情報デザイン専攻|前期 月曜3・4限|デジタルラボ503
受講生一覧|汎用シート
第4回以降について
- 次回は、簡易アンケートフォームを作成して、それぞれの現状(プロトタイプ)について、相互に意見をもらい、現状の問題を確認します。
GoogleDriveとスプレッドシートを使うので、ログイン情報をお忘れなく
- 第5、6回は制作を中心に行い、その間、1人1回進捗報告
- 第7回は、第1Qの成果のプレゼンテーションです。
第4回|2025.04.28
はじめに
- 今回から TEST の段階です。それぞれのプロトタイプを相互評価するかたちで、第三者からの意見をもらいます。
本日の演習の流れ
- 各自ページのわかりやすい場所にプロジェクトの概要とプロトタイプを掲載
- 相互評価シートを作成して、ページのメインビジュアル下にリンクを掲載
- 他の受講生のページを順に閲覧し、評価シートにコメントを記載
- 次週までに・・
評価シートで受けたコメントを整理して 本日分の進捗記録の部分に記載
テストについて
テストは、プロトタイプを試用してもらうことで、ユーザーからのフィードバックを得るとともに、ユーザーの共感を高めるための段階です。
- テストは、「ユーザーがそれをどのように認知するのか」、また「ユーザーはそれに対してどのようなやふるまいをするか」を理解する機会です。
- テストは、ユーザーが生活している実際の環境の中で行うのが理想です。しかし、テストを実際の状況で実施できない場合(今回のような遠隔評価もそのケース)は、擬似的な環境でそれを追体験できるように工夫しましよう(例えば、あなた自身が実際にそれを扱う場面を動画で見せるなど)。
テストの目的
- プロトタイプとアイデアを改善するため
テストはプロトタイピングを繰返してアイデアを改善する目的で行います。
- ユーザーの認知や行動について理解するため
テストは、観察と関わりを通して「共感」を構築する機会でもあります。また、予期せぬ「気づき」の機会でもあります。
- 着眼点を見直すため
テストは、私たちが問題を正しく捉えていなかったこと、また、正しい課題設定をしていなかったことを気づかせてくれる機会でもあります。
テストの要点
以下の説明は、リアルにテストが実施できる場合の一般論です。
- プロトタイプは、ユーザーが評価を行うための説明資料としてではなく、ユーザーがリアルに反応できる体験素材として準備します。
- 説明は行わず、とにかく「見せる」「触らせる」が重要です。
- ユーザーがプロトタイプを「自ら解釈する」時間を設けることが重要です。
- ユーザーがプロトタイプをどのように扱うか(どこで使い方を間違うか)、また、どのような反応をみせるかを「観察」しましょう。
- ユーザーがプロトタイプについて発した言葉や、ユーザーの発した疑問に耳を傾けましょう。
- ユーザーが「比較」できるように、複数のプロトタイプを試しましょう。比較をさせることで、潜在的なニーズが明らかになることがあります。
相互評価シートの準備
それぞれのプロジェクトのプロトタイプについて、全員からコメントをもらうために Googleスプレッドシート(共同編集シート)を用意します。
- 1) Googleドライブにシートを作成
- マイドライブ上で、右クリック>新規スプレッドシート
- 汎用シートから名簿をまるごとコピー&ペーストして、自分自身の行をグレーにして下さい。
- 作成したシートを 右クリック > 共有
- 「制限付き」を「リンクを知っている全員」に変更
次週までに・・進捗記録にコメントを整理
**2025.04.28
***見出された問題点
-◯◯◯◯◯、◯◯◯◯◯◯
-◯◯◯◯◯◯◯、◯◯◯◯◯◯
-◯◯◯◯◯◯◯、◯◯◯◯◯◯
~
***好評を得た点 > プロジェクトの特性として
-◯◯◯◯◯◯◯、◯◯◯◯◯◯
-◯◯◯◯◯、◯◯◯◯◯◯
-◯◯◯◯◯◯◯、◯◯◯◯◯◯
~
~
第3回|2025.04.21
はじめに
プロトタイピングについて
プロトタイピング(Prototyping)とは、実際に目で見て、手で触れることができるモノを作ること、ソフトウエアで言えば、入力から出力までの一連のプロセスを確認できる試作品を制作することを意味します。
プロトタイプ、モックアップ、試作品・・ざっくり言えば似たようなものです。
- プロトタイピングの目的
プロトタイピングの目的は、アイデアに対するユーザーの反応を見ることにあります。構想中のアイデアの「全体像」がある程度具体的なカタチになることで、ユーザーは「これが完成すれば面白い!」、「便利!」、あるいは逆に、「説明がわかりにくい」、「使いづらい」といった感想を持つことができます。プロジェクトメンバーが気付けなかった点について、ユーザー目線で直感的な意見をもらうことで、ディスカッションが活性化します。
- 利用者(ターゲット層)にアイデアを具体的なカタチで説明するため。
- 開発メンバー間でアイデアを具体的なカタチで見て議論するため。
- 最小限の投資で早期に多くの失敗を体験するため。
- プロトタイピングの要点
- 短時間でつくることができるものを使う
- 修正・改善しやすいものを使う
- お金をかけずにつくる
- 利用者が全体を見て・触ることができるようにつくる(プロダクト)
- 利用者が全プロセスを体験できるようにつくる(Web・ソフトウエア)
- プロトタイプで何を確認したいのかを明確にする
- 大きさを確認したい > 大きさに忠実な模型を作る
- 手触りを確認したい > 素材を忠実使う(さわる部分的のみ)
- 操作性を確認したい > インターフェイス部分のみ再現(その他はダミー
進捗報告の記載
以下の雛形を 学科サイトの個人ページ に、コピー&ペーストするかたちで、今週の進捗報告を記載する枠組み用意して下さい。
**2025.04.21
***今回制作したプロトタイプ
画像等を掲載して下さい。
-◯◯◯◯◯、◯◯◯◯◯◯
-◯◯◯◯◯◯◯、◯◯◯◯◯◯
~
***プロトタイプ制作の方法
-◯◯◯◯◯◯◯、◯◯◯◯◯◯
-◯◯◯◯◯、◯◯◯◯◯◯
~
~
「今回制作したプロトタイプ」の記載例
「プロトタイプ制作の方法」 の記載事例
用語の参考イメージ
第2回|2025.04.14
はじめに
学科サイト個人ページの以下の部分を記載して下さい。
- ページの MainTitle の部分に、自身のプロジェクトタイトルを記載
- その下の SubTitle の部分に「これは何か?」を1行で端的に記載
- 概要部分(これは何?、背景と目的・・・)を順次記載
いずれも現段階での「仮のもの」でOK。後日修正可です。
現状調査(分析)
デザイン思考のプロセスにおいて、現状の問題を見出し、何をどうするべきか、その課題を定義する・・という作業は非常に重要です。極端に言えば、課題が決まれば(あとはアイデアを考えて実行するだけなので)プロジェクトの大半はできたも同然です。
そこで、まずは、あなたが取り組もうとしているプロジェクトについて、以下のような現状の調査・分析を行って、最終的に「課題の定義」につなげて下さい。
- プロジェクトテーマと同様の「テーマ内容」に関する先行事例を探す。
自身のテーマ内容に近い情報提供を行っているサイトをWeb上で調査して、そのURLを報告記事として列挙して下さい。
- プロジェクトの成果物の「表現形式」に関する先行事例を探す。
- プロジェクトのテーマに関わる「時間的な問題(歴史)」について調査する
- プロジェクトのテーマに関わる「空間的の問題(地理)」について調査する
- プロジェクトのテーマに関わる「技術」について調査する
課題を整理する
現状の調査が終了して、ある程度予備知識がついたところで、プロジェクトの遂行にあたって「解決すべき課題」を整理して下さい。
- 公開方法
- 成果物のネーミング
- 成果物の形式(分量とサイズ)
- 成果物の構成
- 素材(イラスト・写真・記事等)の入手方法・生成方法
- 制作環境と方法
- その他、決める必要があるものをすべて「課題」として列挙する
アイデア出し
アイデア創出(Ideate)は、定義された目的や方向性を実現するためのアイデアを量産する段階です。この段階では、ブレインストーミングや、アイデア創出技法を活用して、質よりも量を重視して、考え得るさまざまなアイデアを書き出してみます。
解決すべき複数の課題について、どれからでも構いません。着手しやすいものからアイデア創出を行なって下さい。何かひとつが決まると、そこから別の課題の方向性も自ずと絞り込まれていきます。
以下、アイデア創出に関わる一般的な知見、手法について紹介します。
- ブレインストーミング(BS法: brainstorming)
ブレインストーミングは、アレックス・F・オズボーンによって考案された会議方式のひとつで、みんなでアイデアを出し合う際に、相互の連鎖反応や発想を誘発する技法です。みんなが自由な発言の機会を得られるよう、ブレストを行う人数は、5 - 7名程度が望ましく、人数が多い場合は小グループに分けて、それぞれの成果を持ち寄る・・といったケースもあります。ブレストには、一般に以下のような原則があります。
- 他者の発言を批判しない
- 判断・結論を出さない
- 荒削りな考えを歓迎する
- 質より量を重んじる
- アイディアを編集して発展させる
- KJ法
文化人類学者の川喜田二郎氏がデータをまとめるために考案した手法で、そのアルファベット頭文字をとって KJ法。ポストイットとマーカー、そしてホワイトボードを使って、以下のように情報を整理していく手法で、おそらくみなさんも総合学習の時間等で経験したことがあるかと思います。
- ポストイット1枚に対して絵や字で1つのアイデアを書く
- たくさんのポストイット=アイデアをホワイトボードに貼る
- 全体を眺めながら、それを貼り替えて、グルーピング
- アイデアのカテゴリーや方向性を絞り込んでいく・・
- 参考事例
本日の進捗記録の記載・公開
本日の日付を「中見出し」として、現状調査の結果と解決すべき課題、さらに個々の課題に対する複数のアイデアを箇条書きで記載して下さい。
**2025.04.14 ← 中見出し
***現状調査(先行事例等) ← 小見出し
-◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯、◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯
-◯◯◯◯◯、◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯
~
***解決すべき課題(ToDoリスト)
-1. ◯◯◯◯◯◯◯◯
-2. ◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯
-3. ◯◯◯◯◯◯
~
***制作上のアイデア(課題ごとに複数のアイデア)
-1. ◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯、◯◯◯◯◯
--◯◯◯◯◯、◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯
--◯◯◯◯◯、◯◯◯◯◯◯◯◯
-2. ◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯
--◯◯◯◯◯、◯◯◯◯◯
--◯◯◯◯◯、◯◯◯◯◯◯◯◯
-3. ◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯、◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯
--◯◯◯◯◯、◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯
--◯◯◯◯◯、◯◯◯◯◯◯◯◯◯
~
~
補足講義
- 冊子の制作について
- 簡単に実現できる Webサイトについて
第1回|2025.04.07
科目概要
本科目、演習Aは「情報とメディアの歴史、原理、構造、機能についての「理解」を深めるとともに、ソーシャルデザインの観点から新たな情報環境の構築に関するデザイン提案を行う」ことを目的とした科目です。
ソーシャルデザインは「自分ゴト」から・・とよく言われます。1年次の演習では半径3m - 10m、2年次は半径100m、3年次は半径10km(地域社会)へと、徐々に活動範囲を広げることをイメージしています。
演習テーマ1|第1週 - 第7週
半径 100m の「 面白い! 」
- 現在のあなたの生活拠点から半径100mあたりを目処に、調査・撮影・録音・録画等が可能な「ヒト、モノ、場所、コト」を探して下さい。
- 未だ「情報」になっていない、その「面白い!」ものを、最適な情報媒体を選んで「情報化(見える化)」する・・というのがこの演習の趣旨です。
求める成果物
選ぶテーマによって、公開に適した媒体は異なります。紙媒体、映像媒体、Web媒体、あるいはイベントのような時限つき「場」の提案。成果の最終形態(公開情報)は 以下のいずれでも構いません(組み合わせも可)が、成果物に至る過程で必要となるソフトウエア等が利用できるか否か、そのあたりもふまえて、方針を決めるようにして下さい。
- ポスター(グラフィック中心)
- PDF冊子(文章とグラフィックス)
- 映像
- 音楽・音声
- Webサイト
- イベントの開催
参考事例
以下、先輩のプロジェクトの成果です。
演習に必要なツール
各自のテーマに応じて、なるべくシンプルなツール(お金をかけずに準備できるもの)を使って下さい。演習A は「考える」ことに重きを置くので、ツールは何でも構いません)。
パソコンが無い方は、スマートフォンのアプリ上で制作できるものでも構いません。さらに言えば、成果物がアナログ手作業のものでもかまいません(最終的に学科サイト上に写真等が掲載できればOKです)。
- アイデア創出・プロトタイプ制作・本制作のためのツール
- 紙と鉛筆、FieldNote、スケッチブック等
- GoogleDrive連動アプリ(Office系ソフト、Draw.io等)
- 画像処理ソフト、図形描画ソフト、映像編集ソフト、Web制作ソフト等
演習の進め方
デザイン思考(後述)のプロセスに沿って進めます。
- 1. テーマ設定(共感)
- 2. 現状分析(調査・問題定義)
- 3. アイデア創出
- 4. プロトタイピング
- 5. テスト(中間発表) > プロトタイプの改善(4に戻って繰り返し)
「テスト」というのは、プロトタイプを試用する・・という意味で、「中間試験をします」という意味ではありません。
- 付記:テーマ設定の段階から情報を共有(公開)します。
> デザイン思考
本日の演習
- テーマの候補を複数挙げて、その中から1つを選定します。
- 3限目の時間は、学科サイト個人ページ>の「進捗報告 2025.04.07」 の部分に、テーマの候補を複数、また参考となるリンク等を掲載してください。
- 4限目にそれぞれのテーマ候補を見て意見交換し、テーマを絞り込みます。
成績評価・単位認定について
単位認定に必須の要件
- 個人ページにプロジェクトの概要と作業記録がすべて記載されていること。
- 成果物を公開していること。
- 付記:受講生それぞれの過去の経験値が異なることを前提に、作品のクオリティに関する評価は +α 部分とします(要件を満たしていれば A)。