データベースとは、大量のデータをコンピューターで扱いやすい形に整理したものです。インターネット検索、チケット予約、ブログ、オンラインショッピングなど、様々なアプリケーションやWebサイトがデータベースと連携しています。
データモデルには、カード型、階層型、ネットワーク型、リレーショナル型などが存在しますが、現在主流となっているデータモデルはリレーショナル型です。
リレーショナル型データベースは、データを列(Column)と行(Row)で表現される表(Table)の集合として編成されます。
小規模なデータ管理であれば、同じく Table を基本とするスプレッドシートでも事足りますが、大規模かつ効率的なデータ管理を行うには、これが重宝します。
データベースを管理するソフトウェアのことを一般にデータベース管理システム(DBMS:DataBase Mnanagement System)と呼びます。DBMSには、データ管理のための様々な機能があって、それらは以下4つの機能に分類されます。
DBMSの具体例としては、MySQL、Microsoft Access、Microsoft SQL Server、FileMaker Pro、Oracle Database、dBASE などがありますが、その代表はオープンソースのMySQL(派生版:MariaDB) です。
MySQLは、Webベースのアプリケーションに最適なプラットフォームで、オンデマンド利用における柔軟性から、Airbnb、Uber、LinkedIn、Facebook、X(Twitter)、YouTubeなど、世界中に多数の利用者を持つ Webアプリケーションに利用されています。
データの書き込みや問い合わせ(クエリ)には、SQL(Structured Query Language:構造化クエリ言語)を使用します。
SQLによるデータベース操作には「対話型」と「埋め込み型」の2種類があります。対話型は、phpMyAdmin のようなツール上で、ユーザーが直接SQLのコマンドを打ち込むもので、埋め込み型は、PHPやJavaなどのプログラミング言語で記述したソースコードにSQL文を埋め込むものです。
SQLは、 あくまでもデータの操作や定義を行うためのデータベース言語で、それ自体はプログラミング言語ではありません。実際的には、様々なアプリケーションにおけるデータベースへのアクセスのために、他のプログラミング言語(ホスト言語)に埋め込まれて利用されるのが一般的です。
SQLはその機能によって「データ定義言語」「データ操作言語」「データ制御言語」の3種類に分類されます。以下、それぞれの概要と命令文の例です。
データを格納する際の構造を定義するためのSQL
格納された個々のデータを操作するためのSQL
データへのアクセス権限などを制御するためのSQL
MySQLをWebブラウザから管理する GUIツール phpMyAdmin を使うと、SQLによるデータベースとの対話が簡単に行えます。
例えば、成績一覧テーブルから、芸術学部の学生の英語の点数のみを抽出するには、以下のようなSQL を書いて「実行」します。
SELECT 英語 FROM 成績一覧 WHERE 学部 = '芸術';
PHPからデータベースに接続するには、PDO(PHP Data Objects)というデータベース接続クラスを使用します。以下、商品表(shohin)から ID(id) と 商品名(name)を抽出する例です。
// データベースへの接続情報の設定 $dsn = 'mysql:dbname=SampleDB; host=localhost'; $user = 'SampleUser'; $password = 'SampleP@ssWord'; // PDOインスタンスの生成 $pdo = new PDO( $dsn, $user, $password ); $pdo->query('SET NAMES utf8;'); // 文字化け対策
// クエリの定義 $sql = 'select id,name from shohin'; foreach ( $pdo->query( $sql ) as $row ) { print( $row['id'] ); print( $row['name'].'<br>' ); } // データーベースを切断 unset($pdo);
上記の例では・・
自分のPCにXAMPPをインストール済みで、XAMPPマネージャで MySQL Database を Running させている場合は、以下のアドレスで、その動作を確認することができるはずです。
http://localhost/phpmyadmin/