キャリア開発演習A
芸術学部 2年次 前期|木曜2限 15201
大学におけるキャリア教育の現状
はじめに
現状を相対化して、社会全体を俯瞰で眺めることが必要です
- 人類の歴史を遡って、その延長線上に未来を予測する必要があります。
- 世界を俯瞰して、日本の現状を知る必要があります。
常識とは 18 歳までに身につけた偏見のコレクションでしかない。
重要なのは、疑問を持ち続けること。
知的好奇心は、それ自体に存在意義があるものだ。
失敗したことのない人間というのは、挑戦をしたことのない人間である。
Albert Einstein
とは言え、常識を知らないと、常識の外へ出て全体を俯瞰することはできません。高度なテクノロジーを誰もが使える現代では、単なる「非常識=残念な人」では、取り返しのつかない失敗を招くことがあるので、まずは、現在の常識をおさえた上で、それを相対化する・・という準備が必要です。
大卒と非大卒の分断
職業と性別
- そもそも「性別」は存在するのか
- 2つのマジョリティーとその中間にあるマイノリティ
日本の学校
- 日本の 6,3,3,4 パイプライン
- 戦後 GHQ がもたらしたもの
- 義務教育は子供の義務ではない
「就活」という言葉
- 2000年ごろから増え始めた「◯活」
バブル崩壊後の長引く就職氷河期の到来で、「就活」が朝日新聞に初めて登場したのが1999年。「現代用語の基礎知識」への初収録が2000年版。
- 「~活」の乱立
就活、婚活、終活、朝活、夜活、推し活、ソロ活、ポイ活、マネ活、保活、ラン活・・・・、最も古くからあると思われるのが「部活」。〜活は、意識の高さをアピールする語であると同時に、いっしょに活動するという連帯感があることから肯定的に、違和感なく用いられている。
「選択」について
- 就活も婚活も「選択」に時間と労力をかけるものですが・・
- 「選択」という行為の背景にあるには、「価値の高いものを選ぶ」という発想。結果、世の中は、その価値を高めるべく「ブランド力」などという言葉で、ゴールのない競争に駆り立てられています。
- しかしそこには「価値は所与のものである」という勘違いがあります。価値は所与のもの(既存のもの)ではなく「他との関係において生成される」ものだという視点が必要です。
- 例えば、道具の価値は、商品として売られている時点で決まっているのではなく、あなたがその道具とどう関わるかによって決まるのです。愛機、愛車、愛犬、など「愛◯」とつくものは、金額とは別次元の価値を生成しつづけるものがそれに該当します。
- 給与その他の「所与の条件」で選んだものに対しては、おそらく「愛社精神」は芽生えないでしょう。会社組織に愛を感じるとすれば、それはあなたがその組織内の他者との関係において価値を生成する機会を与えられた場合、つまりあなた自身が組織の動的な秩序の再構成に関わることができた場合です。
- つまり、就活における「選択」よりも、自分が置かれた組織において、あなた自身がいかに振る舞うか・・ということの方が重要ではないかと・・
「自己実現」と「種として生き延びること」
- 生物は最終的には次世代へバトンを渡すことで生き延びる
(体細胞は死ぬようにプログラムされているが、生殖細胞は世代を超える)
- 自分が成長できる間は、生物はそれを優先して子孫をつくらない
さくらんぼの木は、鉢から地面に植え替えると「これ以上大きくはなれない」というサイズになるまでは花をつけなくなる
誰のためのキャリア教育
現代社会が求める知識と技術、ポータブルスキルについて
ポータブルスキル
キャラクタとアイデンティティ
50年後の未来(意見交換)
AIと社会
自然災害とレジリエンス
生き延びるための思考
成長と成熟
- 成長は、量的なもの
- 成熟は、質的なもの > より俯瞰的な高みへ(メタレベルへ)
文明と文化
多様性
価値は所与のものではない
生き延びるための創造
生き延びるための創造