インターネット上で利用される電子メールの総称
LINE等の通信手段に慣れた現代若年層の方にとって、e-mail は「わけがわからない」存在のようです。NTTドコモ、au、ソフトバンクなどの通信キャリアが提供するメール、Apple の iCloudメール、Google の Gmail など、複数のアカウントを持ちつつ、何をどう使えばいいのか・・、多くの方が困惑しているというのが現状のようです。
現在、大学入学時の Googleアカウント(Gmailアドレス)の取得率は、ほぼ 100%のようですが、Gmailを利用した経験は少ないようです。また大学では、学生さんが xxxxxx@st.kyusan-u.ac.jp というメールアカウントを利用する前提で、K'sLife や Teams 等のサービスが動いていますが、受信BOXを確認していない方が多数。これら正しく使えないと様々なトラブルに遭遇することになるので、この機会に、その経験値を上げるべく、以下の体験を推奨します。
Outlook(xxxxxx@st.kyusan-u.ac.jp) と Gmail(xxxxxx@gmail.com) を使って、一人二役でメールの送受信の練習をする
e-mail は、コンピュータネットワークを介してデジタルメッセージを送受信するシステムです。LINE、Instagramのメッセージ、Teamsチャットのような企業が提供する通信サービスとは異なり、インターネットの標準的なプロトコル(通信規約)にもとづいて運用されるもので、インターネットに接続されたサーバーがあれば、管理者は、アカウントユーザーに対して、当該ドメインを利用したメールアカウントを発行することができます。
一般に、サーバーを持つ組織に所属する構成員は、当該組織のドメイン名を持つ サーバーのユーザーの1人として、メールアカウントを利用したメールの送受信を行うことができます。例えば、九産大の組織に所属する学生さんの場合は、以下のようなメールアカウントを持っています(xxxxxx がユーザー名)。
xxxxxx@st.kyusan-u.ac.jp
また、Google, Apple, Microsoft などの企業がサービスとして提供するメールアカウントを利用することもできます。
xxxxxx@gmail.com xxxxxx@icloud.com
メールアドレスは ユーザー名@ドメイン名 という形式で構成されます。
@の左側にある部分で、個々のメールボックスの識別子となります。例えば、ドメイン名が example.com で ユーザー名(メールアカウント)が kobayashi であれば、メールアドレスは kobayashi@example.com となります。
ドメイン名は、そのメールアドレスがどの組織やプロバイダーのメールサーバーを利用しているかを示します。住所に例えると、ドメイン名が番地や建物名のようなもので、ユーザー名が部屋番号や個人名・・というイメージです。
あなたが送信するメールは、あなたが属するドメインのサーバーを介して相手の属するドメインのサーバーに送信されます。
あなたのメルアドが、xxx@abc.com (あなたの所属は abc.com)で、相手のメルアドが、xxxx@xyz.com(相手の所属は xyz.com) とすると、abc.com と xyz.com の間でデータの送受信が行われることになります。
メールの送受信を行うには、大きく3つの方法があります。
現状では、モバイルアプリの利用が 60%近く、デスクトップアプリの利用が 15% 、Webメールの利用が 25% ・・となっています。
私が推奨するのは パソコンのブラウザでWebメールを使う です。
Microsoft 365とは、Word、Excel、PowerPointなどのOfficeアプリに加え、Teams、OneDrive、Outlook など、ビジネスに必要な様々なクラウドサービスをまとめたサブスクリプション型のサービスです。
入学時のガイダンスで紹介があったと思いますが、大学がみなさんに提供しているxxxxxx@st.kyusan-u.ac.jp というメールアドレスは、Microsoft365に九産大の組織のメンバーとしてログインすることで、利用が可能になるもので、メールソフトとしての Outlookを使うには、そもそもMicrosoft 365 とは何なのかを理解する必要があります。
Outlook には、アプリ版(メールクライアント)とWeb版(Webメール)があります。アプリ版の Outlook は Microsoft365 に含まれているもので、スマホやパソコンにインストールして利用できます。一方、Web版はブラウザから組織のID,PWを使ってログインして利用するものです。
メールの送受信自体に慣れたら、メールクライアント(MUA:Mail User Agent)を利用することもご検討ください。メールクライアントには、Outlookアプリ版、Appleのメール、Thunderbird などがあって、これをパソコン等にインストールすると、Gmail、iCloud、NTTドコモ、大学のメールなど、様々なメールアカウントを一括管理することが可能になります。とりあえず、以下の知識が必要です。
送信者がメールを送信すると、メールクライアントはSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)プロトコルを使用してメールを送信サーバー(MTA)にアップロードします。送信サーバーは、受信者のドメイン名に基づいて適切な受信サーバーを探し、その受信サーバーへSMTPプロトコルを使用してメールを転送します。
メールの受信には、POP (Post Office Protocol) と IMAP (Internet Message Access Protocol) の2つのプロトコルがあって、送られてきたメールは受信サーバー(MDA)で個々のディレクトリに振り分けられます。受信者側のメールクライアントはその受信サーバーに接続して、メールを閲覧することになります。
POPの場合は、ダウンロード後にサーバー上のメールは削除されますが、IMAPの場合は、メールクライアントがサーバー上のメールを「同期」するかたちになるので、メールはサーバー上に保存されたままとなります。
MTP, POP, IMAPは、インターネットメールの送受信に使用される主要なプロトコルで、パソコンのメールクライアントを利用したメールの送受信では、これらを担うサーバーの情報を設定する必要があります。
現代では、複数のデバイスでメールを利用する機会が多いため、IMAPの利用が主流となっています。