紙面の使い方
基本的な紙面の使い方は、以下のとおりです。仕上がりサイズより大きな紙に印刷して、トリムマークにしたがって断裁というのが基本です。最近のプリンタは「ふちなし印刷」というのが可能ですが、あくまで家庭用で、実際の仕事では使いません。
レイアウトグリッドの例 : a4_grid.jpg
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組版と文字の基礎知識
紙の寸法
A列:A4判やA3判など、Aと数で表されるグループ。A1(594×841)を基準として、A1を半分にするとA2、A2をさらに半分にするとA3・・という関係になっています。ちなみにA0の面積は1平方メートルです。
B列:B5判やB4判など、Bと数で表されるグループ。B1(728×1085)を基準として、B1を半分にするとB2、B2を半分にするとB3・・という関係です。
版面率
レイアウトを行う際に、文章や図版、写真を入れる誌面の基本領域を版面(はんずら)といいます。版面率はページの印象に関わるもので、一般的に、文学書のような文字中心のものは版面率60~70%、雑誌やパンフレットでは75~80%程度です。マージン
版 面以外の余白をマージンといいます。マージン各部の名称は、ページ上部を「天」、下部を「地」、見開きページの内側を「のど」、外側を「小口」といいま す。左右ページの一体感や連続性を実現するために「のど<小口」、また、安定感を生むために「天<地」とするのが一般的です。総合して、「のど<天<小口 <地」とする説が一般的で、例えば、ウイリアム・モリスは、この比率を 1:1.2:1.44:1.73などと提案しています。組版
組版(くみはん)とは、文字や図版などの要素を配置して紙面を構成することをいいます。もとは活版印刷の用語ですが、現在ではDTPソフトを用いてそうした作業を行うことを意味します。段組
1ページを読みやすくするためにページを分割すること。例えばA4の紙面では、2段組が多く見られます。これはA4で横一行まるまる使うと40文字以上入ってしまい、読みにくくなるためです。文字サイズ
文字は 「仮想ボディー」 という枠の中にデザインされていて、 サイズというのはその大きさです。1pt = 1/72 inch = 0.3528mm
*アメリカンポイント(JIS) = 0.3514
*ディドーポイント(ヨーロッパ) = 0.3759
1Q = 0.25mm 12Q=3m
文字のジャンプ率
ジャ ンプ率とは、見出し、本文、キャプションといった、画面内に出現する文字のサイズ比率のことです。本文の文字サイズを基準に、簡単な整数比になるように、 あるいは、等比数列をなすように設定すると全体にバランスが良くなります。一画面の中には、タイトル・見出し・小見出し・本文・注釈とせいぜい5種類ぐら いの文字サイズですべてを割り付けることをお勧めします。特にグリッドシステムを使用したレイアウトでは、文字サイズのコントロールは重要です。項目ごと に場当り的に大きさを決めて配置するといったことはせず、本文最適サイズ(大人がターゲットなら9ptなど)を基準にシステマティックにコントロールしま しょう。文字のジャンプ率は、個々の目的に応じて様々ですが、媒体ごとに基本的な傾向があります。雰囲気の差は直感的にわかると思いますが、ポスター、新聞、チラシ、若年層向け雑誌などは一般にジャンプ率が大きく、専門誌、学術雑誌などではジャンプ率が小さくなります。
本文文字サイズの目安
小説などの本文 一般:9pt(13Q) こども向け:12pt(16Q)最適な字数/行
横組:18 ~ 30字/行 縦組:15 ~ 40字/行※横組より縦組のほうが幅があります。
字送り
文字から次の文字までの距離。和文では文字サイズ=字送り(ベタ組)が基本
行送り
行から次の行へまでの距離。文字サイズの1.5倍の行送りが平均的。
行間サイズでいうと文字サイズの25% - 100%の範囲
※行間ベタはありえません。縦に読むのか横に読むのかわからなくなります。
カーニング
文字間の調整 単位は、em : 1/1000 文字サイズ 100emは 1/10 文字分トラッキング
複数文字の間隔の一律調整 単位は、em
行揃え
左(頭)揃え/センタリング/右揃え/行頭行末揃え/強制割付通常は、行頭行末揃え(ジャスティファイ・箱組)
約物
文字組版に使用する記述記号類の総称です。具体的には、句読点・疑問符・括弧・アクセントなどです。禁則処理
約 物などが行頭・行末などにあってはならないという文書作成上の禁止事項のことをいいます。例えば句読点(、。)や閉じ括弧(」』)】など)は行頭に位置し ないように、処理する必要があります。ソフトウエアにはこれを自動的に回避するための仕組みがありますので、通常は「禁則処理:ON」の状態で作業します。和欧混植
横組、連数字には1バイト欧文 縦組には2バイト欧文一般に X-Height の大きな文字が似合います。
ゴシック体(サンセリフ)と明朝体(セリフ)
ゴシック体は視認性・誘目性にすぐれ、「見せる文字」として利用されます。明朝体は「 可読性」にすぐれていて、「読ませる文字」として利用されます。
あくまでも一般論です。
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