Telephone core
電話ボックスサイズの狭さを使った空間演出
- オカベ
- Keywords:AR,不思議感,夢の中,ダーク
概要
これは何?
電話ボックスサイズの狭さを使った空間演出
できるだけ狭い空間(電話ボックスサイズ)で、
AR、映像投影などを組み合わせた空間演出を行う
背景と目的
背景:
〈日々の生活からの解放、ストレス解消〉
近年では不規則な生活習慣やストレスなどにより、自律神経のバランスが乱れ体や心のバランスが崩れる自律神経失調症になる人が増えている。
特に日々の些細なストレスの蓄積からなる自律神経失調症の人が多く、実際に教育実習で行った中学校での不登校の生徒の多くも、自律神経失調症の影響による生徒が多かった。このように日々ストレスを抱える人は年代問わず多く存在している。
そこで少しでも日常から離れ、わくわくできる体験ができるようなものを提供したいと考えるようになった。
〈モチーフ設定〉
昼に見かける電話ボックスは日常に溶け込み街の一部として存在している。現在ではスマートフォンの普及の理由から電話ボックスの数は減少傾向にあるが、防災的な理由から公衆電話がなくなることはないと言われている。そのため今でも存在するが一昔前のイメージがある電話ボックスにはノスタルジーな魅力があり、ミニチュア模型や公衆電話のガチャガチャが発売されたりしている。
しかしながら、夜になるとその表情は一変し不気味な雰囲気をまとう。その不気味さから数々の都市伝説や怖い話、かけてはいけない電話番号などが存在し、オカルトの題材としてよく使われる。このように”日常”と”非日常”の面を持ち合わせる「電話ボックス」をモチーフとした。
目的:
日常的な面と非日常的な面を持った電話ボックスを”ノスタルジー×病みの文化”をモチーフにさまざまな日常離れした不思議な体験ができ、気分転換やストレス解消ができる空間演出ができないかと考えた。
コンセプト
・日常の中の非日常
・不思議体験
・ノスタルジー×病みカルチャーの具現化
成果物の仕様
実際に電話ボックスサイズの空間を作成。実際の電話ボックスのように電話ボックスを置く台を中に設置する。その中にAR(インスタグラムのフィルターを利用)やインタラクティブアート(体験できる映像)を組み込む。映像は短い映像を数パターン用意し、繰り返し流す。世界観はDream coreを主とする。
全体のイメージ図&試作フィルター
試作フィルター(上)のインスタグラムフィルターのリンク
↑スマホ版インスタグラムで確認できます
フィルターのデザイン案
制作ツール
・blender
・Premiere Pro
・aftereffect
・unity
・Spark AR
プロジェクトの期間
2022.04.08 - 2022.12.23
まとめ
フィルターやモデリングの要領を掴み、よりイメージに近い成果物が作成できている。しかし、試作したフィルターのトラッキングや、公開する際に不具合が起こるので細かい修正を重ねていこうと思う。また、成果物をどのようにスペースに入れ込めばより効果的なのかがまだ模索中なので調査を続けようと思う。今後はフィルターの種類を増やしつつ、スペース内で流す映像の制作に取り掛かろうと思う。
調査
現状調査
- 自律神経失調症について
自律神経失調症とは、不規則な生活習慣やストレスなどにより、自律神経のバランスが乱れるために起こる、様々な身体の不調のこと。
ストレス社会で自律神経を乱す人が増えており、自律神経失調症と診断された人は約65万人と言われている。潜在的な患者数はその10倍の650万人,日本の約5%以上の人がかかっていると考えられている。仕事のストレス,家族や職場,地域などの人間関係のストレスなど,さまざまな精神的な負荷がかかりやすくなっていることが原因とされている。
- 電話ボックスの減少理由と無くならない理由
「公衆電話」は緊急時に誰もが有料で利用できるインフラとして提供されている。しかし、その役割がスマートフォンに代わり、設置台数は年々減少傾向にある。一方、電話線から電源を取っている公衆電話は災害時に強いというメリットがあるため今でも設置されている。
参考リンク・・・「公衆電話」がなくならない理由とは?
- 電話ボックスと周囲とのギャップ
人通りの少なさと電話ボックの放つ光のギャップに違和感、不安感を感じるため恐怖を感じる
- 外の様子の分かりにくさ
電話ボックスの中に入るとガラスの反射や音が遮断される影響もあり、「周囲に意識が向かなくなる時間がある」というのが、人間の本能的に恐怖を覚える
- 電話が鳴る可能性
公衆電話が鳴るという可能性がこのような不気味な妄想を掻き立てる
公衆電話が鳴る理由は警察や消防等が公衆電話あてに折り返し電話した場合、NTTがテスト目的で鳴らす場合、固定電話からの間違い電話の場合がある
- 怪談やウワサ話による妄想の助長
怪談や怖い話、噂の舞台として定番化しており、電話ボックス=怖いという先入観が植え付けられているため
- ノスタルジーブームについて
Z世代の若者が取り入れるレトロ要素が話題となっている。激しくトレンドが移り変わる現代だが、ここ数年は「レトロブーム」の人気が絶えない。ルーズソックスなどの2000年代ファッションや、昭和のアイドルブームなどの音楽、などさまざまな分野において、過去に流行した要素が取り入れられたものが現代でも多く見られる。
レトロの魅力の一つは、現代社会にはない「不完全さ」だと言われている。Z世代と言われる若い世代にはアナログなのが逆に新しいというように、アナログさに魅力を感じる人が多い。さらに現代のものと融合し新しい「レトロ」を生み出し続けている。このように時代の連続性が生まれ、現代でもレトロ・ノスタルジーブームは絶えない。
またこれらは細分化し「病みの文化」と融合し新たなジャンルを生み出している。
細分化されたノスタルジー×病みカルチャーの世界
先行事例
- インスタグラムのフィルター
(スマホで確認できます)
技法・技術情報
AR
Spark AR
プロジェクト管理
スケジュール
ToDo
-調査
-テーマ決め
-技術調査
-制作環境の準備(unityの導入)
進捗記録
2022.10.07
作業内容
- 実例調査
東京に行く機会があったので豊洲のチームラボとNTT ICCの展示を見に行った
- チームラボプラネッツ
・・・Body Immersiveというコンセプトをもとに超巨大な作品に身体ごと没入することによって、身体と作品との境界を曖昧にし、自分と他者と世界との境界を連続的なものに変え、私たちと世界との境界のない新しい関係を模索する作品を展示している。
実際に水の中に入ったり裸足で作品の上を歩いたりすることで全身で作品を感じることができた。
- 『ICC アニュアル 2022 生命的なものたち』にて展示されている《The View from Nowhere》の見学
・・・体験者自身がこれまでの人生で培ってきた知覚と運動の関係性,これまでの経験(あるいは未来の予測)から生まれる記憶と「今」の関係性,の双方にズレを生じさせることで,一人称でも三人称でもない世界の見方,その視点へと近づくための装置。
立体音響とVRの組み合わせにより臨場感、感覚がわからなくなる体験を味わえることができた
- アイデアのまとめ直し
ARにこだわらずVR(ゴーグル)と空間演出と音でノスタルジー×病みカルチャーを体験できる空間を作る
電話ボックスの中で繰り広げられる異常現象をショートVRムービーで制作する。
現実世界にはボックスを設置し空間の狭さを実際に演出する。
VRの空間の感じは現実のボックスのサイズとリンクさせる。
できればVR映像を操作できるようにしたい。
- VRゲームの開発について
2022.09.30
作業内容
2022.09.23
作業内容
- Unityの操作確認
- Unityでの操作確認ができないので調査
原因:パソコンの容量不足、自分の携帯との相性が悪い
解決方法:別のパソコン(windows)で再構築する?
2022.09.16
作業内容
- UnityでのVRアプリの制作
Unityでアプリが動くようにした方がさまざまな形式でVRを展開できそう