Scene Making

概要

3DCGでは、客観的な視点から「役者・道具類と照明とカメラ」を配置してシーンをつくります。上面・正面・側面からそれぞれの位置関係を調節して、最終的なイメージ、つまりカメラから見た映像を最適化します。シーンは、[SCENE] > [Render] > [Render] または [F12] でレンダリングされます(詳細後述)。

オブジェクトの配置

被写体とカメラと照明、この3要素は3DCGに限らず映像制作を行う場合の基本概念で、これらの配置が結果を大きく左右します。オブジェクト配置の一般的 な手順は以下のとおり
1) 視点変更(上面[7]/正面[1]/側面[3])
2) 配置点を決める(LEFT_BUTTON)
3) [SPACE](Add) > オブジェクトの選択

OutlinerあるいはOops Schematicウインドウを用いるとシーン上のオブジェクトが階層関係を含めて一覧できます。
 ウィンドウ切り替え > Outliner

被写体のコントロール

被写体となる形状データには、メッシュ・曲線・面・メタボール等があり、用途に応じて使い分けます。シーン内でのレイアウトは
 平行移動[G]/回転[R]/スケーリング[S]
空間的制約からの解放(ワイヤー不要)、時間からの解放(速度制限なし)、という点で、実写とは異なる表現が可能です

カメラのコントロール

カメラによる映像は、以下のような項目をコントロールすることで様々な表現が可能です。絞りとシャッタースピードの違いによる表現効果は、カメラオブジェ クトのコントロール以外の手段が必要ですが、ポジション・アングル・画角については実際のカメラと同じようにコントロールすることが可能です。

1) カメラポジション    : [7/1/3] > [G]
    Low / Eye-Level / High
    ※三脚のデフォルトは90㎝
2) カメラアングル    : [7/1/3] > [R]
    Low / Horizontal / High / ‘Dutch’
3) 焦点距離(画角)    : [TAB] > Lens:_
    Wide(1㎜) 

    ※カメラの視線を特定のターゲットに固定したい場合
    カメラ>対象 の順に選択して・・
    Make Track(Target)    : [CTRL]+[T]     
    Clear Track         : [ALT]+[T]

照明のコントロール

照明も実際の撮影同様に配置することが可能です。平行光源のSun、無指向性光源のLamp、照射エリアを持つSpot、さらに全体を均等に照らす Hemiがあります。位置・方向のコントロールはカメラの場合と同じです。
スタジオ撮影同様、複数のライトを配置すると表現は豊かになりますが、3DCGの場合、照明の数は全体の計算量を大きく左右するので必要最小限にします。

通常の撮影と大きく異なるのは「影」の扱いです。一般に3DCGでは、影の生成にはその計算処理を追加する必要があります。Blenderでは照明の設定 でShadowをonにすることで影が生成されます。
※また、Spot以外の光の場合、影を表示するには「レイトレイシングでレンダリングする必要があります。

    ※スポットライトを特定のターゲットに固定したい場合
    照明>対象 の順に選択して・・
    Make Track(Target)    : [CTRL]+[T]     
    Clear Track         : [ALT]+[T
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Rendering

レンダリングは以下の形式で可能です。
JPEG/PNG/BMP/TARGA、AVI(Microsoft)/QuickTime(Apple)、その他

レンダリングアルゴリズム


1) Z-Buffer

[Z](Toggle)

2) ScanLine

※透明化には Alpha < 1.0
Select Object > [SHADING] > [Material] > [Mirror Transp] > [ZTransp]

3) RayTracing

Blender Internal / YafRay

※透明化には Alpha < 1.0
Select Object > [SHADING] > [Material] > [Mirror Transp] > [RayTransp]
※屈折には Alpha < 1.0
Select Object > [SHADING] > [Material] > [Mirror Transp] >
※反射には Alpha < 1.0
Select Object > [SHADING] > [Material] > [Mirror Transp] >

4) RadioCity

メッシュオブジェクトを照明に

適用するメッシュ全体を選択して
    [SHADING] > [Radiosity] > [Radio Tool] > [Collect Meshes]


静止画レンダリングの手順


1)レンダリングパラメータの確認
サイズ : SizeX:_ , SizeY:_
アスペクト :  AspX:_ , AspY:_
画像形式 : Jpeg/BMP/PNG/Targa etc   

2)レンダリングの条件設定
レイ・トレイシングを有効 : [Ray]
影を有効 : [Shadow]
環境マップ有効 : [EnvMap]
アンチエイリアス有効 : [OSA] + Quality ※Over Sampling Anti-aliasing

3)レンダリング実行
[SCENE] > [Render] > [Render]

4)画像の保存
File > Save Rendered Image > Select Directory & Write FileName >
[SAVE JPEG] ※Jpegの場合


ムービーレンダリングの手順


1)レンダリングパラメータの確認
サイズ : SizeX:_ , SizeY:_
アスペクト :  AspX:_ , AspY:_
フレームレート :  Frs/sec:_
画像形式 :  QuickTime / AVI / Jpeg / BMP / Targa etc   

2)レンダリングの条件設定
レイ・トレイシングを有効 : [Ray]
影を有効 : [Shadow]
環境マップ有効 : [EnvMap]
アンチエイリアス有効  : [OSA] + Quality
レンダリング範囲(フレーム)の設定 : Start:_ End:_

3)動作確認とレンダリング実行
動作確認 : [ALT]+[A]
レンダリング :  [SCENE] > [Render] > [Anim]
※ムービーファイルは [SCENE] > [Output] > Directory に出来上がります。
 尚 // は~.blendファイルと同一ディレクトリを意味します。
※Menu > Render > Play Back..で結果の確認ができます。



レンダリングに関わる設定


1)スムーズシェーディング

形状データは一般に有限の頂点からなるため、そのままではゴツゴツした形で描かれてしまいます。明るさを滑らかに補完したい場合はスムーズシェーディングが必要です。

Select Object > [EDIT] > [Set Solid]    : フラットシェーディング
Select Object > [EDIT] > [Set Smooth]    : スムーズシェーディング
Select Object > [EDIT] > [Auto Smooth]    : エッジラインあり   

2)影

Select Light  > [SHADING] > [Material] > [Shaders] > [Ray.Shadow],[Buf.Shadow]
    : ライトのつくる影
Select Object > [SHADING] > [Material] > [Shaders] > [Traceable]
    : マテリアルが影を落とす
Select Object > [SHADING] > [Material] > [Shaders] > [Shadow]
    : マテリアルが他の影を受ける


3)カメラのプロパティー

カメラを選択した状態でEditingボタンを選択すると、レンズの焦点距離の設定、奥行き方向のクリップエリアの設定、透視か平行(Ortho)の選択 等が可能です。




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