LogoMark.png

CareerSupport の変更点


#author("2019-10-11T11:31:50+09:00;2019-08-03T18:45:04+09:00","default:inoue.ko","inoue.ko")
*CareerSupport
アーティストやデザイナーとしての活動、
また就職活動について記載しています。
~

***CONTENTS
#contents2_1
~
~


**ポータブルスキルについて
この記事は別ページに移動しました。> [[PortableSkills]]
~
~

**ポートフォリオについて

この記事は別ページに移動しました。> [[Portfolio]]
~
~

**個展・グループ展の開催に関するあれこれ

この記事は別ページに移動しました。> [[Exhibition]]
~
~

**Web上でのポジションの確立

自分の名前、あるいはアーティストネームで検索すると一位にヒットする・・・。そうなるためには早期にWeb上に情報を公開していく必要があります。SNS、Blog、イラスト投稿サイト、動画共有サイト、様々な手段がありますが、そのアカウントを取得するためには、まずは、PC上で送受信を行うことを前提としたメールアドレスを持つことが必要です。
~

***e-mail (Webメール)での連絡手段の確保

-スマホ、携帯のメールを正しく使えるようにしておいて下さい。
就職活動ではLINE等よりもメールの方が標準です。
-Gmail、Yahooメール等のWebメール
--本名あるいはアーティストネームをベースに作成するの賢明です。意味不明な文字列は、相手にとって「入力が面倒」なものになります。
-本学が提供する学生用の[[Office365Webメール>http://www.cnc.kyusan-u.ac.jp/aboutus/002866.html]]も確認しておきましょう。
~

***個人あるいはグループのWebサイトをつくる

-サイト名・アーティスト名を決める
「他とかぶらない」が大前提です。
-サイトは以下のような方法で
--ふつうにHTMLでつくる>[[HTML]]
--CMSを導入しする>[[CMS]]
--Web上のサービスを使う>[[Webサイトビルダー>Google:Wix Jimdo]]
--アーティストデザイナーのためのポータルに登録(すぐに作品の公開ができます)
例:[[CreatorsBank>http://www.creatorsbank.com/]] [[Pixiv>http://www.pixiv.net/]]
~

***情報発信についての注意

-個人の情報をどこまでオープンにするかについてですが、
基本的には、所属と名前については実名公開が理想です。
完全匿名というスタイルは将来の活動にとって好ましくありません。
所属と氏名は明らかにして、また閲覧者からの連絡が受けられるよう、
何らかのメールアドレスを記載すべきでしよう。
どんなに作品が良くても、どこの誰だかわからない人には、
リアルな世界からの仕事の依頼はされにくい…というのが現実です。

-ただし、氏名と生年月日を同時に公開することはおすすめできません。
氏名と生年月日の情報は「電話での本人確認」など様々なケースで利用されます。したがって、それをセットで公開してしまうと、あなたに「なりすます」ことが可能になってしまいます。1992年生まれの天秤座...という程度が適当です。

-他人の知的所有権(著作権)・肖像権を侵害してはいけません。
どこまでOKでどこからNGなのかがわからないというケースも多いと思います。勝手に判断せず、Webで様々な事例を調べてみて下さい。
 よくあるちょっとしたトラブルに、飲み会の写真のアップ…などがあります。例え親しい友人でも、人が写っている写真をアップする場合は本人許諾をとりましょう。

-イラスト作品が海外のサイトで盗用されている…ということもよくあります。必要以上に大きな画像をアップしない。作品画像に署名を挿入するなど、
自分の著作物を守る工夫も必要です。

-その他、あたりまえのことですが、他人の誹謗中傷、プライバシーの侵害、差別的発言、公序良俗に反する表現などがないよう注意しましよう。
~
&aname(presentation);
~

**プレゼンテーションについて

プレゼンテーションとは、情報の送り手(あなた)が受け手(聞き手)に対して、その企画や報告内容をわかりやすく効果的に伝達し、その結果、あなたの目的(企画の採用、報告内容の正しい伝達)が達成されるように様々な資料を用いながら話をすることです。
~

***プレゼンテーションの要素

Personality(人)
Program(内容)
Presentation Skill(伝え方)

すなわち、誰が(人)、何を(内容)、どのように伝えるか(伝達技術)
の3つがプレゼンの成功に大きく影響します。

最初のPersonalityの影響力はそれなりに大きく、
表情や声もその要素として関わってきます。
''参考'':[[Wikipedia: アルバート・メラビアン]]

~

***伝える事項 

プレゼンテーションでは、以下の5W2Hの情報が含まれるようにします。 事前にこれらをメモ書きするだけでも、スムーズに話が展開できるようになります。

-What これは何? という最も基本的な情報
-Who メンバー、主催者など、「人」の情報
-When 日時、会期など、「時間」の情報
-Where  場所、会場など、「空間」の情報
-Why 何のため・・・、すなわち「目的」
-How どのような方法で
-How Much 想定される費用(予算)は
~

***プレゼンテーションの情報構成

プレゼンテーションの現場で最も重要なことは、相手(聞き手)の立場を考えながら情報を提示するというです。 プレゼンターであるあなた自身は、当然、企画・報告の内容や配布資料の構成を理解しています。 しかし、相手はほとんどの場合、「そもそも何の話?」かすらわからない、白紙の状態からのスタートとなります。

事前準備としての「自己紹介」・「資料の確認」を行ったら、
最初に、「そもそもこれは何の話なのか」、「プレゼンの目的」からはじめて、
「初耳」の人にもわかりやすく、順を追って話をする必要があります。

以下、一般によく言われる○○法、似たような話ですが…

-SDS法
Summary(全体要約)
Details(詳細説明)
Summary(全体要約)

 
-PREP法
Point(要点)
Reason(理由)
Example(具体例)
Point(要約)

''要するに''
最初に結論を述べる。
次に、具体例を示しながらその理由を述べる。
最後に、もう一度、結論を繰り返して締める。
ということです。
~
***動画で学ぶ
[[YouTube: プレゼンテーション]]
~

***プレゼンテーションに用いるツール・データ
-プレゼンテーションソフト
--[[LibreOffice(OpenOffice) Impress (オープンソース)>http://ja.libreoffice.org/home/]]
--[[GoogleDocs Presentation>http://www.google.com/google-d-s/hpp/hpp_ja_jp.html]]
--[[MSOffice PowerPoint>http://office.microsoft.com/ja-jp/?CTT=97]]
-画像データをフォルダにまとめる
※この場合、事前にデータのファイル名を連番化する
-PDFを用いる
-Webページを用いる
※日頃からWebサイトにまとめておくと、いつでもどこでもプレゼンが可能
~
***参考資料LINK
-[[Yuki AMANO's Page>http://home.hiroshima-u.ac.jp/ymasuoka/]] ここに掲載されている「情報デザインを意識したスライド作成入門」、わかりやすくまとめられていて、参考になります。

~
~

**フリーランスとしての活動について
~
***個人事業主

個人で活動して収入を得る場合、あなたは「個人事業主」となります。一般に自営業といわれるかたちです。それほど難しいことではありませんが、収入があるのに申告をしていない…ということになると税法上の問題となりますので、フリーで仕事をしていこうと考えている方は、個人事業主とは何か‥ということについて一通り知っておくようにしましょう。
 例えば親戚の方で個人でお店を経営している方がいる場合は、どのような金銭管理や手続きが必要になるかについて教えてもらうとよいでしょう。そのあたりに詳しい商業・経営系の方と組むという手もあります。

[[個人事業主(Wikipedia)>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%80%8B%E4%BA%BA%E4%BA%8B%E6%A5%AD%E4%B8%BB]]

注意:在学中にちょっと人に頼まれて、数万円程度の謝礼でチラシを作ったり…ということがあるかもしれませんが、その数が多くなって収入がある一定のラインを越えた場合は申告が必要になります。日頃からきちんと収入の管理をしておきましょう。

~

***デザイン料の設定

価格の設定が一番悩むところだと思います。今日では、デザインに関わるソフトウエアや各種のフリーのテンプレートなどが豊富にあって、極端に言えばまったくの素人でも簡単にポスターやWebサイトの構築ができてしまいます。ネットとPCに詳しい人であれば、人に頼まなくとも何でも自分でできてしまう時代ですから、価格は底なしといっても良い状況です。

しかし、実際にはデザイン学科の学生には仕事の依頼が多い…という現実もあります。やはり「専門的に学んでいる人に作って欲しい」と思う人が多いのです。また、企業に頼むよりは学生さんだから安く作ってくれるだろう…という先方の思惑もあるかもしれません。

まずは、相場を調べる必要があります。

-[[ポスター制作 相場>http://www.google.co.jp/search?source=ig&hl=ja&rlz=&=&q=%E3%83%9D%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E5%88%B6%E4%BD%9C%E3%80%80%E7%9B%B8%E5%A0%B4&aq=f&aqi=&aql=&oq=]]
-[[Web制作 相場>http://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=Web%E5%88%B6%E4%BD%9C%E3%80%80%E7%9B%B8%E5%A0%B4&aq=f&aqi=g1&aql=&oq=]]
-[[映像制作 相場>http://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=%E6%98%A0%E5%83%8F%E5%88%B6%E4%BD%9C%E3%80%80%E7%9B%B8%E5%A0%B4&aq=f&aqi=g1&aql=&oq=]]

基本は、実際にあなたが仕事をするとして、どれだけの時間がかかるのか…ということをふまえて価格設定をすることです。

Webサイト制作や映像制作、ポスター制作など、「情報」をデザインする仕事の場合は、いわゆる原材料代というのはほとんどかかりません。PCとソフトウエア、そしてカメラ等の機材があれば、あとは取材時の交通費、作業時のわずかな電気代ぐらいで、基本的にはあなたの人件費がすべてです。

ですから、依頼された仕事にどれくらい時間を要するか‥ということで価格を設定すれば、妥当な金額が出てくることになります(これを下回る価格ではあなたの生活が破綻することになります)。

例えば、ポスターの制作の場合、メインのグラフィックの制作以外にも、掲載する文字の量や、画像の数、表や地図の規模によって、制作時間は大きく異なってきます。個々の要素ごとに、その作業にかかる時間を想定して明細をつくっておくと、要求された条件によって、適切な価格を決めることができます。

ざっくりとデザイン料いくら‥と決めるより、詳細に「これらの作業が必要になるので、これだけの価格になります」…と説明できる方が信頼されます。

同じポスターでも、タイトルとグラフィックだけで「詳しくはWebで」で済むものと、商品一覧のような、校正時のチェック項目が多くなるものでは、実作業時間は大きく異なります。

どんぶり勘定で請け負うと、働いた時間に見合う収入が得られずに破綻してしまいます。世の中の相場が下がる傾向にあるとはいえ、デザイン事務所が人件費をまかなえなくなるような価格にまで下がることはありません。

よって、普通にあなたの時間給というものを考えて、それに見合う価格設定をすれば失敗はないでしょう。有名になって仕事がこなせないほど舞い込むようになったら、それに応じて価格は引き上げられることになります。

相手が素人だからといって、テンプレートを流用しただけのものを高額で納品…というようなことは絶対に避けるべきでしょう。相場を調べればすぐわかる時代ですから、そのようなぼったくり行為はすぐにバレて信用を失います。

高度な技術を使っていれば価格は高めに…ということも考えられますが、高度な技術を使ったCMSなどがテンプレートもあわせて無料で手に入る時代です。納品するものに使用された技術が高度であるからといって、高い価格を設定すると、後になって「なんだ同じようなものがタダでダウンロードできるの?」ということに先方が気づけば、やはり信用を失ってしまいます。

ですから、技術力の問題というのはあなたの想定時給に反映させて考える方がよいでしょう。つまり、あなたが他の人にはない高度な技術を駆使して仕事をしているのであれば、想定時給を高くして、それに依頼事項の完了までにかかる時間を掛け算する…という感じです。

~
~

**就職活動について


***雇用の現状・日本社会の現実
雇用の現状は非常に厳しい・・と言わざるを得ません。
グローバル化、熾烈な競争、企業のブラック化。日本の雇用の現状は、かつての高度成長期、またみなさんの親御さんの世代とはまったく異なっています。まずは、現状を知るということから・・・・ 
&size(12){''注意'':以下の検索で出る動画(番組)の中には、見ると気分が暗くなるものもあります(気分が鬱なときは見ないように)。ただ、今後の行動選択において失敗しないためにも、覚悟を決めてこの国の現実を直視することが必要です。検索で出てくるものの多くは、ドキュメンタリー番組です。中にはマスコミ特有の情報操作もありますので、そのまま鵜呑みにすることなく、冷静に見るようにして下さい。};

-[[YouTube:雇用]]
-[[YouTube:非正規雇用]]
-[[YouTube:派遣]]
-[[YouTube:貧困]]
-[[YouTube:無縁社会]]
//-[[YouTube:フリーター417万人の衝撃]]
-[[YouTube:僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか]]
~

***受験勉強と就職活動はまったく違う
就活を受験勉強・試験勉強の延長というイメージで活動する方が多いようですが、就活はこれまでの受験勉強とはまったく質が異なります。そして、これまで学校で良い成績をとってきた人ほど、就活では努力が報われずに精神的にまいってしまうケースが多いので、最初にそのことについてお話しします。

-不公平があたりまえです
大学入試や資格試験では、公平に審査が行われますが、企業の採用はそうではありません。その企業(当該部署)が求めている枠にピタッとはまらなければ採用には至りません。そしてそこには「好み」の問題や、「人脈」の問題も絡みます。能力や成績とは関係のない要素が判定に影響することが多々ある(単純にあなたの問題ではない)ということをはじめに認識しておきましょう。

-求人票には本音は書かれていない
雇用対策法や男女雇用機会均等法ができたことで、年齢や性別を限定した募集はできないのですが(例外もありますが)、実際の求人では「この枠には女性(男性)が欲しい」というような本音が潜むことも多々あります。その場合は、男性(女性)がいくらがんばっても採用にはなりません。容姿や家庭環境、宗教的・思想的背景についても同じです(違法なので基本的には調査しませんが、それはタテマエで、興信所が動くケースはあるようです)。不採用にした理由はどのようにでも作文できるので、結果「なんであっちが合格でこっちが不合格なのかわからない」ということも多くあるのです。表向きの公平性を法律で規定したがために、結果的に受験者にとっては不毛な活動が増えているのが現状です。
 「ぶっちゃけこの枠は男性ですか女性ですか」と尋ねると、「はい、ここは受付を兼ねるので女性が欲しいです」とはっきり答えてくれるところもあるし、ハローワークでも、求人票事項以外に「追記事項」や「補足事項」が登録されている場合があって、「これ実際はどうなんですか?」と聞くと、求人票には記載されていない本音を教えてくれるケースもあるようです。

-努力は単純には報われません
学校の勉強であれば、努力した分だけ成績は上がります。それと同じ意味で、一次の筆記試験までは努力が報われます。しかしその先が違います。人事が面接で見ているのは、その人の個人としての能力が高いかということではなく、その人が入ることによって会社(部署)全体としてパフォーマンスが上がるかどうかということです。多くの人事の方が「それは面接室に入った瞬間にわかる」といわれます。すごく簡単にいうと「この人と一緒に働きたい」と思うかどうか。それは単に「人間性」の問題だけでなく、その企業の「体質」のようなものや、面接官の「好み」が入ってくるのです。私だったら「一緒に働きたい」と思う学生でも、受験する企業では好まれなかった・・というケースは多々あります。俗にいう「人間性」は修練によって磨かれるという面も確かにありますが、「体質的に合わない」という無意識の感覚が、採用の可否に大きく影響することは事実なのです。

-要するに「縁」があるかないか
競争としての「就活」は激化する一方で、疲労が限界を超えて精神的にもまいってしまう・・というのが多くの学生の現状です。特に成績優秀な人ほど、一次、二次と進むので、最終面接で不採用となった場合の徒労感が大きくなります。一方で、あっさり内定をとる人がいたりするので、余計に落ち込む。
で、学生さんの就活を見ていて、強く伝えたいことは、不採用通知が多発しても、自分で勝手に「私には能力がない」とか「私の人間性が否定された」とか、そういうふうに考えてはいけない・・ということです。就活は今まで経験した試験勉強とはまったく質の異なるものなので、不採用となっても「縁がなかっただけ」と思って次を受ける。「あ、ここ(ここで働いている人たち)だったら違和感を感じない・・」と思うような企業に出会った時が内定が出る時・・と思って、地道に継続してみましょう。

-付記:人工知能の活用も増えつつあります
最近では、入社試験時の情報とその後の人事評価に関する膨大な情報(ビッグデータ)と人工知能を活用し、「エントリーシートにこの単語を書いた人間は、数年で退社するケースが多い」といった、これまで誰も気づかなかったような「相関情報(因果関係ではありません)」を採用判定を参考にする企業も多くなりました。面接官の直感よりも当たる・・と評判のようです。
 ただ、そこには「人の価値は所与のものではない」という視点が欠けているので、人を人として生かす企業であれば、そのような情報は必要ない(その意味では面接で人を「選ぶ」こと自体も本当は意味がない)という気もするのですが・・
~


***企業研究

-キャリア支援センターについて
本学には、キャリア支援センターがありますので、求人票も含めて、就職活動に関する総合的な情報はそこで得られます。芸術学部の専任担当の方もおられるので、まずは早めに顔見知りになって、相談しやすい体制を整えて下さい。
http://www.kyusan-u.ac.jp/J/CSC/

-志望先が明確な場合
希望する企業が明確に決まっている人は、まずその企業のホームページで、求人情報を確認して下さい。具体的な手順が示されている場合は、直接アプローチするのが近道です(キャリア支援センターを通さなければ就活ができない・・というわけではありません)。

-志望先が特に決まっていない・・という場合は、
--就職関連のサイトで業種・職種を研究する
働く場所はたくさんあるし、仕事の内容も多岐にわたります。まず全体を俯瞰することが必要です。デザイン業界ばかり探す人がいますが、一般企業に一般職で入社して、結果的に社内のデザインをすべて任されて幸せに働いている人もたくさんいます。企業名や業種でフイルターをかけてしまうのは賢明ではありません。
--街を歩く
福岡の学生は地元志向が強いと聞きます。だったら街を歩いて、「ここで働きたい」と思うような「場所」を見つけてアプローチする・・というのも手です。「そんなのありですか?」という学生さんが多いのですが、就職情報などのない時代、地元志向の人間であれば、そうやって、自分の街の中に、自分の居場所を見つける・・というのはあたりまえにやったことです。
 看板を見て企業名がわかったら、直接訪問でもいいし、インターネットで何をやってる会社か調べるという手もあります。

-合同企業説明会について
最近では、合同企業説明会・就職フェスタといったイベントが、各地で数多く開催されてます。これに参加することで、ある程度就職活動の全体像が把握できるので、一度は参加してみるとよいかもしれません。
 ですが、これに参加しないと何もはじまらない…というわけではありません。あくまでも就職活動の様々な手法のひとつとして考えてください。
 合同企業説明会に出展していない = 求人していない ・・・ではない
 合同企業説明会に出展する企業 = いい企業 ・・・とは限らない
ということです。
 いわゆる、大きな会場で開催される「合同企業説明会」というのは、お金が動いている「イベント」です。「企業側がお金を払ってブースを設置している」という構図を理解したうえで参加するということが賢明です。
//ブースを出さなくとも人が集まる企業は、こういうところには出店しません。
--参考:企業側からみた「合同企業説明会」とは
---[[新卒採用の様々な手段|新卒採用.jp>http://hr-recruit.jp/articles/method]]
---[[マイナビ採用サポネット|新卒採用広報企画>http://saponet.mynavi.jp/pickup/event/index.html]]
---[[Wikipedia: 合同企業説明会]]

-ハローワークの活用
ハローワークにも、新卒学生を対象とした求人があります。大学に来る求人とは異なる情報に出会えるチャンスもあるので、地元のハローワークにも登録することをおすすめします。

-会社の下見
会社の現地を見ないで活動する人が多いのですが、決まれば人生の長い時間をそこで過ごすわけで、「場所」というのは、本来非常に重要な項目です。
 福岡近郊の企業であれば、あちこちリストアップした段階で、まずは、現地を見に行って下さい。それで違和感がないことがわかってはじめて、エントリーシートその他の作業に入る方が賢明です。面接の時、はじめて会社を訪れて、行く気がしなくなった・・・となると、それまでの時間と労力がすべて無駄になります。実際に現場に行くと、以下の大切なことがわかります。
--社員の雰囲気で、体質に合うか合わないかを感じることができます。
--通勤、昼食、アフター5、そこに自分の将来を思い描くことができます。

-ストリートビューの活用
都市部の会社訪問では、事前に[[ストリートビュー>http://jp.youtube.com/watch?v=oznVGCaa3hw&eurl=http://www.google.co.jp/help/maps/streetview/]]で
下見をしておくと当日迷わずに済みます。
~
-補足:ソー活(ソーシャル就活)について
Facebookなどのアカウントは、就職活動にとって重要な窓口となることもあれば、逆に「人物の基本調査情報」として企業側に利用されることもあります。名前出しで書いているコメント等に問題がないか、就活をはじめるまえにチェックしておくのが賢明です。
[[Google: ソー活とは]] ← 2012年ごろの言葉。現在は死語?

~

***書類審査
受験する企業が決まってまずやることは、履歴書を送る・・・です。

-手書きかワープロか?
直筆でていねいに書け・・といわれることも多いようですが、企業によって「常識」は異なります。世の中どんどん変わるので、旧態依然とした「常識」にしばられる必要はないでしょう。
 ちなみに「履歴書をワープロで作ったので落ちた」などという話は聞いたことがありません。履歴書用紙に印刷を合わせるのが難しいので手書きしている…というのは最もばかげています。そもそもみなさんは Illustrator が使えるのですから、市販の履歴書用紙を買う必要はなく、枠ごと全部Illustratorで作ればいいのです。書きたいところは枠をひろげ、苦手なところは枠を小さく…自分の思い通りに割付けできます。
 データの元ネタ、探せばいくらでもあります。>[[Google:履歴書 PDF]]

-押印について
きれいに、まっすぐに、が原則です。下敷きを使って、しっかりと押して下さい。ワープロ出力であれば、押印失敗したら、また印刷・・・でいいですが、手書きの場合は押印を最後にして失敗すると、全部書き直し・・・ということになってしまいます。よって、履歴書手書きの場合は、先に押印して、失敗がなければ、書き始める・・・というのが無駄のない順序です。

-顔写真について
履歴書に貼る顔写真の第一印象は、その後の面接時にも影響します。みなさんの場合は写真実習等の経験もあるので、自分自身で納得いくまで撮影することをおすすめします。

-志望動機について
どこの会社に出してもいいような抽象的な表現ではなく、なぜこの会社なのか? 同じような業種の企業が数ある中で、なぜこの会社なのか?…ということがしっかり伝わる内容にしましょう。人事の方は、本当にここで働きたいと思っているのか?ということを重視します。 

-[[Google: 履歴書の書き方]]
--注意1: 就職ナビなどの登録の際のメールアドレスは、そのアドレスを入力する人の立場で考えて、名字などを含む、なるべくわかりやすいものを利用することをお勧めします。
--注意2: 履歴書の自動作成等のサイトにはご注意下さい。中には個人情報取得を目的としたものもあります。 
~

***一次試験(基礎学力)について
入社試験の一次段階では、基礎的な能力・学力が問われます。

-[[SPI>Google:SPI]]
[[キャリア支援センター>http://www.kyusan-u.ac.jp/J/CSC/support_program/]]でも様々な訓練を行っていますので、活用して下さい。

-国語・数学・英語
いずれも実際に社会で必要になるのは、中学レベルです。高校の古文・漢文、高校の数学などは、それを必要とする職種でないかぎり、問われることはありません。
 ですが、その中学レベルでも、しばらく接していないの忘れていることが多くあるかもしれません。 3年になったあたりで、いちど教科書を読みかえしておきましょう。

-理科分野の知識
最近になって、大人の想像以上に現代の若い世代の理科分野の知識が乏しいことが明らかになってきました。「理科を教えられない若い教師」が全国的に問題になっているほどです。
 日本の家庭用の交流電源電圧は何ボルトですか? 普通に100Vと答えられれば良いのですが、12Vとか250Vといった答えも多数・・・。これでは想定外の事故がおこってあたりまえ。危なくて仕事をまかせることはできません。 理科分野の基本的な知識は、モノ・コトをつくるデザイナーにとっては必須のものです。中学の理科で十分です(高校の理科は当該専門分野以外では不要)。自信のない方は、総復習しておきましょう。
-[[NHKデジタル教材>http://www.nhk.or.jp/school/]]
-[[FdText中学・塾教材>http://www.fdtext.com/txt/index.html]]

//近年の若い世代の就職難は、企業が採用を絞っているだけではありません。学生の能力が想定外に低いために、多く採るつもりでも、基準を満たす人材がいない・・・ということが結果に影響しています。これは本学に限ったことでなく、この国全体にいえることです。
~
-その他関連情報
--[[能力開発技法一覧>http://nokai.ab-garden.ehdo.go.jp/giho/main.shtml]]

~

***面接について
以下、あくまでも一般論です。先に述べたように、面接というのは本当に「水物」なので、無理して型にはまったり、本来の自分とは異なるキャラを演じたりしてもしかたがない・・。いつものあなたのままで、あとは「縁」があるか無いかの問題だ、と割り切って、胸張って自分の思いを語って下さい。

-採用担当者が重視することは
--本当にうちの会社で働きたいと考えているか
その会社(またその会社の製品)がなぜ好きなのか、他社製品との比較において語れる程度の準備が必要です。
--うちの会社にとって将来にわたって有益な存在であるか
提案力はあるか。誠実であるか(無責任に仕事を放棄することはないか)。社会の変化、技術の進歩に対応する基礎的な能力があるか。
&small(「このソフトが使えるか」ではなく、未知のソフトもマニュアルを読んで使えるか」が重要);。
--コミュニケーション能力はあるか
社内の人間とうまくやっていけるか。顧客とのつきあいが上手いか。
--現場の業務に対応できる技術があるか
ポートフォリオ等を利用してそれをPRするのが賢明です。

-言ってはいけないひとこと
--「それは習っていないのでわかりません・・・」
これを言っていいのは、せいぜい義務教育までです。そもそも「自ら学ぶ」ということができて、はじめて大学生です。「教えてもらうのを待つ」ような学生は少なくともクリエイティブな分野では採用されません。
--「緑豊かな環境と、自由な社風にあこがれて・・・」
決まり文句は何の効果もありません。また、政治・経済ネタに対応しようと、直前になって新聞を読み漁ったりする方もあるようですが、そのような付け焼刃の知識も、すぐに見破られます。日頃から「デザイン」について、どれだけ考えているか・・・。その積み重ねがあれば、自然に自分の言葉で語ることができます。基本的に面接には、小手先のテクニックは通用しません。日頃の積み重ねが自然につたわるものだと考えて、毎日の取組、毎日の「考える」を大切にして下さい。
~
~

**就活をはじめる前に… 

***会社に「入る」から、仕事を「得る」へ
一般に多くの人が「大学に入る」、「会社に入る」といった表現を無意識に使っていますが、既存の器に「入る」という感覚はあまりお勧めできません。それでは「入れ物」が主役になってしまいます。人生の主役は「あなた」であって、そのあなたが「◯◯大学の◯◯専攻を Get!」、「◯◯会社のデザイナー職を Get!」する・・。人はそんなふうに様々なアイテムを得て成熟するのだと考える方が、人生はずっと楽しくなります。自分の軸をしっかりと地に据えて、世界を捉えなおす。デザインは「自分ゴト」からはじめる・・というのが基本です。
~

***仕事とは何か?
大学は学問の場であり、あなたの知的・学術的「価値」を高める場です。それがまっとうされていれば、仕事の話は向こうからやってきます。かつてはみんなそうだったし、実際今でも「就活」らしいことを何もしていないのに、あっという間に内定する学生もいます。
// 世の中には「◯活」が流行っていますが、それらを冷静に俯瞰してみて下さい。いずれもどこかの企業がビジネスとして始めたことです。
// 大学生であれば「[[就職情報会社>Google:就職情報会社]]」が考え出したビジネスとしての「就活」に振り回される前に、そもそも仕事とは何か、人はなぜ働くのか、 また、人と社会にとって幸せとは何か・・ということを考える人であって欲しいと願います。
//大学の価値が「就職内定率」という数字で測られるようになり、企業に就職するということ以外に生きる道が無いかのように煽られている方が多いようですが、そもそも「働く」ということがイコール「就職」である・・というような単純なものではありません。

大学生であれば「就活」に振り回される前に、そもそも仕事とは何か、人はなぜ働くのか、 また、人と社会にとって幸せとは何か・・ということを考える人であって欲しい。仕事というものについての根本的な問いを内省することなく、テクニックで内定を取っても、おそらくどこかで壁にぶちあたるのではないかと思います。年をとってから、そういう根源的なところで人生迷うことがないよう、是非、今のうちにしっかり考えてみて下さい。

私たちには職業を「選択」する自由があります。もちろんそれはすばらしいことですが、みんながそれで「幸せ」になっているとは思えません。この国の自殺率の高さをみれば、何かがおかしいと考えるべきでしょう。一方で、職業を選択する自由がなかった時代にも、おそらく「幸せ」はあったし「笑顔」もあったのではないかと思います。
//自殺統計:http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/index.html]]

私たちは、子供のころからずっと「大人になったら何になりたいか?」と問われつづけます。大人になったら「何か」にならなければならない・・と無意識のうちにそのような強迫観念を抱いているのではないでしょうか。幸福度指数が高いといわれるブータンで「大人になったら何になりたいですか?」と尋ねたら「質問の意味がわからない。」という答えが返ってきたという話があります。本当かどうかはわかりませんが、確かに日本人はあまりにも「何かになること」に執着しすぎているのではないかと感じることがあります。あなたは「あなた」であればいいのであって、「何か」に変わるわけでもないし、「何か」の一部になるわけでもない。家庭では親であり、ご近所では草野球チームのメンバーであり、経済活動においては○○株式会社の社員。いずれも「あなた」が主体であって、それ以外は属性です。

「好きな企業に入る」「自分の未来のために働く」「なりたい自分になる」…と誰もがあたりまえのように思っているようですが、その「あたりまえ」を少し疑ってみることも必要ではないかと思います。

「好きなこと」と「続けられること」は違います。 また「自分がやりたい仕事」と「人から頼まれる仕事」にはズレがあるのがふつうです。「自分のために働く」のと「誰かのために働く」というのも、相反するものではありませんが、スタンスが違います。

「あなたの将来のためだから」といくら説得しても一向に外に出ようとしない引きこもった子供に、「ごめん、表で人が倒れているから手伝って…」といったらすぐに出てきて助け起こそうとした…という話があります。「自分のための仕事」は途中で投げ出すこともできてしまいますが、「誰かのための仕事」であれば人は行動します。途中で投げ出したりしないのです。 極端な言い方かもしれませんが、私たち人類(ホモ・サピエンス)はそうした行動戦略をとったために、地球上に広く生息するようになったのかもしれません。

アルバイト先で「うちに来てくれないか」と誘われた経験はありませんか。 誘われたということは、あなた自身が気づいていないあなたの才能を、相手が認め、それを必要とした…ということです。 そうした経験のある方は、是非いちど自分自身をふりかえってみて下さい。

あなたが「やりたい」と思っていることと、あなたが「誰かのためにできること」は違うかもしれません。 「自分のやりたいこと」が「人や社会を幸せにする」とは限りません。今の「自分のやりたいこと」に縛られて、他の可能性をつぶしてしまうのはもったいない。

''ここで、キャリア教育によくあるお話 will, can, must に疑問・・''
 あなたが仕事にすべきなのは、以下の3つの円が重なる部分です
 1. 自分のやりたいこと(Will)
 2. 自分のできること(Can)
 3. 社会から求められていること(Must)
さて、これはこれでわかりやすくていいのですが、違和感を感じます。
 1. 自分のやりたいこと・・って本当にありますか?
 2. 自分にできること・・って自分自身で把握できていますか?
 3. 社会そのものの現状・動向にあなたは賛同できていますか?
で、特に問題なのが、え?と思うかもしれませんが、筆頭に上がっている「自分がやりたいこと(will)」という項目です。2. については、本人自身が気付いていないという場合があるので、自身を客観的に俯瞰することが必要です。 3. はキャリア教育とは別の問題で、しかもその問題が大きすぎるので・・・
ということで、最も気になる 1. について考えてみましょう。

多くの若者が「自分のやりたいことがわからない」と言います。そして大人は「最近の若いもんはやりたいこともないのか?」といって、「自己分析をしなさい」、「就活は自己分析から」と言うわけです。
で、自己分析してみましょう・・となるのですが、それやって面白いですか。
なんかやらされてる感がある・・という時点ですでにオカシイのです。

//本当にみなさん「自分のやりたいこと」というものが、確固たるものとしてあるのでしょうか。お金に困っていない状況であれば、出勤日より休日の方が嬉しい・・ほとんどの方がそうではないでしょうか(ただし人間は、死ぬまで誰とも関わらなくい・・というのには耐えられないようにできています)。

「自分のやりたいことがある」というのは、一見、就活には理想的な前提のようにも見えますが、本当に自分の中にそんなものがあるのか、一度冷静に考えることをおすすめします。

私の結論。自分の心の中を分析しても、自分が本当にやりたいことなど見つかりません。やりたいことというのは、他者との関係においてしか生じない。

授業の中でよく「あなたが芸術学部への進学を決めた理由を聞かせて下さい」と質問することがあります。多くの学生さんが「子供のころに描いた絵で両親に喜ばれた」とか「先生に褒められたのがきっかけ」といった回答をします。つまり、そこには他者の存在があります。

他にも例があります。「自分のやりたいことが見つからないときは、自分がどんな人になりたいか、理想とする人を思い描いてみましょう」。なるほど、それならできる。で、実際にあることですが、TVドラマで主人公がカッコイイ職業を演じると、大学や専門学校の当該分野の志願者が増えます。で、ここにも、結果的に他者の存在があります。つまり、自己分析によってやりたいことを見つけたわけではない・・。

人間という生き物は、自身のセルフイメージ(私は他者からどう思われているか)が、よりよい状態に更新されるときに幸福感を感じます。言いかえれば、自我を安定させることを第一義として生きています。ですから、人から否定的な発言を受けると、猛烈な怒りを感じるか、とことん落ち込むわけです。人は体がぶつかったぐらいでは腹を立てませんが(つまり体の痛みにはそこそこ耐えますが)、自尊心を傷つけられると、最悪相手を殺すか、あるいは自殺します。他の動物ではありえません。それぐらい人という生き物にとってセルフイメージというのものは重要なのです。

で、このセルフイメージが安定するのは、人から褒められたり、感謝されたりした場合です。この瞬間に「私のやりたいこと」が喚起されます。「こういう仕事をすれば、私の自我は安定する」。おそらくこれが究極の方程式。

それは、他者の存在を前提としているので、あくまでも、いま・ここ(特定共時態)における一種の幻想であって、状況が変われば、いとも簡単に更新されるものなのかもしれません。でも、実際に「自分のやりたいこと」というのは、あなたが置かれた時と場所において、その場の人間関係においてしか喚起されない、ということも事実なのではないかと思います。

若い人たちの中には、社会に出たくない、働く気になれない、やりたいことがない・・と語る人が少なからずいます。なぜそういう気持ちになるのか。 簡単です。人と関わらないからです。働くことを、単純に「自分の自由選択」、「自分のためのもの」と思っているからです。 衣食住には困っておらず、自分のことだけ考えればいい環境にいると、働く必要もないし、引きこもるほうが居心地がいい…ということになる。

でも、違います。あなたの仕事を必要としているのは、あなたというより、他の誰かです。誰かが困っているから、あなたが働く…。
 例えば「重い荷物を運ぶ」仕事があると、力のありそうな人に「ちょっと手伝って」と頼みます。 同様に美味しいものが食べたいときは、料理の上手い人に「作って」と頼みます。 要するに「人に必要とされてその仕事をする」というのが、人間社会における「仕事」の自然なありかたなのかもしれません。

働く=はたらく=傍(はた)を楽にする=みんなを幸せにする。日本には古来そういう考え方があります。

自分の生活のため、お金を稼ぐため、というのが最大の目的ではない。誰かの「ありがとう」によって働くモチベーションが生まれる。誰かの笑顔が見られるから働く…というふうに考える方が気持ちがいいのではないでしょうか。

'''その仕事はみんなの笑顔につながるのか?'''
私の場合、それが仕事を選ぶときの判断基準です。

これはいわゆる「きれいごと」ではありません。結果的に、それが最も自我を安定させる・・つまり、自身に幸福感をもたらします。人は自我(セルフイメージ)を安定させるべく、人と関わり仕事をする。人間という生き物はそういうふうにできているような気がします。

この数十年、日本は経済政策最優先、個人消費を伸ばすことに専念してきました。そして個性を伸ばすことが幸せにつながる・・という路線で教育を行ってきました。それはそれでいいのかもしれませんが、職業選択の自由と表面的な豊かさの中で、あまりにも多くの人が、働く=「就職すること」、働く目的=「豊かな生活のため・自己実現のため」、幸せ=「自分のやりたいことができること」、と思いこんだことが、逆に不幸な結果を招いている気がしてなりません。

困っているのはあなたではありません。 別の誰かが困っているのです。 あなたが仕事を探すまでもなく、実は仕事の方があなたを必要としているのです。デザイナー(総合的な問題解決ができる人)というのは世界中から求められています。逆にそれを必要としない現場は存在しません。

話しついでにもうひとつ、「自分のため」というのが勘違いであるのと同様、「自社のため」という発想にも限界があります。企業というものの大半は自社の収益を上げることが最大のミッションで、それがあたりまえなのかもしれませんが、人の場合と同様に、それが本質的には社会から必要とされていない、単なる欲望喚起システムに過ぎないのであれば、それは短命だと思います。売って儲けるためだけのデザインは本来のデザインではありません。

私は宗教家ではないし、特にこれといった政治思想があるわけでもありません(むしろ政治音痴です)。以上のお話は、ふつうに「デザインとは何か?」について考え続けているうちに、いつのまにかそう思うようになった…というものです。 この国の現状で、こんな考え方はおそらく少数派なのかもしれませんが、いずれにしても、「仕事」とは何か、「働く」とはどういうことか、「就活」をはじめる前にしっかりと考えてみて下さい。


~

***人生の「選択」について
買い物、進路選択、就活、婚活・・私たちは日々様々な選択を迫られています。「就活」もその代表的な「選択」行為のひとつ。現代の学生は、そこに多くの時間を費やしています。

さて、ここで問題は「選択」という行為です。合同説明会や就活サイトで人生の「選択」のために行う「企業研究」はとても重要なものですが、基本的なことを忘れないようにして下さい。

「[[(会社の)価値は所与のものではない>構造主義]]」ということです。
業種、職種、給与、勤務地など、様々な「条件」を前提にベストな「選択」を行ったと思っても「後悔」は必ず生じる。「こんなはずじゃなかった」というのは、ほぼすべてのサラリーマンの口癖です。

なぜそんなことになるのか。理由は簡単です。それは「正しい選択がある」と勘違いしているからです。「いい会社か、悪い会社か」は日々の活動によって更新され続けます。「いい会社になるか、悪い会社になるか」は、あなた自身が関与する問題であるということを忘れてはいけません。もちろん巨大な企業の中で、あなたの存在が社内の構造を更新するには時間がかかります。しかし、当事者間の対話(パロール)によって関係(ラング)は確実に更新され続ける。人もモノも、新たな関係の中で、新たな価値を生成するのです。「選択」の段階よりも、その後の「関係の更新」の方が重要なのだと気づくことが大切です。

このことは「企業研究」と同時になされる「自己分析」についても同じです。「価値は所与のものではない」というのは、あなた自身においても同じです。「学歴」「成績」「資格」「性格」・・自分のスペックを一覧にしたところで、あなた自身の価値が見えるわけではありません。環境が変われば、あなたはその環境の中で関係を更新し、新たな価値を生む存在になるのです。

自己分析は、参考にはなりますが、それがすべてだと思い込むと、自分の可能性をつぶすことになりかねません。自分自身がまったく想像しなかった場所でも、その可能性は開花する・・ということを忘れないで下さい。
//自分のことは自分がよくわかっている・・というのは幻想です。''今の専門を活かして''ということにこだわるというのは、大学で学問を学んだ人のセリフではありません。デザイナーがみんな美大を出ていると思ったら大間違い。当然その逆もあり得るのです。

参考:[[構造主義>Structuralism]]

''蛇足ながら「婚活」について''
「就活」と同様のことが「婚活」にもいえます。「婚活」について感じる根本的な違和感は、「人の価値は所与のものである」という勘違いと、その幻想としての価値を求めた「選択」行為の盲進に由来します。学歴、年収、顔写真、性格((「性格」は別の話ではないか・・と思う方もいるかもしれませんが、「性格」も他者との関係において成立するものであって、「はじめから備わっている」ようなものではない・・というのが私個人の見解です。))・・人の価値を「すでにあるもの」として行う「選択」行為は、「こんなはずじゃなかった」という結果しか生みません。

それぞれの価値というものは、二人の関係において生まれてくるものです。「選択」が大事なのではなく、その後の「関係の更新」が重要なのです。
//&size(12){業者はおそらく気づいていますが、儲けるためには「選択」の機会、つまりイベントを増やさなければならないので、いかに「選択」が重要であるか、様々なデータを区分し、そこに価値を生み出させるかたちで、選択活動を活性化させます。多くの利用者は、それに乗せられて「関係の更新」こそが重要である・・ということを見失う。};
~
~

***参考
このページの特に後半の文章は私の個人的な見解ですが、私のオリジナルの文章であるとは思っていません。つまり、私には、こうした考えに導いた多くの師匠がいます。以下、強く影響を受けた文献を付記します。

-上田 篤:縄文人に学ぶ
-宇沢 弘文:人間の経済
-内田 樹:街場のメディア論, 街場の教育論
-尾本恵市:ヒトと文明
-岸田 秀:希望の原理, ものぐさ精神分析
-島 泰三:ヒト − 異端のサルの一億年
-平川 克美:路地裏の民主主義, 路地裏の資本主義
-松岡 正剛:知の編集工学
-丸山 圭三郎:言葉とは何か, 文化とフェティシズム, 生命と過剰
-養老 猛司:唯脳論
~

~
~