Blender 3.0
Blender では、引力・斥力・磁力・風力といった場の設定や、液体やガスの流れなど、様々な物理現象をシミュレーションすることができます。これらのパラメータは、一般に PropertyEditor の Physics タブを使って設定します。
Force Fieldは、3D空間内に「力の場」を定義するもので、Collision、Cloth、SoftBody、RigidBody、Particleなど、様々な要素に影響を与えます。
オブジェクトモードで、以下のいずれかの方法で設定します。
Add([SHIFT]+[A])> ForceField > タイプ選択 オブジェクトを選択 > PropertyEditor > Physics > ForceField > タイプ選択
具体的な利用法は、この後の解説で紹介します。
Rigid Body(剛体)とは、外力によって変形しない物体のことを指します。ここでは、立方体の「自由落下」を事例として紹介します。
PropertyEditor > Physics タブ > Ridged Body > Type:ActiveActive:剛体として物理的な環境(重力)の影響を受けます。
PropertyEditor > Physics タブ > Ridged Body > Type:PassivePassive:物理的な環境(重力)の影響を受けず、その場に固定されます。
SoftBody は RidgedBody とは対照的に、柔らかい物体の振る舞いをシミュレーションするためのものです。ここでは球体が床に落ちる事例を紹介します。
PropertyEditor > Physics > Soft Body を選択 Goal : OFF(チェックをはずす) Edges : ON > Bending:値を大きくします(大きいほど弾力が上がります)
PropertyEditor > Physics > Collision を選択
Cloth(布)は、旗やシーツのような布状のものの振る舞いをシミュレーションします。ここでは、風になびく旗を事例として紹介します。
Header > Edge > Subdivide > Subdivide パネルで細分化
オブジェクトモードで、右クリック > Shade Smooth
エディットモードで、旗の端を Box 選択 PropertyEditor > ObjectData Property > Vertex Groups パネル > [+] Weight 1.0 の状態で [Assign] をクリック グループの名称は適当につけてください。
PropertyEditor > Physics タブ > Cloth > Type:Cotton
PropertyEditor > Physics タブ > Cloth > Shape > Pin Groupで 旗の端に設定した頂点グループ名を指定
Header > Add > ForceField > Wind 旗のポール側から風があたるように位置を調整します。
PropertyEditor > Physics タブ > ForceFields で Settings > Strength > 2000 ぐらいまで上げてみて下さい。
流体シミュレーションでは、液体とガスの流れをシミュレーションすることができます。この機能を利用するには、シミューレーション領域(一般にメッシュオブジェクト)としての Domain と 液体またはガス流体としての Flow の2つを設定する必要があります。
この作業の初動では、Domain の中が見えるように、3D Viewport の表示は、ワイヤーフレームにして下さい。
PropertyEditor > Physics > Fluid > Type:Domain注)他の形状のメッシュもドメイン オブジェクトとして使用できますが、流体シミュレータは形状のバウンディング ボックスをドメイン境界として使用します。つまり、ドメインの実際の形状は直方体のままです。
PropertyEditor > Physics > Fluid > Settings > Resolution Divisions:値
PropertyEditor > Physics > Fluid > Settings > Domain Type:Liquid
PropertyEditor > Physics > Fluid > Type:Flow
PropertyEditor > Physics > Fluid > Settings > Flow Type:Liquid
流体が衝突する障害物(流れが制限される形状)を設定します。
PropertyEditor > Physics > Fluid > Type:Effector
最新の Blender では、このシミュレーションが、Quick Effect で簡単に設定できるようになりました。
PropertyEditor > Physics タブ以下のようになっていると思います。
Fluid Type:Domain Domain Type:Liquid
Fluid Type:Flow Flow Type:Liquid
Particle とは、メッシュオブジェクトから無数(デフォルトでは数千個程度)のアイテムを放射するシステムです。
Particle の発生源としたいオブジェクトを選択 PropertyEditor > Particles > [+] をクリック
[SPACE] または、タイムラインウインドウの再生( [ ▷ ] )デフォルトで、下の方へパーティクルが落下する様子が確認できるはずです。