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InversionMethod のバックアップ(No.1)


逆関数法

Inversion Method

逆関数法(inversion method, inverse transform method)とは、累積分布関数の逆関数を用いて、様々な分布に従う確率変数を生成する手法のことです。コンピュータを用いたシミュレーションでは、プログラム言語に標準的に用意された「標準一様分布に従う乱数(Math.random( )など)」にこの方法を適用して、指数分布やポアソン分布に従う乱数を生成します。

原理

連続型の確率密度関数 \( f(x) \) を、 \(-∞\) から x までを定積分すると、''累積分布関数 \( F(x) \) が得られます。これは 0.0 〜 1.0 まで単調に増加するのが一般的で、y軸側(0.0 〜 1.0)から標準一様乱数を「ぶつけて」X を得れば、この X は、 \( f(x) \) に従う乱数として使うことができます。

\( f(x) \) において、分布の山にあたる部分では、 \( F(x) \) は急激な上昇、分布の裾野にあたる部分では、 \( F(x) \) はゆっくりと上昇します。y軸側から一様乱数を「ぶつける」とすれば、急激な上昇をする箇所(もとの分布では山にあたる部分)の範囲が広く「当たりやすい」。結果、得られる X の数が多くなる・・というイメージです。

事例