか、これを機に考えてみることをお勧めします。
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