Telephone core
電話ボックスサイズの狭さを使った空間演出
- オカベ
- Keywords:AR,不思議感,夢の中,ダーク
概要
これは何?
電話ボックスサイズの狭さを使った空間演出
できるだけ狭い空間(電話ボックスサイズ)で、
AR、映像投影などを組み合わせた空間演出を行う
背景と目的
背景:
昼に見かける電話ボックスは日常に溶け込み街の一部として存在している。現在ではスマートフォンの普及の理由から電話ボックスの数は減少傾向にあるが、防災的な理由から公衆電話がなくなることはないと言われている。そのため今でも存在するが一昔前のイメージがある電話ボックスにはノスタルジーな魅力があり、ミニチュア模型や公衆電話のガチャガチャが発売されたりしている。
しかしながら、夜になるとその表情は一変し不気味な雰囲気をまとう。その不気味さから数々の都市伝説や怖い話、かけてはいけない電話番号などが存在し、オカルトの題材としてよく使われる。このように”日常”と”非日常”の面を持ち合わせる「電話ボックス」をモチーフとした。
また近年ノスタルジーブームが起きている。現代社会にはない「不完全さ」がZ世代と言われる若い世代に刺さり、アナログなのが逆に新しいというように、アナログさに魅力を感じる人が多いためである。また、さらにノスタルジーというジャンルは細分化され、現代の文化である「病みカルチャー」と「ノスタルジー」を掛け合わせた新たなジャンルも生み出されている。今回の卒業制作ではこの新たなジャンルに触れて非日常を感じてもらえたらと思った。
目的:
日常的な面と非日常的な面を持った電話ボックスを”ノスタルジー×病みの文化”をモチーフにさまざまな日常離れした不思議な体験ができる空間演出ができないかと考えた。
コンセプト
・日常の中の非日常
・不思議体験
・ノスタルジー×病みカルチャーの具現化
成果物の仕様
実際に電話ボックスサイズの空間を作成。実際の電話ボックスのように電話ボックスを置く台を中に設置する。その中でVR映像(VRゴーグルでの視聴)を通して「ノスタルジー×病みカルチャー」を体験してもらう。作品は2~3分程度の映像にする。
- 試作動画
実際に電話ボックスの中にいるような視点を味わえる
- イメージ
ノスタルジー×病みカルチャーをモチーフに6展開
可愛いと退廃的なものをイメージ
同じ空間だが次々と場面が変わっていく
制作ツール
・blender
・Premiere Pro
プロジェクトの期間
2022.04.08 - 2022.12.23
まとめ
ARメインからVRメインに路線を変更した。VRゴーグルを効果的に用いることでより没入感のある体験をできる作品を作れた。やることを一つに絞ったことでゴールが見えてきたのでこのまま制作を進めようと思う。今後は映像の種類を増やしつつモデルのブラッシュアップを行おうと思う。
調査
現状調査
- 電話ボックスの減少理由と無くならない理由
「公衆電話」は緊急時に誰もが有料で利用できるインフラとして提供されている。しかし、その役割がスマートフォンに代わり、設置台数は年々減少傾向にある。一方、電話線から電源を取っている公衆電話は災害時に強いというメリットがあるため今でも設置されている。
参考リンク・・・「公衆電話」がなくならない理由とは?
- 電話ボックスと周囲とのギャップ
人通りの少なさと電話ボックの放つ光のギャップに違和感、不安感を感じるため恐怖を感じる
- 外の様子の分かりにくさ
電話ボックスの中に入るとガラスの反射や音が遮断される影響もあり、「周囲に意識が向かなくなる時間がある」というのが、人間の本能的に恐怖を覚える
- 電話が鳴る可能性
公衆電話が鳴るという可能性がこのような不気味な妄想を掻き立てる
公衆電話が鳴る理由は警察や消防等が公衆電話あてに折り返し電話した場合、NTTがテスト目的で鳴らす場合、固定電話からの間違い電話の場合がある
- 怪談やウワサ話による妄想の助長
怪談や怖い話、噂の舞台として定番化しており、電話ボックス=怖いという先入観が植え付けられているため
- ノスタルジーブームについて
Z世代の若者が取り入れるレトロ要素が話題となっている。激しくトレンドが移り変わる現代だが、ここ数年は「レトロブーム」の人気が絶えない。ルーズソックスなどの2000年代ファッションや、昭和のアイドルブームなどの音楽、などさまざまな分野において、過去に流行した要素が取り入れられたものが現代でも多く見られる。
レトロの魅力の一つは、現代社会にはない「不完全さ」だと言われている。Z世代と言われる若い世代にはアナログなのが逆に新しいというように、アナログさに魅力を感じる人が多い。さらに現代のものと融合し新しい「レトロ」を生み出し続けている。このように時代の連続性が生まれ、現代でもレトロ・ノスタルジーブームは絶えない。
またこれらは細分化し「病みの文化」と融合し新たなジャンルを生み出している。
細分化されたノスタルジー×病みカルチャーの世界
先行事例
技法・技術情報
プロジェクト管理
スケジュール
ToDo
-調査
-テーマ決め
-技術調査
-制作環境の準備(unityの導入)
進捗記録
2022.10.28
作業内容
- 試作動画
長方形の箱の中にいるような視点に修正できた
箱の質感を変えたのでより電話ボックス感が出た
2022.10.21
作業内容
- 試作動画
視点がおかしなところにあるため修正が必要
2022.10.14
作業内容
- VRイメージラフ
ノスタルジー×病みカルチャーをモチーフに6展開
可愛いと退廃的なものをイメージ
- VRデフォルト景色の制作(ノーマル電話ボックス)
2022.10.07
作業内容
- 実例調査
東京に行く機会があったので豊洲のチームラボとNTT ICCの展示を見に行った
- チームラボプラネッツ
・・・Body Immersiveというコンセプトをもとに超巨大な作品に身体ごと没入することによって、身体と作品との境界を曖昧にし、自分と他者と世界との境界を連続的なものに変え、私たちと世界との境界のない新しい関係を模索する作品を展示している。
実際に水の中に入ったり裸足で作品の上を歩いたりすることで全身で作品を感じることができた。
- 『ICC アニュアル 2022 生命的なものたち』にて展示されている《The View from Nowhere》の見学
・・・体験者自身がこれまでの人生で培ってきた知覚と運動の関係性,これまでの経験(あるいは未来の予測)から生まれる記憶と「今」の関係性,の双方にズレを生じさせることで,一人称でも三人称でもない世界の見方,その視点へと近づくための装置。
立体音響とVRの組み合わせにより臨場感、感覚がわからなくなる体験を味わえることができた
- アイデアのまとめ直し
ARにこだわらずVR(ゴーグル)と空間演出と音でノスタルジー×病みカルチャーを体験できる空間を作る
電話ボックスの中で繰り広げられる異常現象をショートVRムービーで制作する。
現実世界にはボックスを設置し空間の狭さを実際に演出する。
VRの空間の感じは現実のボックスのサイズとリンクさせる。
できればVR映像を操作できるようにしたい。
- VRゲームの開発について
2022.09.30
作業内容
2022.09.23
作業内容
- Unityの操作確認
- Unityでの操作確認ができないので調査
原因:パソコンの容量不足、自分の携帯との相性が悪い
解決方法:別のパソコン(windows)で再構築する?
2022.09.16
作業内容
- UnityでのVRアプリの制作
Unityでアプリが動くようにした方がさまざまな形式でVRを展開できそう