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InformationDesign/Organize のバックアップ(No.1)


情報の管理


情報の分類

複数の事物や現象を、一定の視点でグループに分けることを分類といいます。また、分類によってつくられたグループのことをカテゴリといいます。以下の2段階のプロセスがあります。

何らかの情報を収集してそれらをWebサイトや冊子に掲載する場合は、漫然と羅列するのではなく、いくつかのカテゴリに分けて、目次やメニュー上に可視化することが必要です。

現代人は「検索すればヒットする」感覚に慣れすぎているせいか、物事をカテゴリに分け、整理しつつ保管するということを難しいと感じる方が多いようですが、身近な例では、部屋の模様替えや、机の引き出しや本棚を整理する際に無意識に行っている思考と同じです。

ちなみに、目の前に山積した物事を整理するには、はじめに「不要なもの」を「断捨離」することも必要です。

カテゴリ・ツリーについて

分類は「視点をどこに置くか」によって千差万別で「正しい分け方」が決まっているわけではありません。例えば、教室内の学生を2分する場合、正面から見れば「右と左」に分けるのが把握しやすく、側面から見れば「前と後ろ」に分ける方が把握しすくなります。

同様に、例えば A大学の学生をいくつかのグループに分けるには・・

など、分け方や階層の上下関係は様々に考えることができます。

ツリー状に整理格納する場合、階層が深くなるとデータの探索には時間がかかります。また、実際には一つのカテゴリに振り分けられない情報というものも存在します。であれば、情報をカテゴリ・ツリー上のどこかに割り付けるのではなく、個々の情報の方にカテゴリ名を付与する(一般的には、いずれかひとつのカテゴリ名をつけるべきですが、場合によっては複数のカテゴリ名を付与することもできる)という、逆転の発想で情報を整理する方が、柔軟な情報管理が可能になります。

言葉はそれ自体がカテゴリ

私たちが普段使っている「花」や「机」といった言葉は、それ自体がカテゴリです。「花」も「机」も、物理空間に存在する個体はすべて異なっているし、その色・カタチ・大きさなども連続的な分布をなしています。データサイエンスの言葉を使えば、私たちは大量の事物に対する「クラスタリング(特徴の違うグループを見出す)」を行って、クラスターごとに「ネーミング」を行うことで世界を認識していると言えます。物理世界に「所与のもの」があってそれに名前をつけているのではなく、言葉(ネーミング)によるカテゴリ化によって「存在が喚起されている」わけです。

使う言語が異なれば、世界の見え方が変わります。「分類の方法は多様にある」という話は、そのまま「文化は多様である」という話につながります。




カテゴリとタグ

以下の対義語は、ほぼ同一の対立概念として理解することができます。

書棚とデータベース

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従来のように「書類をバインダーに綴じて棚に整理する」という発想ではなく、「書類に関連するカテゴリー名やタグを付けて保管しておけば、あとはシステムが自動的に引き出してくれる」、つまり「ツリー状の枠組みで物事を片付ける必要はく、情報にマーキングだけしておいて、あとは機械に探させればいい」という発想の転換をすることで、情報の管理は非常に楽になります。

カテゴリとタグ

カテゴリは、一般にツリー型の分類構造を持ちます。例えば、Webサイトのサイトマップ(ナビゲーションメニューに反映)は、一般にカテゴリーツリーの形で構成されます。

一方タグは、各情報に関連するワード「タグ」付けする・・というもので、ツリー状の分類とは無縁の存在です。例えば「犬の写真」には、「犬」と「写真」の2つのタグを付けておけば、閲覧者は「犬」からでも「写真」からでも目的のデータにたどり着くことができます。

参考:taxonomy
タクソノミー(taxonomy)とは、分類、分類学、分類法などの意味を持つ言葉ですが、IT分野では様々な情報やデータなどの分類方法を定義したものを意味します。CMSなどでは、ページや投稿をツリー状にカテゴリ分けしていく機能をタクソノミーといいます。

フォルダとインデックス

フォルダは上記の「カテゴリ」に相当するツリー状の階層構造を持つもので、インデックスは上記の「タグ」に相当します。CMS等の管理上の用語としては、同義と考えて差し支えありません。

ストックとフロー

ストックとは、長期にわたって何度も閲覧される情報のことで、マニュアル、参考資料、文書フォームなどがこれに該当します。一方、フローとは、短期間で価値がなくなる情報で、お知らせ、募集告知などがこれにあたります。

伽藍とバザール

ページを独立させました > TheCathedralAndTheBazaar

ツリーとセミラティス

ページを独立させました > Semi-lattice

WikiとBlog

CMSの2大スタイルである Wiki と Blog は「ストック(カテゴリ)」に重点を置くか「フロー(タグ)」に重点を置くかの違いで説明することができます。