花とヴィンテージ PAPIL
生活の中に植物を取り入れ楽しめるフラワーショップの提案
概要
これは何?
花とヴィンテージ品を販売するお店。店名である”PAPIL”は、「Personalized Arrangements and Precious Items Loft」という言葉の略であり、個人に合わせた花のアレンジメントと貴重なアイテムが詰まった空間を意味する。
背景と目的
若者の花離れが進んでいる。この20年で1世帯あたりの切り花の購入金額は3割も減っている。現在、切り花の主な購買層は50代以上の女性であり、最も花を買っていないのが29歳以下の若い世代である。このような現状の背景として、「買ってもすぐに枯らしてしまう」という花の管理に対する不安や、「入店しづらい」「高くて買えない」という、敷居の高さなどの問題点が挙げられる。
そこで、気軽に生活の中に花を取り入れるために"捨てない植物"を提案する。ドライフラワーにしやすい花を売ってお客様自身でドライフラワーにしてもらい、花を捨てずに長く飾ることを楽しんでもらう。また、売れ残ったものをドライフラワーにして販売することでフラワーロス問題の解決を志向する。
グリーン以外のものを組み合わせることで、新しい形のグリーンショップを展開したいと考えた。捨てずに長く楽しめるものであり、若者が気軽に購入することができるものとしてヴィンテージ品を一緒に販売する。
コンセプト
従来の花のイメージである女性らしいデザインとは違った、男性らしさを感じるようなアメリカンヴィンテージをコンセプトに、男性も気軽に入れるような印象と、アメリカンヴィンテージ感が伝わるようなビジュアルを検討する。
成果物の仕様
花と古雑貨の販売
POP UPショップとして数日間出店
instagram、tiktokを使用して広報
制作
ロゴ
11月3日〜11月5日
九州産業大学内
香椎祭写真まとめ
Pozoq Fukuoka
12月15日.12月16日
アートギャラリーPozoq Fukuoka(福岡市中央区大名)でPOPUPイベントを開催
イベント写真まとめ
メンバー
名嘉はな
制作ツール
illustrator
photoshop
プロジェクトの期間
2023.04.14 - 2023.12.22
まとめ
TikTokとinstagramを使って広報活動を行ったことでお問い合わせやブーケの予約が増え、フォロワーを500人に増やすことができた。
イベントではヴィンテージ雑貨と生花を一緒に販売することで、男女問わず若い世代の方に多く見てもらうことができ、花の魅力を伝えることができた。また、包装紙に使っているヴィンテージ雑誌をお客様に見せて好きなページを選んでもらうことで、お客様一人一人の好みに合わせた花束を作ることができた。より花をインテリアとして楽しんでもらうための工夫がさらに必要であり、今後は古雑貨との組み合わせを考え、ブラッシュアップしていきたい。
調査
現状調査
花屋業界の現状
- ロス問題
花の取引は箱単位(ロット)のことが多く、生花店は必要数以上の仕入れをせざ
るを得ないのが現状。そのため、どうしても一定数の花は売れ残り、販売できる状態の鮮度が過ぎて廃棄の対象となる。 - 年代別切花の消費支出
財務省が行う家計調査によると、この20年で1世帯あたりの切り花の購入金額は3割減っていおり、切り花の主な購買層は50代以上の女性。最も花を買っていないのが29歳以下の若い世代である。 - ヴィンテージ業界の現状
リユース市場規模は2021年の時点で前年比11.7%増の2.7兆円となった。調査対象とした2009年以降12年連続での拡大。需要が高まっていることがわかる。
アンケート調査
現状の調査として、花に対する意識についてのアンケートを行った。花や観葉植物は好きかという問いに対して、「はい」と答えた人は95%であった。一方で、どのくらいの頻度で花を購入するかという問いに対して一番多かった回答は1年に1回であった。花や観葉植物が好きな人は多いが購入する回数は少ないのが現状である。あまり買わない場合の理由として最も多く回答されたのが、「管理が面倒、枯らしてしまう」ということであった。
また、花屋に対するよくないイメージを質問したところ、「一本だけ、少数本だけ買うのが気まずい」「高くて買えない」「入店しづらい」という理由が多かった。
先行事例
- 90年代古着と観葉植物、生花が並ぶお店
古着とグリーンを販売するお店。モダンでシンプル、男性的。男性的な空間の中に花という女性らしいものが加わることで新鮮な印象に見える。 - ALL GOOD FLOWERS HP
オンラインと店舗両方で展開しているフラワーショップ。全体的にビビットで、既存の花屋の淡く女性らしい印象と真逆。ピザ箱を模したパッケージがバズった。 - ALL GOOD FLOWERS インタビュー
普段道端で見る花壇のような光景を再現。花屋として自然かつ不自然な、既視感と違和感を融合させたビジュアル。男性が入りにくいという花屋の問題点から、誰にとっても心地よく入りやすい空間づくりを意識している。 - cote jardin
警固にある、パンとドライフラワーを扱うお店。1Fがパン屋、2Fがドライフラワーショップとなっている。店名は「色のある静かな庭」という意味。ヨーロッパのアンティーク調の家具を内装で使っている。女性的で美しく、非日常的な空間 - 楠田商店
篠栗の山中にある花屋さん。日本の花をメインに販売している。日本の花を中心に売るというコンセプトで、他の花屋と差別化されている。植物をディスプレイするのではなく、生き物として接する楽しさを謳っている。
傾向分析
上記先行事例調査と合わせて、計9つの花屋に実際に行き内装を調査、またインターネットでも調査を行い、花屋のコンセプトの傾向分析を行った。
花を売るだけではなく、他の要素と組み合わせることで多店舗との差別化を図っているところが多かった。中でも花とパン、花とカフェなど、飲食と組み合わせている店舗が多く見られた。
内装は白や緑、茶色を貴重とした女性らしくナチュラルな雰囲気のものが多かった。また、特にドライフラワーを販売している店舗でヨーロッパのアンティーク調家具を内装として使用しているところも多く見られた。実際に行った花屋では9つ中5つの店舗でアンティーク風の家具を使用していた。また、インターネットで調べた中でも同じような内装の店舗が多く存在した。
技法・技術情報
ドライフラワーの作り方
百合、カラー、多肉植物、椿など、水分の多い花は乾燥に時間がかかり、乾燥の完了までにお花の色が悪くなるため向かない。また、オオイヌノフグリ、勿忘草など、小さなお花は乾燥させるとさらに小さくなり、お花が目立たなくなってしまうので注意が必要。小さなお花をドライフラワーにする場合、シリカゲル法でドライフラワーにすることで綺麗に仕上がる。
試作調査
初心者でもドライフラワーにしやすい花として、かすみ草、バラ、ラベンダーなど、もともと水分量が少なく、ドライフラワーにしても色や形が変化しずらいものが挙げられる。実際に自分でドライフラワーを作る実験をしたところ、かすみ草は最も簡単に、形がほとんど変わることなくドライフラワーにすることができた。また、バラも多少変形はあったものの、綺麗に完成した。この実験から、水分量が少ない花であれば、初心者でも簡単にドライフラワーを作ることができるとわかった。一方で、チューリップやガーベラなどの茎が太く花びらが薄い花は乾燥させると花びらが落ちやすく、綺麗に作ることができなかった。画像左:成功例(かすみ草)右:失敗例(ガーベラ)
プロジェクト管理
スケジュール
ToDo
-テーマ決め
-テーマタイトル決める
-スケジュール表
-ロゴデザイン
-個人事業主登録
-現状調査、傾向分析
-ドライフラワー実験
-前期概要編集
-出店場所の決定
-フライヤー制作
-販売用ドライフラワー制作
-ドライフラワーブーケ制作
-パッケージ制作
-ドライフラワー作り方冊子制作
-香椎祭売り場レイアウト
-什器準備
-商品の仕入れ
-写真撮影
-インスタグラム投稿
2023.12.22
説明パネル制作
SNS管理
2023.12.15
POP UPイベント開催
イベント写真まとめ
2023.12.08
SNS管理
イベント宣伝用写真撮影
2023.12.01
最終発表
フィードバックまとめ
- まだ花と古雑貨がバラバラな印象
- 古雑貨と花をこれからどう組み合わせて売っていくか考えるべき
- ドライフラワーを買ったその先をお客様が想像できるようにする
- ドライフラワー売らなくてもいいかも?
- 花を包装しているところや花と雑貨の組み合わせとかの写真を概要や学科サイトに載せる
- 次のPOPUPでどう見せていくか考えよう!
2023.11.24
2023.11.17
Instagram更新
レンタルスペース見学
POP UP 日程確定12/15.12/16
2023.11.10
香椎祭写真まとめ
Instagram更新
2023.10.27
香椎祭準備
香椎祭用フライヤー制作
Instagram広告運用
2023.10.20
中間発表メモ
男性の意見も取り入れたビジュアルを考える
人件費はどうなってるのか
ポスターとかわかりやすいメインビジュアル作った方がいい
古雑誌を使ってるなら、ひとつひとつが違う紙だから同じものがありませんっていうアピールとかもしてみたら?
2023.10.13
生花ブーケ制作
写真撮影、Instagram開設投稿
看板制作
香椎祭値段表
リーフレット制作
2023.10.6
パッケージ、ミニブーケ試作
2023.9.29
ドライフラワー制作
分けて吊るして乾燥させる
雑貨仕入れ
什器準備
2023.9.20
仕入れ
- かすみ草×20
- ばら×10
- ケイトウ×10
- 細い黄色いやつ
- リボン3種
- OPPフィルム
ドライフラワー制作
ドライフラワーパッケージデザイン
2023.9.15
花き流通センター見学
入場許可証発行
2023.7.22~9.14
8.8
生花ブーケのラッピング/包装紙アイデア
- oppフィルムのみ
- リボンやデザインワイヤーで装飾
- アメリカンな英字新聞っぽい包装紙でラフに包む
ドライフラワーのパッケージデザイン - 透明なOPP袋の上を手提げ型になってる画用紙で留めて、ロゴのはんこを押す
- 透明パウチに丸い穴開けて紐通す
8.20
- 仕入れ
ガラス瓶4つ、花瓶2つ、雑貨3つ
9.1
イベント場所候補
- on your marks 赤坂駅2分
- 花形館 大名
候補日 12/9.12.10.12/16.12.17
お店メモ - 長崎屋書店
- パッケージプラザシキ
リーフレット構成
2023.7.21
概要編集と学科サイトの情報をまとめ直した
2023.7.14
参考文献閲読
「花屋さんに並ぶ植物がよくわかる花の便利帖」
- 生花店に並ぶ植物は主に分けて花、グリーン、枝もの、蔓もの、実ものの5つ
- ドライフラワーにしやすい花を調査、まとめて制作物一覧表制作に追加
作品概要編集
作品概要の編集、ドライフラワーの写真を追加した
2023.7.7
発表
先生たちからのフィードバックメモ
- 学科サイトに記録されているもので最終的なイメージがつきにくい
- ドライフラワーの写真も載せたほうがいい
- 研究の流れはいい感じ
- todo、スケジュールをもっと詳細にする
- 制作するもの、必要なものをまとめる
- ロゴは若者に受けそうでいいのでは?
- ちょうちょという意味が込められているなら、ロゴにも蝶々入れたら?
- 包装紙やパッケージなど、当日必要なものの数を早く決定して把握しておくべき
制作物一覧表制作
2023.6.30
- ロゴ制作
フライヤーの試作を基に、改善するためよりコンセプトに合うデザインを考えた。 ヴィンテージ品を販売するブランドだということが直感的にわかるように、ヴィンテージエンブレム風のロゴデザインにした。また、ドライフラワーをイメージして、下を向いた花をモチーフにした。矢印を使用することで繰り返し使うというブランドのコンセプトを表現した(右上)。4種類制作し、用途によって使い分けるか一つに絞るか検討中である。 - フライヤー制作
ロゴマークを使用しフライヤーを制作した。ヴィンテージ感が伝わるようなビジュアルにしたいと考えた。まだ試作の段階で、これからブラッシュアップを行う予定だ。
2023.6.23
作品概要制作
中間発表に向け作品概要を編集
申請
花の仕入れをするために必要な開業届を財務省に提出
参考文献閲覧
「ブランディングデザインの教科書」メモ
- "brand"の語源は"他と区別する"ということ。ブランディングとはつまり、その企業の活動が他ときちんと区別できればいい。=一定の方向性を作り出すことで他ブランドと差異化すること。
- ブランディング≠マーケティング マーケティングは「売る」ことが目的 ブランディングは「伝える」ことが目的
- フォーカスRPCDでデザインする。フォーカスを真ん中にプラン、コンセント、デザインのじゅんで繰り返し、螺旋状にブランドを育てていく
- ブランドコンセプト=判断基準。ユーザーが判断しやすい材料を集め伝える
- メジャー感と完成度の高さが共感と品格を生む
2023.06.16
調査
海外仕入れについて
海外で世界中の古物が手に入る市場
- ロサンゼルス ローズボール
- イギリス サンブリーマーケット
- ソウル風物市場
- マレーシア ヴィンテージマーケット
WEBで海外から直接仕入れられるサイト - ファイアーキングアメリカン雑貨
- ebay
参考文献閲覧
「西洋アンティークの辞典」メモ
- アンティークの魅力は、古い時代のものを通してその国の文化を感じられること
- ガラス器:現存し手に取れるのは19世紀以降のものがほとんど。吹きガラスとプレスガラスの二種。吹きガラスの方が滑らか
- フラワー缶/ブレッド缶:無地で店頭に並び、購入者が少額を払い文字を入れていた。ドーム型でつまみのないものがレア。
- ブリキ缶:バリエーション豊富で、アメリカのものが多い。ティン缶は贈答用で美しいものが多い
- ガラスボトル:50s~70sにかけて牛乳瓶にさまざまなメーカーの広告を入れるのが流行していたため(ADボトル)バラエティー豊か。安価で手に入る。
ファイアーキング:アンカーホッキング社が42~70年後半まで製造。耐熱ガラスで20種類以上のシリーズが存在する。色やADマグなど、種類豊富。バックスタンプで年代判別
2023.06.09
調査・計画
- スケジュール決め
- 香椎祭出店申込
- アンケート調査
検証
二週間前に自宅で吊るしていたドライフラワーが完全に乾燥した。かすみ草とガーベラで試した結果、かすみ草は成功、ガーベラは失敗
2023.6.2
調査
花屋巡り
気づいたことメモ
ヨーロッパのアンティークっぽい雑貨や家具を内装に使ってるお店が多い
→アンティーク雑貨では他のお店と差別化できない
→アメリカンヴィンテージをコンセプトにしたら、差別化もできるし今まで花を買う習慣があまりなかった男性でも入りやすいお店になるかも
参考文献閲覧
「花屋さんの仕事 基本のき」メモ
- 水揚げ:花nの生命力を手助けする
- 空切り:水上がりのいい花向。空気中で切る
- 水切り:水圧がかかることで水上がりが良くなる
- 叩く/割る:枝物など茎が硬いもの
- 湯上げ:細菌を減少させ茎内の空気を薄くし、一気に水上がる
- 花のケア・管理
- 温度環境:本来であればキーパーで低音で保管するべきだが、常温で保管する場合は15~25度を目安に管理
- 光環境:切り花は直射日光に当てない
- エチレン:空気中のガスのこと。タバコの煙や排気ガスを当ててはいけない。
- 衛生管理:使用するハサミやバケツの水は常に清潔でないと、傷む原因に。品質保持剤を希釈して使用することで最近の増殖を防ぐ
- 購買意欲をそそる色
- 赤は紅葉緩色で、衝動買い顧客を掴みやすい
- 緑はリラックス効果が高い
- ピンクは幸福感を感じるため、リピーターを掴みやすい
2023.5.26
中間発表
先生たちに言われたことめも
- イベント開催の様子をしっかり写真や映像で残す
- お花やコンセプトにあうようなヴィンテージ品を仕入れたほうがいい
- お客様にお店の趣旨が伝わるような工夫
- 学内でやるなら香椎祭じゃなくてもいいんじゃね?
- 繰り返し使える、ドライ感が伝わるビジュアル
- todoリスト作る
2023.5.19
プロジェクト名決定「花とヴィンテージ PAPIL」
「PAPIL」は「Personalized Arrangements and Precious Items Loft」という略であり、個人に合わせた花のアレンジメントと貴重なアイテムが詰まった空間を意味している。
また、地元(石垣島)の方言でちょうちょという意味であることと、偶然にもフランス語でPapillonがちょうちょという意味だったことから、花によってくるちょうちょのようにたくさんの人の目を惹くことができるようにという意味を込めてこの名前に決定した。
開催日時検討
11月の香椎祭で出展、12月他の人も誘って合同POPUPイベント
場所の検討
メモ 福岡ゲストハウスHIVE 3000/1h
試作
フライヤー試作
ヴィンテージ感が伝わるようなビジュアルを考えた
2023.5.12
現状調査
調査をしてみて→
ヴィンテージと花屋を組み合わせたお店を作りたい!ヴィンテージ目的のお客様に、お花を買ってもらうことで普段お花を買わない層にもアプローチできる
ロス問題を減らすための案として、ドライフラワーにしやすいお花を売りたい
コンセプトにヒッピー要素入れたい、できれば
ヒッピーのフラワームーブメント
愛と平和の象徴である花が、コンクリートが増えた現代で生活する人たちの暮らしの彩りになってはしい
2023.4.28
やること決定!花屋ブランディング
タイトル未定
花を買う習慣がない層にも買ってもらえるようなコンセプトと商品を作る
場所を借りて花屋POP UPショップをする!
コンセプト案
- 花とヴィンテージ(古着屋古雑貨と一緒に)
- 酒と花
- ペットがいる家にも安全な花屋さん
できれば他の学科の生徒を集めてそれぞれが作っている作品を売るPOP UPイベントしたい
2023.4.21
アイデアを三つに絞り先行事例調査
- アートイベント、POPUPショップ企画運営
- 芸術のまち
→アートを通して地方創生 - new graphy
→福岡のアーティストやクリエイターが本という共通テーマで募るアートブックフェア
- 芸術のまち
- 花屋ブランディング(花×〇〇)
- all good flowers
→"道端の花壇"がコンセプト - 花屋マウンテン
→花屋×喫茶
- all good flowers
- ルームツアー動画
2023.4.14
アイデア出し
- イベントしたい
- お酒飲み比べイベント
- POPUPショップ企画運営
- ブランディング
- 花屋×ヴィンテージ
- ルームツアー動画研究の続き
- ディープスポット紹介zine
- いろんな活動してる大学生インタビューする