線日
日常とともにある鉄道をテーマにした出版物の作成
概要
これは何?
「あたりまえの風景」に着目した普通列車・快速列車に焦点をあてた鉄道の魅力を伝える出版物の作成
背景と目的
- 背景
近年鉄道ファンは増加しているが、国内に数が少ないSLやデザインが特に優れている新幹線や廃線や引退が決定した鉄道に人気が集中している。これが原因となって珍しい車両の運行時に人が集中し、しばしば鉄道ファンと他の利用客とのトラブルが報じられることがある。また国内では利用者が極端に少ない路線が次々に廃線やバス転換化されている一方で見込まれる需要が高い地下鉄や新幹線などの延伸・開業も行われており人々の暮らしの変遷に鉄道は強く影響を受けている。
- 目的
日常の暮らしにもっとも近い普通列車・快速列車に焦点をあて、変遷の記録と鉄道ファンへ鉄道の楽しみ方の提案を行い人気範囲の拡大を目指す。
コンセプト
普通列車・快速列車の魅力を伝えるためにこれらの列車が多く走る「あたりまえの風景」に着目し、魅力の再発見を鉄道ファンに向けて提案する。またタイトルの「線日(せんにち)」は線路と日常を意味し、日常とともにある鉄道を表現した。
成果物の仕様
- 仕様
鉄道ファンのライト層をターゲット層とした出版物の第一巻を想定して作成。
博多駅~福間駅間の駅・車両・踏切の3点を軸にした写真と文章記事で構成する。
B5サイズ・50P程度の本のデータを作成。印刷所に発注して製本する。
- 内容内訳
- 特集記事 10P程度
普通列車・快速列車を利用し手軽に行える大回り乗車を想定
- 駅記事 16P程度
博多駅のみ見開き、それ以外は片側ページ想定
- 車両記事 10P程度
- 踏切記事 10P程度
本文文字が15Qのものと13Qのものサとページのメイン画像のサイズが断ち切りのものとそうでないものを組み合わせ4パターンを実際に印刷し検証した。比較した結果本文文字サイズを13Q(1文字あたり3.3mm)かつメイン画像断ち切りを採用する。
紙面PDFデータ
上記の試作を基に記事の構成を検証。2案の試作を作成した。上記の試作の案と合わせた3案を合わせて駅記事のひな形を作成した。
- 試作③
プロジェクトのロゴを試作。日の字に線路をイメージした意匠を加え、フリガナとローマ字は今回扱う鹿児島本線の駅名標をモチーフとした。あわせて2巻以降別地域を取り上げた時の参考のために山手線仕様を作成した。
参考
制作ツール
- ソフト
- Indesign
- Photoshop
- Illustrator
- ハード
- 一眼レフカメラ(SONYα6000)
- スマートフォンカメラ(pixel4a5g)
プロジェクトの期間
2023.04~2023.12
調査
現状調査
- 鉄道は公共交通機関として物流や旅客輸送で地域を支えている。加えて車両の外観等で多くの人の心をつかんでいる。しかし人気車両の上位は新幹線や特急車両が大半を占めている。
- 普段は利用客が非常に少なく、ほとんど見向きもされなかったローカル線でも廃止時期が近づくと名残を惜しむ鉄道ファンでかつてないほどの賑わいを見せる。これが人気列車の引退となるとホームを埋め尽くすほどの鉄道ファンが集まる。
- 鉄道の楽しみ方の一つである写真においてもSLや新幹線のものを除いても山奥の橋梁や大雪の中での写真などの非日常さが際立つ写真がコンテスト受賞作品の多くを占めている。
- 近年天神ビックバンに代表される再開発事業や焼失による建替えなどによって鉄道を取り巻く風景が変わりつつある。
先行事例
参考文献
技法・技術情報
プロジェクト管理
スケジュール
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1xeoHe-D4iv8MJp_nsLld5IV4GMnXcwJHy4Zwkj_kPJA/edit?usp=sharing
ToDo
- 踏み切り記事試作
車両記事試作
ピンタレストでの紙面デザインの参考収集
複数パターンの紙面組試作(同じ内容のもの)を作成
メインビジュアルの画像を補正する(変形とカッター後を修正)
- 駅取材:1/12
福間駅 | 千鳥駅 | 古賀駅 | ししぶ駅 |
新宮中央駅 | 福工大前駅 | 九産大前駅 | 香椎駅 |
千早駅 | 箱崎駅 | 吉塚駅 | 博多駅 |
前期期末発表
まとめ
前期では調査や試作を中心に行い制作の基礎を固めるてきたが、その過程で内容の方向性が目的と異なる方向になっていたため修正を行った。また記事の軸の一つである踏切については交通や通行人などで撮影が難航している。加えて記事を書くための信頼できる情報が少ないため、門司港の鉄道博物館や図書館での情報収集も並行して進めていきたい。
フィードバックを受けて
- Webは避けて通れない、連動とその中で紙である独自性の確立が必要
- コンテンツ量がかなりあるのでその一つ一つが実現可能か、また可能では亡くなった時の対処が必要
- ロゴは現時点でもいいがターゲット層がどの年代層か、制作物の雰囲気にあっているかなどを検討してそれに合わせて修正していく必要がある。
- 予定を組んで情報を収集する必要がある。
進捗記録
2023.07.29
進捗記録
- 試作の作成
グリッドシステムに基づき、12Q、行間6Hのもの(左)と14Q、行間9.5Hのもの(右)を作成
写真の配置パターンもいくつか比較できるように配置した。
2023.07.21
進捗記録
- 試作の作成
写真中心の紙媒体のみの制作へと方針を決定。写真の配置として3案写真配置の試作を作成した。
2023.07.21
進捗記録
- メディアミックスの模索
メディアの複合として雑誌単体は実際に鉄道に乗りながら副読本として活用することを想定し、Webとの連携状態では自宅などで利用されることを想定する。
Webは記事上のQRコードと連携を図り、掲載情報としては撮影時の駅の音や映像を主体とする。記事を随時追加するためにワードプレスで作成する。
2023.07.14
進捗記録
- メディアミックスの模索
過去の経験上SNSアカウントの運営を不随させたとき個人ではバランスの維持が難しくどちらかに引っ張られる。またSNSやサイトを不随させる際に根拠や理由となる方針がないと更新継続が難しい。
一方で雑誌を制作するうえで単独の認知効果のみで読者に手にとってもらうのは困難。別のメディアと複合させるのは必須か。
- 試作
作成方針の変更に合わせてひな形を作り直した。またそれに合わせてゆとりをもって写真を大きく載せるために1駅の記事を片ページから見開きに変更した。博多駅などの主要駅は4ページにする予定である。
2023.07.07
進捗記録
- フィードバックを受けて
- Webは避けて通れない、連動とその中で紙である独自性の確立が必要
- コンテンツ量がかなりあるのでその一つ一つが実現可能か、また可能では亡くなった時の対処が必要
- ロゴは現時点でもいいがターゲット層がどの年代層か、制作物の雰囲気にあっているかなどを検討してそれに合わせて修正していく必要がある。
- 予定を組んで情報を収集する必要がある。
- 概要集再提出
メモ:Aiファイルはリンクファイルとともにコピーしておかないと画像の読み込みが不十分になる。
2023.06.30
進捗記録
- 駅記事ひな形作成
- 概要作成
- タイトル変更
「鉄通り(てつどおり)」から「線日(せんにち)」に変更
線日の意味は線路と日常であり、千日=とても長い時間として鉄道と暮らしのかかわりを表現した。
- ロゴ作成
今後別地域で制作することになった場合の参考として山手線仕様も作成した。
取り上げる地域の駅名標をモチーフとした。
参考
- 表紙試作
様々な雑誌を参考に試作した。
2023.06.23
進捗記録
概要作成
メモ
- 調査の項目は背景や目的の強化となる情報を中心にかく。技術的な要素など記載せずとも調べればわかる情報は載せない。
- 試作などの情報画像は多く掲載し、何をどう思ってどうしたのかを記載する。
- 調査と背景・目的が若干ズレがあるように思われるので修正する。
2023.06.16
進捗記録
文字台割作成
文字台割
2023.06.09
進捗記録
- メモ
決めたタイトルの理由を書く。
紙の強み:一覧性、何度も読み返す可能性が高い、電気不要
2023.06.02
進捗記録
- 中間発表
- まとめ
テーマ設定を行い、九産大前駅での撮影と駅ページの試作を行った。
今後は前期中にそれぞれの記事のひな形を作成し、夏休みに撮影に行きたい。
また試作を通してインターネット上ではいつ駅が設置されたかなどの正確な情報が得られなかったため、門司港の鉄道博物館や図書館で情報収集を行う。
- フィードバックを受けて
- 試作は片方のページによってなされていたが、見開きでの仕様を確認する。
- 制作物が紙媒体であることの裏付け、また紙媒体にとどまらず複数メディアの活用の模索。
2023.05.26
進捗記録
- 文章見直し
背景・目的やこれは何?の文章を修正
- 記事作成の参考情報の追加
試作①時点では図書館で借りた数冊の本をベースに作成していたが、多くの情報を活用するためPinterestでの情報収集を行った。
https://pin.it/XySo64n
- 試作の追加
駅記事についての構成の検証を目的に作成。文字サイズ検証時の記事をもとに追加で2案作成。現段階の試作3案を基に駅記事のひな形を作成する。
2023.05.19
進捗記録
駅撮影範囲の根拠を九産大前駅起点上下6駅から博多発福間行き列車走行区間に変更(撮影駅に変更なし)
調査
2023.05.12
進捗記録
- 試作を使った検証
文字サイズが15Qのものと13Q及びメイン画像が断ち切りのものとグリッド内のものを組み合わせた4パターンを作成。比較した結果メイン画像は断ち切りかつ本文文字サイズは13Qを使用する。
- 概要、タイトルの編集
2023.04.28
進捗記録
- 目的と柱の要素の策定
今の鉄道の記録と魅力の発信を目的とし、その発信要素として駅・踏切・車両を要素とする。
- 目標体裁の決定
成果物は出版を想定した本を作成する。
- 九産大前駅での撮影
- 駅記事試作
試作物について
- 試作として各要素について1箇所(種類)についてそれぞれ記事を作成する。
- 試作物をもって割り当てページ数を決定していく。
試作
https://drive.google.com/file/d/1x2I5LvLqlUnxsYkcTA8RmLZ7oRx1am6k/view?usp=sharing
メモ
2023.04.21
進捗記録
- 課題点(今後要素を詰めていく点)
- 暮らしと鉄道をつなげるのは何か
- どうやって、どうまとめるか
- ストーリーラインをどう構築するか
2023.04.14
進捗記録
テーマのアイデア
- テーマアイデア
- K'slife改造提案計画(①)
K'slifeについて使用者の観察やアンケートを行いそれを基に改善案を作成、提案する。
- 鉄道写真(鹿児島本線)を利用しその魅力を広めるWebサイトおよびポスターの作成(②)
- 雨の魅力を発信するWebサイトの作成(③)
- キーワード
- ①について
ユーザーアビリティ、要素の抜き出し、色彩設計、ユニバーサルデザイン
- ②について
魅力の抽出(車両か、駅か......さらにその要素の要因は何か)
- ③について
どこをポイントとして訴求点とするか(音なのか、風景なのかーー)
3案の中で一番研究されている。
- メモ
3案の中で研究的興味を一番惹かれるのは①案、趣向的興味を一番惹かれるのは②案、③案は訴求点によっては興味を惹かれるが分野を絞り切れていない。