3DCG演習/2022?|2022.08.30 -
アニメーションの基本は「キーフレームの設定」にあります。移動・回転・拡縮あるいは変形、いずれも変化の「節」となるフレーム(時刻)に、その時点でのパラメータを記憶させることで、中間の状態を自動的に補間するかたちで、アニメーションが実現します。
アニメーションの設定作業では、今見ているシーンが何フレーム目であるかを意識する必要があります。現在フレームは、タイムライン上に表示されます。
上の図では、現在位置は 30フレーム、キーフレームが 1, 40, 80 にあります。
オブジェクトにキーフレームが設定されている場合、以下の操作でアニメーションをプレビューすることができます。
キーボード:[SPACE](トグル) タイムラインの利用:再生(▶︎)・停止(I I)・頭出し(I◀︎)
尚、いずれのエディタも、画面左端のプルダウンメニュー(>)をクリックすることで、キーフレームの状態を詳細に確認することができます。
アニメーションのアウトプットは当然動画ファイルとなります。以下の方法で、動画ファイルとして出力されます。
Topbar > Render > Render Animation
出力仕様は、プロパティーエディターの Render Property タブと Output Propertyタブで、必要な項目を設定します。
アニメーション制御の大半は、キーフレームを用いて行います。キーフレームとは、当該フレーム(時刻)において実現されるべき、位置、回転角その他のプロパティ(属性値)を保持したフレームのことで、時系列に複数のキーフレームを持たせることで、キーフレーム間のプロパティは自動的に補完されます。
オブジェクトのキーフレームは、キーボードの [ I ] (Insert Keyframe)をプレスして設定します。
[ I ] Key ( Header Menu > Object > Animation > Insert Keyframe )
3D Viewport 上で対象となるオブジェクトを選択した状態で [ I ] Key をプレスすると、Insert Keyframe Menu が表示されるので、設定したいプロパティー項目を選択します。
プロパティーパネル上の対象項目の上にマウスを合わせた状態で [ I ] Key をプレスすると、その値がキーフレームに記録されます。
右の図は、カメラズームのアニメーションを想定して、カメラの焦点距離 50mm をキーフレームとして設定した事例です。このようなキーフレーム設定によって、あらゆるプロパティを時間軸上で変化させることが可能です。
オブジェクトのキーフレームは、設定時と同様の状態下で、キーボードの [ALT] + [ I ] のプレスで削除できます。
[ALT] +[ I ] Key ( Header Menu > Object > Animation > Delete Keyframe )
タイムラインやグラフエディタ上では、キーフレームのアイコンを選択して [ x ] あるいは [Delete] で削除することもできます。
キーフレーム間のプロパティー値は、自動的に補間(Interpolation)されます。グラフエディタ上では、補間された値の変化がアニメーションカーブとして可視化されます。
上の図では、Cubeオブジェクトの座標について、XとYの値がそれぞれ変化している様子を見ることができます。
キーフレームの補間には、定数、線形、2次曲線、ベジエ曲線などの方法があります。特に、ベジェ補間は、ハンドルのタイプと制御点によってカーブの形が決まります。Illustrator のパスの編集と同様の操作です。
最初のキーフレームの前と最後のキーフレームの後の状態を外挿補間する方法には、定数(状態キープ)、線形(慣性)、繰り返しなどがあります。
複数のオブジェクトからなる被写体でアニメーションを実現する場合、オブジェクト同士の親子関係を正しく設定する必要があります。
オブジェクトを 子 → 親の順に選択 Object > Parent( [CTRL] + [P] )
被写体の動きにカメラを追随させたい・・という場合は、カメラを特定の被写体に Track to Constraint します。
カメラ→被写体の順に選択。 Object > Track( [CTRL] + [T] )> Track to Constraint
Curveオブジェクトのひとつである Path を使うと、オブジェクトをパスに沿って移動させるアニメーションを簡単に実現することができます。
パスとオブジェクトに親子関係(Make Parent)を設定するだけで、パスに紐付けられたオブジェクトは、キーフレームの設定なしにパスの始点から終点まで、パスの形状に沿って移動します。
Add > Curve > Path
オブジェクト → パスの順に選択 Object > Parent( [CTRL]+[P] ) > Follow Path
プロパティーエディタ > Object Data Property パネル > Path Animation の項目で、以下のような各種調整が可能です。
キーフレーム操作の応用事例として、アニメーションの階層化について説明します。例えば、プロペラを回しながら飛ぶヘリコプターを表現するには、以下のような手順でアニメーションを設定します。