キャリア開発演習A
芸術学部 2年次 前期|木曜2限 15201
ミニッツペーパー#01|[[CommentScreen>]]
第1回
ガイダンス|授業の展開と単位認定について
授業回 | 日程 | 内容 |
第1回 | 4/10 | ガイダンス1|大学におけるキャリア教育 |
第2回 | 4/17 | ガイダンス2|ポータブルスキルについて |
第3回 | 4/24 | ゲストトーク1|美術 |
第4回 | 5/01 | ゲストトーク2|メディア芸術 |
第5回 | 5/08 | ゲストトーク3|写真 |
第6回 | 5/15 | ゲストトーク4|映像メディア |
第7回 | 5/22 | ゲストトーク5|グラフィックデザイン |
第8回 | 6/05 | 中間ガイダンス|50年後の未来(意見交換) |
第9回 | 6/12 | ゲストトーク6|イラストレーションデザイン |
第10回 | 6/19 | ゲストトーク7|生産造形デザイン |
第11回 | 6/26 | ゲストトーク8|空間演出デザイン |
第12回 | 7/03 | ゲストトーク9|情報デザイン |
第13回 | 7/10 | ゲストトーク10|企画デザイン |
第14回 | 7/17 | 総括|生き延びるための思考 |
- 単位認定は「ミニッツペーパー(毎回)」の投稿をもって行います。
- 毎回「次回授業日の前日」を投稿締め切りとします。
はじめに
かつて大学には今日のような「キャリア教育」は存在しませんでした。このような科目がカリキュラムに組み込まれるようになった経緯を俯瞰的に眺め、その延長線上に自身の未来を考える必要があります。
- 社会の複雑化と「適応訓練期間」の長期化(大学進学率 59.1% の脅威)
- 「反抗期(大人を疑うこと)」を知らない「思考停止」した群衆
- 「常識」を批判・相対化する以前に、常識そのものがわからない
- 大学が本来あるべき研究機関として機能しない現状
「就活」という言葉を俯瞰する
- 2000年ごろから増え始めた「◯活」
バブル崩壊後の長引く就職氷河期の到来で、「就活」が朝日新聞に初めて登場したのが1999年。「現代用語の基礎知識」への初収録が2000年版。
- 「~活」の乱立
就活、婚活、終活、朝活、夜活、推し活、ソロ活、ポイ活、マネ活、保活、ラン活・・・・、最も古くからあると思われるのが「部活」。〜活は、意識の高さをアピールする語であると同時に、いっしょに活動するという連帯感があることから肯定的に、違和感なく用いられている。
キャリア教育を俯瞰する
- 何のためのキャリア教育か
- キャリアアップに駆り立てられる現代人
- 大卒と非大卒の分断(2024年度の大学進学率は59.1% で過去最高)
- 戦後教育の「パイプライン化」がもたらした
認識のズレ
大人たちの「常識」を俯瞰する
- 「公平性」とは何か(「ズルい」という感情はなぜ生まれるのか)
- 「大人(先人)の話」は参考になるのか
- 情報環境は劇的に変化しています(それに気づかない大人が多数)
- 「学生時代に多くの失敗をしましょう」は鵜呑みにしていいか
作品制作や研究等では、失敗は経験値を上げるべく積極的に体験すべきと言えますが、自動車のような大きなエネルギー、スマートフォンのような高度なテクノロジーを使った失敗は、取り返しのつかないことになりかねないので注意が必要です。
第1回 ミニッツペーパー
- 今回の問い
- 1. あなたが大学に進学した理由を教えて下さい。
- 2.「人生のゴール」という言葉を聞いて、どんなことを想像しますか。
- 以下のフォームから、各自の考えを投稿して下さい。
https://forms.gle/gYaY8ZZmqCKJra5x7
- 締め切り:2025年4月16日(水)13:40
- 次回の授業時に、回答を共有します(学籍番号・氏名は公開しません)。
APPENDIX
日本の学校
- 日本の 6,3,3,4 パイプライン
- 戦後 GHQ がもたらしたもの
- 義務教育は子供の義務ではない
- 「学校」について >
「自己実現」と「種として生き延びること」
- 生物は最終的には次世代へバトンを渡すことで生き延びる
体細胞は死ぬようにプログラムされているが、生殖細胞にその仕組みはない
- 生物は、自身が成長できる間は、それを優先して繁殖を後回しにする ?
例えば樹木は、鉢から地面に植え替えると「これ以上大きくはなれない」というサイズになるまでは花をつけなくなることがある。
選択の時代?
- 就活も婚活も「選択」に時間と労力をかけるものですが・・
- 「選択」という行為の背景にあるには、「価値の高いものを選ぶ」という発想。結果、世の中は、その価値を高めるべく「ブランド力」などという言葉で、ゴールのない競争に駆り立てられています。
- しかしそこには「価値は所与のものである」という勘違いがあります。価値は所与のもの(既存のもの)ではなく「他との関係において生成される」ものだという視点が必要です。
- 例えば、道具の価値は、商品として売られている時点で決まっているのではなく、あなたがその道具とどう関わるかによって決まるのです。愛機、愛車、愛犬、など「愛◯」とつくものは、金額とは別次元の価値を生成しつづけるものがそれに該当します。
- 給与その他の「所与の条件」で選んだものに対しては、おそらく「愛社精神」は芽生えないでしょう。会社組織に愛を感じるとすれば、それはあなたがその組織内の他者との関係において価値を生成する機会を与えられた場合、つまりあなた自身が組織の動的な秩序の再構成に関わることができた場合です。
- つまり、就活における「選択」よりも、自分が置かれた組織において、あなた自身がいかに振る舞うか・・ということの方が重要ではないかと・・