#author("2018-04-25T10:18:48+00:00","default:inoue.ko","inoue.ko") *位取り記数法 N 種類の記号によって数を表す方法 ~ 私たちは数を表現するのに ''0,1,2,3,4,5,6,7,8,9'' の10個の記号を使っています。一般に十進法といいますが、特にこれでなければいけない・・ということはなく、「記号N個で数を表現することにしましょう。」とみんなでルールを決めてしまえば、実は何の不自由もなく、数を表現することができます。十進法が世界に広まったのはフランス革命の革命政府がメートル法とともに十進法を定めて以来と言われていて、それ以前は様々な表現が用いられていました。 なぜ10進数がメジャーになったのか、強いていえば人間の手の指の数が両手で10本あるということ・・。特に10進法が優秀な記法であるというわけではありません。まずその呪縛から意識を解放することが、この先の理解に必要です。 ~ ***まずは10進法の理解 -使う記号は、''0,1,2,3,4,5,6,7,8,9'' の10個 -例えば、10進法の ''2597.24'' は・・ 2*10SUP{3}; + 5*10SUP{2}; + 9*10SUP{1}; + 7*10SUP{0}; + 2*10SUP{-1}; + 4*10SUP{-2}; と書くことができます。 -N進法は、このルールをそのまま応用して考えればOKです。 ~ ***一般記法 -N個の記号を使って表現された ABCD.EF という数は、 ''A*NSUP{3}; + B*NSUP{2}; + C*NSUP{1}; + D*NSUP{0}; + E*NSUP{-1}; + F*NSUP{-2}; '' -例えば、5個の記号(0,1,2,3,4)を使った ''2314.13'' は 2*5SUP{3}; + 3*5SUP{2}; + 1*5SUP{1}; + 4*5SUP{0}; + 1*5SUP{-1}; + 3*5SUP{-2}; = 2*125 + 3*25 + 1*5 + 4*1 + 1*0.2 + 3*0.04 = 334.24SUB{(10)}; つまり、10進数では 334.24 を意味します。 -例えば、46個の記号(あいう・・わをん)を使った ''かきく.け'' は か*46SUP{2}; + き*46SUP{1}; + く*46SUP{0};+ け*46SUP{-1}; = 5*2116 + 6*46 + 7*1 + 8*0.02174 = 10863.1739SUB{(10)}; &small(あ,い,う…を 0,1,2…として計算しています。); ~ ***2進法 コンピュータの世界でおなじみの表現です。コンピュータ、日本語にすると電子計算機ですが、その電子回路の中では、電圧の高低(電流のON/OFF)によって信号が処理されています。したがって数(データ)の表現には、それを1と0に対応させる2進法が利用されます。 -記号は2つ ''0,1'' です -4桁の2進数 ''1101'' は、10進数の13を意味します。 1*2SUP{3}; + 1*2SUP{2}; + 0*2SUP{1}; + 1*2SUP{0}; =1*8 + 1*4 + 0*2 + 1*1 = 13SUB{(10)}; -参考:[[2進シリアルデータのイメージ>GoogleImage:serial data]] ~ ~ ***16進法 これもコンピュータの世界でおなじみの表現です。2進4桁分でちょうど16進1桁に相当するので、2進数表記の代用としてよく用いられます。 -使う記号は16個 ''0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,A,B,C,D,E,F'' です。 -4桁の16進数 ''F52A'' は、10進数の 62,762 を意味します。 F*16SUP{3}; + 5*16SUP{2}; + 2*16SUP{1}; +A*16SUP{0}; =15*4096 + 5*256 + 2*16 + 10*1 = 62,762SUB{(10)}; -色を表すRGB値にはこの16進数が用いられます。例えば、 --#00 00 00 は、R:0 G:0 B:0 で黒 --#FF FF FF は、R:255 G:255 B:255 で白 --#FF 00 FF は、R:255 G:0 B:255 でマゼンタ #記号は「それが16進数である」・・という意味です。 -参考:[[Webカラー:色名と16進表記の対応>http://www.colordic.org/]] ~ ~ ~