組織のドキュメント管理におけるCMSの可能性
日本デザイン学会 第5支部 2019年度発表会 3min LinghtningTalk
井 上 貢 一
九州産業大学芸術学部 ソーシャルデザイン学科
九州産業大学芸術学部 ソーシャルデザイン学科
CMS|Content Management System
- Blog、Wiki、SNS、ECなど、Web上のコンテンツを統合管理するシステム
- 発表者は CMS を地域や職場に導入する支援を行なっている
- 日本デザイン学会第5支部の概要集に関して言えば・・
冊子 > PDF > 「A4 にこだわる必要ある?」> 「じゃ WordPress は ?」 > 多くの参加者がページ単位で情報発信・意見交換 > ならば Wiki!
Wiki とは
- Webブラウザ上で複数のユーザが編集に参加できるWebシステム
- 最初のWiki は Ward Cunningham による WikiWikiWeb*1
- Wikipedia は、このシステムを活用して成功したプロジェクトの代表例
- 編集に用いる Markdown記法 は、世界共通の言語(方言あり)
- 代表的な Wikiソフトウエア
- MediaWiki:https://www.mediawiki.org/ GPL
- TikiWiki:https://tiki.org/ LGPL 2.1.
- TWiki:http://twiki.org/ GPL
- DocuWiki:https://www.dokuwiki.org/ GPL 2
- PmWiki:https://www.pmwiki.org/ GPL
- PukiWiki:https://pukiwiki.osdn.jp/ GPL
- TiddlyWiki:https://tiddlywiki.com/ BSD License
Wiki の哲学
- オープン / 情報の一元化 / 自己組織化 / 参加者を信用する・寛容になる
- Wiki Design Principles by Ward Cunningham
- シンプル(Simple)
- 開放(Open)
- 漸進的であること(Incremental)
- 有機的であること(Organic)
- 平易であること(Mundane)
- 普遍的であること(Universal)
- 明白であること(Overt)
- 一元的であること(Unified)
- 的確であること(Pricese)
- 寛容であること(Tolerant)
- 観察可能であること(Observable)
- 収束すること(Convergent)
- 信用(Trust)
- 楽しい(Fun)
- 共有(Sharing)
- 背景には、C.アレグザンダーの 利用者参加による建築のための6つの原理
- Wiki は複数のメンバーが協働的に編集に参加する自律分散協調的なシステムであり、個々のページは セミラティス型のネットワーク構造でリンクされている。
Wiki 導入の前提と準備
- メンバー全員がオープンな思想を持ったセミラティス型組織であること
- Wiki の経験者で導入推進チームをつくる
- 参加者が自由に自己紹介できるの個人専用ページをつくる
- 有用なコンテンツ、日常的にアクセスすべきページをつくる
- 共有する情報のタイプに応じて、雛形(デザインパターン)を用意すること
- 利用上のガイドライン、編集マニュアルを「サイト自体に」掲載する
最後に
One Source Multi-use / Write once run anywhere
- 発表概要と当日のスライドが違う(学会あるある)
> 重複する作業時間がもったいない。One Source Multi-use を考える
> スライドをクラウドに置いて概要ページからリンクすればよいのでは? - 質疑応答は一過性の対話になりがちで、その記録も残らない
> Wikiには「ページ」と「議論」の2つのデザインパターンがある*2
> 「議論」で随時意見交換。Document も随時更新・・でよいのでは? - 複数年継続研究の発表概要は・・
> 毎年新規作成ではなく、ページをバージョンアップすればいいのでは?