ソーシャルデザインのアイデア
SocialDesign|Idea
意味を生成する
新たな意味・価値が生じる場面=「面白い!」を感じる場面
- 差異をつくる
- 空間や時間に境界を設けて区別する
- 結界をつくる(禁足地を設ける)
- タブー(禁忌)を設定する
- 空間や時間に特別な意味が生じる、力の勾配が生じる
- 風景の見え方が変わる
- 空間に名前を与える
- 場所に名前をつける(看板を立てる・サインをつくる)
- 地図に載せる
- 空間が区分され、意味が与えられる
- 人が集まる楽しい場所になる
- 時間(時刻)に名前を与える
- 特定の日を◯◯記念日にする / 15:00を Tea Time にする
- カレンダーに記す / 時報を鳴らす
- それが特別な日 / 特別な時間になる
- 人が集まる楽しい日 / 時になる
編集する
関係の組み換えが生じる場面=「面白い!」を感じる場面
- アイデアの大半は、既存のアイデアの「編集」から生まれます。
- 編集は、いくつかの要素を「切って」「つなぐ」行為です。それによって要素間の「関係」が再構築され、そこに新たな意味が生まれます。
- 人間がつくる「関係」に自然的根拠はなく、新規構築・組み換えが可能です。「関係」をつくる・かえることで、構成要素の意味も生まれ変わります。
- 組み合わせる・・という意味では、バランス感覚を含む「取り合わせ」という言葉がふさわしいかもしれません。
見立てる
認識の更新・価値の転倒が生じる場面=「面白い!」を感じる場面
- 茶の湯の世界で使われる「見立て」という素敵な言葉。本来別の目的に使われるものを、工夫によってその場に活かすことを意味します。
- コップはペン立てに、椅子の背はハンガーに・・・
- 他所では単なる日用の雑器が、見立てによって国宝にまでなる(井戸茶碗)この日本という国では、人は昔から様々な「見立て」によって生活を豊かにしてきました。
- 資源とエネルギーを使って新たにモノをつくるのではなく、既存のものを「転用」する・・・これもある意味ではモノと空間の関係を「編集」する行為と言えます。
つなぐ
関係の構築が生じる場面=「面白い!」を感じる場面
- 人と人をつなぐ
- 必要なスキルを持った人同士をつなぐ
- 生産者と消費者をつなぐ
- 「これはいらない」という人と「それが欲しい」という人をつなぐ
- 人と場所をつなぐ
- 場所と場所をつなぐ
情報を共有する
知の共有・関係の更新が生じる場面=「面白い!」を感じる場面
- 掲示板を設置する
- Webサイト(Wiki、ブログ・・・)をつくる
- 冊子(リーフレット、絵本、マンガ・・)をつくる
- 映像(HowTo動画、ドキュメンタリー、アニメーション・・)をつくる
- 人が集まる「場」(会議、ワークショップ、飲み会・・・)をつくる
発想を転換する
価値の転倒が生じる場面=「面白い!」を感じる場面
- 倒れないようにする → はじめから倒しておく(台風に備えて・・)
- 頑丈なものを作る → 壊れても簡単に修復できるものを作る
- 明るくする → 周りを暗くする
- 看板をつくる → プロジェクターで投影する
- 実体を渡す(車を貸す) → 情報を渡す(車の場所を教える)
- 届ける → 取りに来てもらう
- 資料を配る → サイトを見てもらう(スマホが普及しました)
- 全員に配る → 回覧してもらう(この方が確実に見ます)
- 防災グッズを備える → それを日常的に使う(使い方が身につく)
- 違反者に罰則を与える → 違反しなかった人に宝くじが当たる
- お金とモノを交換する → お互いの知恵を交換する
参考:発想法について
KJ法の生みの親である川喜田二郎氏によれば、科学には、書斎科学、実験科学、野外科学の大きく3つの分野があり、それぞれ演繹、帰納、発想(アブダクション)という方法が研究の中心的役割を果たします。ソーシャルデザインは、フィールドの観察から、問題を発見し 仮説を発想する野外科学の方法が参考になります。
参考:学問の方法