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Statistics/ExponentialDistribution のバックアップ差分(No.4)


#author("2023-02-03T12:46:58+09:00","default:inoue.ko","inoue.ko")
#author("2023-02-03T13:32:01+09:00","default:inoue.ko","inoue.ko")
*指数分布
Exponential Distribution
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#image(ExponentialDistribution.png,right,30%)
指数分布とは、単位時間に平均して λ(ラムダ)回起こる現象が、次に起こるまでの時間 X が従う確率分布です。&mathjax(X 〜 E_x(λ));と書きます。
&scale(75){Source:[[Wikimedia Commons File:Exponential distribution pdf.png>https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Exponential_distribution_pdf.png]]};

機械が故障してから次に故障するまでの期間や、客が来てから次の客が来るまでの時間などがこれにあたります。
単位時間に平均して λ(ラムダ)回起こる現象とは、言い換えると、1/ λ(単位時間)が X の平均的な値(期待値)になるということで、λ が大きくなるほど、期待値が小さく、グラフは左に寄る・・というイメージになります。

機械が故障してから次に故障するまでの時間や、客が来てから次の客が来るまでの時間などを統計的に扱う場合に、指数分布を使います。

指数分布は__[[ポアソン分布>Statistics/PoissonDistribution]]__と深い関係にあります。ポアソン分布は、単位時間内に事象の起こる回数の確率を表現する一方、指数分布は事象の起こる間隔の確率を表現しています。同じ事象を裏返しに見ているわけで、指数分布の平均が1/ λ になるのは、そのことを示しています。
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***確率密度関数
指数分布は、単位時間中にある事象が発生する平均回数 λ をパラメータとして、以下のように書けます。
#mathjax( f(x) = λ e^{-λx} ( x \geq 0 ))
#mathjax( f(x) = 0 ( x < 0 ))
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***累積分布関数
#image(ExponentialDistributionCDF.png,right,30%)
指数分布はポアソン分布と異なり、連続型の分布なので、実際に確率を計算する場合は、累積確率を計算するのが一般的で、例えば X:0 〜 x の累積確率は、以下のようになります。
&scale(75){Source:[[Wikimedia Commons File:Exponential distribution cdf.png>https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Exponential_distribution_cdf.png]]};

#mathjax( F(\leqq x) = 1 - e^{-λx} )

例えば、1時間に平均5人の客が来る(λ = 5、客の平均到着間隔は12分)窓口で、次の客が来るまでの間隔が15分(x = 0.25)''以内''である確率は、以下のように計算できます(単位時間は1時間です)。
#mathjax( F(\leqq 0.25) = 1 -  e^{-5 \times 0.25} = 1 - 0.286 = 0.714 )
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***期待値と分散
-期待値
#mathjax(E(x) = \frac{1}{λ})

-分散
#mathjax(E(x) = \frac{1}{λ^2})
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