線日
博多都市圏東側の鉄道をテーマにした出版物の作成
概要
これは何?
「博多都市圏東側」に着目し、その実態と普通列車・快速列車に焦点をあて鉄道の魅力を発信する出版物の作成
背景と目的
- 背景
近年鉄道ファンは増加しているが、国内に数が少ないSLやデザインが特に優れている新幹線や廃線や引退が決定した鉄道に人気が集中している。また国内では利用者が極端に少ない路線が次々に廃線やバス転換化されている一方で見込まれる需要が高い地下鉄や新幹線などの延伸・開業も行われており人々の暮らしの変遷に鉄道は強く影響を受けている。
- 目的
日常の暮らしにもっとも近い普通列車・快速列車に焦点をあて、変遷の記録と人気範囲の拡大を目指す。
コンセプト
博多都市圏東側の公共交通機関として都市圏を支える博多ー福間駅間の駅と普通・快速列車に注目して「あたりまえの風景」に着目し、魅力の再発見を発信する。そのために撮影を駅とその周辺に限定して駅と列車の撮影を行った。加えて撮影区間を博多駅ー福間駅の約20kmに限定し、この区間内の雰囲気をより詳細に伝える狙いである。
またタイトルの「線日(せんにち)」は線路と日常を意味し、日常とともにある鉄道を表現した。
成果物の仕様
- 仕様
鉄道ファンをターゲット層とした出版物を想定して作成。
博多駅~福間駅間の駅・車両2点を軸にした写真を中心とした記事で構成する。
B5サイズ・44Pの左綴じ本のデータを作成。印刷所に発注して製本する。
本文PDFデータ12.01版
- 内容内訳
- はじめに 2P
- 駅で見る 26P
各駅2P割り当て、コラム4P
- 車両記事 8P
一形式ごとに2P割り当て
- 制作
- 表紙
車両間の扉の窓越しに撮影した車内の写真を使用した。カットアウトの加工をすることで抽象的な側面を強め、イメージされる「当たり前の風景」を表現した。
- 紙面構成
基本はキャプションとなる写真を1ページに1枚配置する。またその他写真は縦横比やトリミングなどでサイズが変化するためグリッドに沿って配置する。
章の頭にあたるページでは見開きにわたる写真を配置する。
制作ツール
- ソフト
- Indesign
- Photoshop
- Illustrator
- ハード
- 一眼レフカメラ(SONYα6000)
- スマートフォンカメラ(pixel4a5g)
プロジェクトの期間
2023.04~2023.12
まとめ
「あたりまえの風景」を軸として普段鉄道を利用する人ならば必ず目にする駅と車両に焦点を当てたことで博多都市圏の鉄道を伝える写真集として仕上げることができた。本文データはほとんど完成しているため写真の調節やキャプションの挿入などの最終調整を行い年明けに印刷所に発注する予定である。
今後同様の写真集を制作する際は豪雨や降雪、始発や終電の時間帯の鉄道といった様々な面を捉えた写真を増やし、より多くの側面を伝えられるように模索していきたい。
最終審査でのフィードバック
- 印刷して配置などを確認する必要がある。
- 「駅でみる」「駅で見る ぷらすワンポイント」などのノンブルが浮いているため背景色をつけるなどで整理する必要がある。
- 要素の整理が不足している。駅名や大見出しの扱い方(かざりなども含めて)は統一する。また中見出しとなる駅名は同じ位置に配置し統一させる。
- 目次のページ番号は要素の後ろにする。また目次はテキストを配置しているのみのためシンプルであるが物足りなさを感じる。
- 全体を通して写真が白い(夕方の要素が多く、早朝やラッシュ時などの写真が少ない)また駅標や外観など統一する要素の写真は統一するほうがよい。
- 概要集のデータが大きいため添付画像を縮小する必要がある。
- 本文の文字が詰まって見えるため字間の調節をする。
調査
現状調査
- 鉄道は公共交通機関として物流や旅客輸送で地域を支えている。加えて車両の外観等で多くの人の心をつかんでいる。しかし人気車両の上位は新幹線や特急車両が大半を占めている。
- 普段は利用客が非常に少なく、ほとんど見向きもされなかったローカル線でも廃止時期が近づくと名残を惜しむ鉄道ファンでかつてないほどの賑わいを見せる。これが人気列車の引退となるとホームを埋め尽くすほどの鉄道ファンが集まる。
- 鉄道の楽しみ方の一つである写真においてもSLや新幹線のものを除いても山奥の橋梁や大雪の中での写真などの非日常さが際立つ写真がコンテスト受賞作品の多くを占めている。
- 近年天神ビックバンに代表される再開発事業や焼失による建替えなどによって鉄道を取り巻く風景が変わりつつある。
先行事例
参考文献
技法・技術情報
プロジェクト管理
スケジュール
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1xeoHe-D4iv8MJp_nsLld5IV4GMnXcwJHy4Zwkj_kPJA/edit?usp=sharing
ToDo
- 踏み切り記事試作
車両記事試作
ピンタレストでの紙面デザインの参考収集
複数パターンの紙面組試作(同じ内容のもの)を作成
メインビジュアルの画像を補正する(変形とカッター後を修正)
- 駅取材:1/12
福間駅 | 千鳥駅 | 古賀駅 | ししぶ駅 |
新宮中央駅 | 福工大前駅 | 九産大前駅 | 香椎駅 |
千早駅 | 箱崎駅 | 吉塚駅 | 博多駅 |
進捗記録
2023.12.01
- 撮影
11.26に箱崎駅、吉塚駅、博多駅で撮影を行った。制作に必要なすべての写真撮影が完了した。
2023.11.24
- 撮影
再撮影の必要性を感じていた福間駅、福工大前駅、香椎駅で撮影を行った。残りの撮影が必要な駅は箱崎駅と博多駅のみである。
- 概要集の作成
これまでの研究をまとめ概要集を作成した。
2023.11.17
- 表紙の作成
現行の予定の表紙は本文にほぼ赤色を使用していないこともありより鉄道の要素を全面に押し出した表紙を作成した。
2023.11.10
制作
- 撮影
スケジュールにしたがって11.08に千鳥駅、ししぶ駅、新宮中央駅での撮影をした。また夜間の撮影も実施したが、正面からの撮影では列車の前照灯の光が強く、上手く撮影できなかったため工夫が必要である。
- 写真構成
ブロックの区切りラインの整理を意識して作成した。
2023.10.27
進捗記録
- 制作
中間発表を受けて写真の枚数を減らす施策を検証。
語りの記事を制作
- メモ
写真枚数を減らすのではなく、構造の区切りグリッド線を減らして整頓された画面を作る。
2023.10.20
進捗記録
- 制作
本文予定ページ数を割り当てたファイルを作成し、制作を本格化。レイアウトが形になったため制作は順調であるが写真の不足が顕著になった。
2023.10.13
進捗記録
- 制作
先週までに全体の写真配置などを確認したため本制作に入った。目次を作成したうえで冊子の本文は46ページを予定。また多くのページで写真不足に陥っているため、今後は多く取材に出て意識して使用する写真を確保していく。
2023.10.06
進捗記録
- 試作の作成
主ページでは見開きの写真、および一般のページでは右上と左下に大きめの画像を配置するレイアウトを統一レイアウトとして作成。
特に見開きでの写真の画素数が不足していたため、今後の撮影では画質を上げた状態で撮影する必要がある。
2023.09.29
進捗記録
- 試作の作成
グリッドシステムに基づき、12Q、行間6Hのもの(左)と14Q、行間9.5Hのもの(右)を作成
写真の配置パターンもいくつか比較できるように配置した。
2023.07.21
進捗記録
- 試作の作成
写真中心の紙媒体のみの制作へと方針を決定。写真の配置として3案写真配置の試作を作成した。
2023.07.21
進捗記録
- メディアミックスの模索
メディアの複合として雑誌単体は実際に鉄道に乗りながら副読本として活用することを想定し、Webとの連携状態では自宅などで利用されることを想定する。
Webは記事上のQRコードと連携を図り、掲載情報としては撮影時の駅の音や映像を主体とする。記事を随時追加するためにワードプレスで作成する。
2023.07.14
進捗記録
- メディアミックスの模索
過去の経験上SNSアカウントの運営を不随させたとき個人ではバランスの維持が難しくどちらかに引っ張られる。またSNSやサイトを不随させる際に根拠や理由となる方針がないと更新継続が難しい。
一方で雑誌を制作するうえで単独の認知効果のみで読者に手にとってもらうのは困難。別のメディアと複合させるのは必須か。
- 試作
作成方針の変更に合わせてひな形を作り直した。またそれに合わせてゆとりをもって写真を大きく載せるために1駅の記事を片ページから見開きに変更した。博多駅などの主要駅は4ページにする予定である。
2023.07.07
進捗記録
- フィードバックを受けて
- Webは避けて通れない、連動とその中で紙である独自性の確立が必要
- コンテンツ量がかなりあるのでその一つ一つが実現可能か、また可能では亡くなった時の対処が必要
- ロゴは現時点でもいいがターゲット層がどの年代層か、制作物の雰囲気にあっているかなどを検討してそれに合わせて修正していく必要がある。
- 予定を組んで情報を収集する必要がある。
- 概要集再提出
メモ:Aiファイルはリンクファイルとともにコピーしておかないと画像の読み込みが不十分になる。
2023.06.30
進捗記録
- 駅記事ひな形作成
- 概要作成
- タイトル変更
「鉄通り(てつどおり)」から「線日(せんにち)」に変更
線日の意味は線路と日常であり、千日=とても長い時間として鉄道と暮らしのかかわりを表現した。
- ロゴ作成
今後別地域で制作することになった場合の参考として山手線仕様も作成した。
取り上げる地域の駅名標をモチーフとした。
参考
- 表紙試作
様々な雑誌を参考に試作した。
2023.06.23
進捗記録
概要作成
メモ
- 調査の項目は背景や目的の強化となる情報を中心にかく。技術的な要素など記載せずとも調べればわかる情報は載せない。
- 試作などの情報画像は多く掲載し、何をどう思ってどうしたのかを記載する。
- 調査と背景・目的が若干ズレがあるように思われるので修正する。
2023.06.16
進捗記録
文字台割作成
文字台割
2023.06.09
進捗記録
- メモ
決めたタイトルの理由を書く。
紙の強み:一覧性、何度も読み返す可能性が高い、電気不要
2023.06.02
進捗記録
- 中間発表
- まとめ
テーマ設定を行い、九産大前駅での撮影と駅ページの試作を行った。
今後は前期中にそれぞれの記事のひな形を作成し、夏休みに撮影に行きたい。
また試作を通してインターネット上ではいつ駅が設置されたかなどの正確な情報が得られなかったため、門司港の鉄道博物館や図書館で情報収集を行う。
- フィードバックを受けて
- 試作は片方のページによってなされていたが、見開きでの仕様を確認する。
- 制作物が紙媒体であることの裏付け、また紙媒体にとどまらず複数メディアの活用の模索。
2023.05.26
進捗記録
- 文章見直し
背景・目的やこれは何?の文章を修正
- 記事作成の参考情報の追加
試作①時点では図書館で借りた数冊の本をベースに作成していたが、多くの情報を活用するためPinterestでの情報収集を行った。
https://pin.it/XySo64n
- 試作の追加
駅記事についての構成の検証を目的に作成。文字サイズ検証時の記事をもとに追加で2案作成。現段階の試作3案を基に駅記事のひな形を作成する。
2023.05.19
進捗記録
駅撮影範囲の根拠を九産大前駅起点上下6駅から博多発福間行き列車走行区間に変更(撮影駅に変更なし)
調査
2023.05.12
進捗記録
- 試作を使った検証
文字サイズが15Qのものと13Q及びメイン画像が断ち切りのものとグリッド内のものを組み合わせた4パターンを作成。比較した結果メイン画像は断ち切りかつ本文文字サイズは13Qを使用する。
- 概要、タイトルの編集
2023.04.28
進捗記録
- 目的と柱の要素の策定
今の鉄道の記録と魅力の発信を目的とし、その発信要素として駅・踏切・車両を要素とする。
- 目標体裁の決定
成果物は出版を想定した本を作成する。
- 九産大前駅での撮影
- 駅記事試作
試作物について
- 試作として各要素について1箇所(種類)についてそれぞれ記事を作成する。
- 試作物をもって割り当てページ数を決定していく。
試作
https://drive.google.com/file/d/1x2I5LvLqlUnxsYkcTA8RmLZ7oRx1am6k/view?usp=sharing
メモ
2023.04.21
進捗記録
- 課題点(今後要素を詰めていく点)
- 暮らしと鉄道をつなげるのは何か
- どうやって、どうまとめるか
- ストーリーラインをどう構築するか
2023.04.14
進捗記録
テーマのアイデア
- テーマアイデア
- K'slife改造提案計画(①)
K'slifeについて使用者の観察やアンケートを行いそれを基に改善案を作成、提案する。
- 鉄道写真(鹿児島本線)を利用しその魅力を広めるWebサイトおよびポスターの作成(②)
- 雨の魅力を発信するWebサイトの作成(③)
- キーワード
- ①について
ユーザーアビリティ、要素の抜き出し、色彩設計、ユニバーサルデザイン
- ②について
魅力の抽出(車両か、駅か......さらにその要素の要因は何か)
- ③について
どこをポイントとして訴求点とするか(音なのか、風景なのかーー)
3案の中で一番研究されている。
- メモ
3案の中で研究的興味を一番惹かれるのは①案、趣向的興味を一番惹かれるのは②案、③案は訴求点によっては興味を惹かれるが分野を絞り切れていない。