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岩本愛結/情報デザイン研究II の履歴(No.16)


カワイイ☆まるっと大図鑑

サブカルチャー的デザイン要素研究ブック

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概要

これは何?

「サブカルチャー的なかわいいデザイン」を配色・タイポグラフィ・モチーフの3要素に分解・整理した図鑑風の研究冊子

背景と目的

現代の日本社会において、「かわいい」という価値観は身近な存在となっている。
ファッション、キャラクター、SNS上のグラフィック表現など、さまざまな領域で美的基準の一つとして機能し、人々の感情や購買意欲にも大きな影響を与えている。
このように、「かわいい」は社会的にも文化的にも広く共有される概念となり、日常生活の中で自然に受け入れられている。

一方で、かわいい」という言葉は非常に多義的であり、人によって想起するイメージが異なる。
一般的には、「ガーリー」「ナチュラル/ミニマル」「フェミニン」「レトロ」などの系統が挙げられる。これらは、ベビースキーマ的な形状や柔らかい色彩、親しみやすいモチーフなど、社会的に共有された自然な可愛さであり、多くの人が直感的に受け入れやすい特徴を持つ。
一方で、「夢かわいい」「甘ロリ」「デコラ」「地雷系」「病みかわいい」など、サブカルチャー的な世界観をもった“かわいい”も存在する。
これらは、感覚的な印象を創り手が意図的に構築しており、ジャンルごとに世界観や表現の方向性が異なる。
そのため、各ジャンルの特徴を比較することで、"かわいい"の多面性を整理・可視化することができる。
このことから、現代の感性をデザイン構造として理解する上で、サブカルチャー的“かわいい”は研究対象として最も適していると考えた。

これらのスタイルは、もともとは服飾文化の文脈で発展してきたが、その後SNSやデジタルメディア上で視覚的表現として用いられ、現在ではグラフィックデザインやプロダクトデザインなどの多様な領域でも展開されている。
よって、“かわいい”をデザイン的現象として捉える際には、衣服や装飾にとどまらず、色彩や文字、モチーフなどの視覚要素による分析も有効であると考える。

しかし、既存の「かわいい」関連資料の多くは配色・フォント・モチーフを個別に扱う実用書にとどまり、これらの要素を「かわいい」という視点から整理・比較した資料は多くない。
また、サブカルチャー的“かわいい”に関する資料は、文化社会学やファッション論の文脈で語られることが多く、視覚デザインとしての整理は十分に体系化されていない。
そのため、実際にかわいいデザインを制作しようとする学生やデザイナーが、どのような要素を組み合わせれば“かわいく見える”のかを体系的に理解・応用できる指針が不足している。

そこで本研究では、「サブカルチャー的なかわいい」の「グラフィックデザイン」に焦点を当て、視覚的印象を形成する情報デザイン要素の、
配色(カラーリング)
タイポグラフィ(文字表現)
モチーフ(形・装飾)
という三つの要素を中心に、各ジャンルの特徴を分析・整理する。

本研究の目的は、これまで感覚的・主観的な印象とされていた“かわいい”を、デザイン構造として捉え直し分析することで、現代の感性がどのように視覚化され、デザインとして再構築されているのかを明らかにすることである。
そして、その成果をもとに今後のデザイン表現や創作における新たな指針を提示し、サブカルチャー的“かわいい”の各ジャンルの比較から、それぞれの特徴や世界観の差異を視覚的に示すことで、馴染みのない人にも多様な“かわいさ”の構造と魅力を伝えることを目指す。


コンセプト

本研究のコンセプトは、「デザイン視点で探るかわいい構造」と位置づけ、感覚的な印象として語られがちな“かわいい”を、配色・文字・モチーフといったデザイン要素の関係性として整理・可視化することにある。

成果物としては、サブカルチャー的“かわいい”の多様な系統を横断的にまとめた『カワイイ☆まるっと大図鑑』という研究ブックを制作する。

ターゲットは、サブカルチャー的な“かわいい”に興味を持つ層と、そのデザインを学ぶ学生やデザイナーである。
馴染みのある層に対しては、ビジュアルブックとして楽しみながら各ジャンルの世界観や魅力を体感できるように設計している。
一方で、これまであまり馴染みのない層に対しても、ジャンルごとの視覚的要素を提示することで、特徴や魅力を理解しやすくする。
そして、学生やデザイナーにとっては、各ジャンルの視覚要素の構造的な整理や分析を示す指針となり、今後の制作や学習に活用できる資料としての役割も果たすことを目指す。

ページごとにジャンル(例:夢かわいい、病みかわいい、甘かわいいなど)を設定し、それぞれの世界観を構成する配色パレット、タイポグラフィ見本、モチーフコレクションを整理・提示する。
また、各ジャンル間の比較ページを設け、トーン(淡い・強い)、形態(丸み・角ばり)、象徴(甘さ・毒性)といった視覚的特徴を軸にした分析的な比較を行う。

この冊子は、単なる“かわいい”資料集ではなく、“かわいい”を生み出す視覚構造そのものを観察・発見できるものとして設計する。
また、誌面デザイン自体も研究成果の一部とし、情報整理と各ジャンルの世界観の演出を両立させる。


成果物の仕様

A4サイズの冊子(36ページ想定)

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⬆️台割 🔽レイアウト進捗

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制作ツール

Adobe Illustrator

プロジェクトの期間

2025.09.15 - 2026.01.06

まとめ




調査

現状調査

◆「かわいい」デザインの多様化と細分化
近年の日本社会において、「かわいい」は単なる“若年層向けのガーリーな意匠”を超え、感情・文化・価値観を反映する複合的なデザイン概念として広がっている。国境を超え進化する「kawaii」文化
SNS文化の発展やファッション、アート、キャラクターデザインなどの領域を通じて、「かわいい」は多様なサブジャンルに分化し、自己表現の手段として定着している。
特にInstagramやX(旧Twitter)、TikTok、youtube、PinterestなどのSNS上では、
ユーザー自身がクリエイターとなり、“かわいい”を自ら定義・発信・拡張していく文化が形成されている。
その結果、「かわいい」は単一のスタイルではなく、価値観・感情・世界観の表現方法として多様化した。
以下は代表的なサブカルチャー的“かわいい”のジャンルである。
–-–-–-–-–-–-–-–-
・甘ロリ(Sweet Lolita):フリル・レース・パステルピンクなどを多用し、可憐でロマンティックな世界観。

・夢かわいい(Yume-kawaii):パステルカラーやファンシーモチーフを通して、現実離れした幻想的な世界観。

・病みかわいい(Yami-kawaii):“夢かわいい”を基調に、包帯・薬・流血など「病み」を象徴する要素を取り入れ、痛みや孤独を表現した世界観。

・毒かわいい(Poison-kawaii):強めのコントラストを使用し、可愛さに毒々しさや不穏な要素を組み合わせた通常の可愛さとはギャップを感じさせる世界観。

・パンクかわいい(Punk-Kawaii):強めのコントラストを使用し、パンクファッションの要素(チェック柄、ボーダー柄、ドクロ)を含んだ反抗的で個性的な世界観。

・デコラ(Decora):デコラティブ(装飾過剰)が語源で、原色や、ビビッドカラーなどのカラフルな装飾を過剰に重ねたポップな世界観。

・ゴスロリ(Gothic Lolita):黒やボルドーを主調に、十字架・薔薇・レースなどを用いた、荘厳で落ち着いたクラシカルな世界観。
–-–-–-–-–-–-–-–-
特にこれらのサブカルチャー的“かわいい”は、既存の「清潔・無垢・親しみ」といった“かわいい”の枠を逸脱し、毒・闇・反抗・過剰性を積極的に取り込むことで、自己表現・感情表現・アイデンティティの象徴としても機能している。

◆マーケティング・ブランド戦略への導入
「かわいい」はすでに商業的価値を持つものとして確立している。
PRキャラクター、観光ポスター、企業ブランディングにおいても“かわいい”が積極的に用いられ、消費者の感情や共感を喚起する手段として機能している。
また、“かわいい”は商業デザインに留まらず、アート表現の批評的テーマとしても展開している。
例として、メンヘラチャン10周年展では「病みかわいい」という感情の可視化を通して、個人の孤独や社会的違和感を“かわいさ”の中に包摂する表現が提示された。
また、「毒×かわいい×デコラティブ」を主題とする展示あさくら画廊ーUNLIMITED CREATORS STORE-では、装飾過剰と異形性を肯定する美学が示された。
こうした動向は、“かわいい”が単なる感覚的カテゴリーではなく、社会的メッセージや個人の情動を媒介する表現形式として扱う動きも見られる。

◆現状における問題点と研究の必要性
こうした“かわいい”の多様な広がりに対して、デザイン構成の観点から体系的に分析・整理した資料は多くない。
市販のデザイン書籍やWeb資料では、「配色見本帳」「フォントまとめ」「モチーフ素材集」などの実用書は多数存在するが、それらはあくまでスタイルの模倣や素材収集を目的としたものにとどまっている。
学術研究においても、「かわいい」を心理学的・文化論的に扱う研究は増えている一方で、視覚構成要素の組み合わせによって“かわいい”を生成するデザイン的構造を分析した事例は極めて少ない。

そのため、「かわいい」をどのような色・形・質感・構成が支えているのか、異なるジャンルの「かわいい」がどのように差異化・重なり合っているのか、それらをどう体系的に理解・応用できるのかといった視点は、依然として未整理のままであり、実際のデザイン制作において「かわいい」を再現・応用する際の構造的理解や指針が不足している。


先行事例

技法・技術情報

プロジェクト管理

スケジュール

ToDo





進捗記録




2025.10.13

資料収集・整理

レイアウト進捗

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🎀発表準備🎀

テーマの確定
・メインビジュアル(仮)
概要欄の記入(背景,目的など)
調査欄の記入(現状,先行事例,技術・技法)
プロジェクト管理欄の記入(ToDo,スケジュール)
台割記載
・進捗記録:試作(9/15,9/22,9/2910/6, 10/13

zoomの環境確認

・通信環境のチェック
・画面共有のチェック
・マイク/カメラのチェック
・3分
・プレゼンテーションモード‼️



2025.10.06

🎀発表準備🎀

テーマの確定
・メインビジュアル(仮)
概要欄の記入(背景,目的など)
調査欄の記入(現状,先行事例,技術・技法)
プロジェクト管理欄の記入(ToDo,スケジュール)
台割記載
・進捗記録:試作(9/15,9/22,9/2910/6, 10/13)
ーーーーーーーーーーーーー
・zoomの環境確認
・通信環境のチェック
・画面共有のチェック
・マイク/カメラのチェック
・3分
・プレゼンテーションモード


台割

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レイアウト進捗

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資料収集・整理

参考




2025.09.29

❤︎かわいい(配色・タイポグラフィ・モチーフ)研究ブック❤︎

資料収集・テーマ整理

メインタイトル案

カワイイ∞大図鑑
カワイイ∞だいずかんっ!!
カワイイまるっと☆大図鑑
まるっと♩カワイイデザイン大図鑑
サブカル☆デザインコレクション
サブカル❤︎デザインコレクション
Charme Collection     "魅力のコレクション"
Singular Charme Collection "特別な魅力のコレクション"
Twinkle Charme Collection  "輝く魅力のコレクション"



🎀発表準備🎀
テーマの確定
・メインビジュアル(仮)
・概要欄の記入(背景,目的など)
・調査欄の記入(現状,先行事例,技術・技法)
プロジェクト管理欄の記入(ToDo,スケジュール)
・進捗記録:試作(9/15,9/22,9/29,10/6, 10/13)



2025.09.22

❤︎かわいい(配色・タイポグラフィ・モチーフ)研究ブック❤︎

‼️色彩研究は既存の文献が豊富で独自性を出さないといけない

資料収集・テーマ整理(Adobe Color・Pinterest)

先行事例

ガントチャート🗓️






2025.09.15

個人的関心(趣味・体験・日常の困りごと)

社会的課題(環境問題、高齢化、都市、教育など)

デザイン領域(グラフィック、映像、UI/UX、サイン、空間など)

テーマ3案出し➡️"かわいい 〇〇 のガイドブック"

1️⃣かわいい”レシピ本”

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⬅️ごはんのレシピ本は"かわいい"の方向性が違う家庭的な温かみを感じるデザインが多い
➡️スイーツのレシピ本はかわいい/ときめくデザインに近いものが存在する
‼️おいしそうなごはんを作るのがむずかしい
👉ずぼら飯にして料理工程はシンプルに、本のデザインに力を入れる?
色の統一感:ピンク+黒
小物で演出:クロス・箸・カトラリー・グラスなど
レシピ:簡単手順のみで、あくまでおまけ感覚
💡ポイント
料理は簡単でも、撮影・盛り付け・配色で“雑誌風かわいい”を作る
ページごとにテーマカラーや小物を変えると誌面にリズムが出る
卵・おにぎり・パスタ・サンドイッチで日常ごはん系のバリエーションを出す
左:大写真
右:材料と作り方(3〜4ステップでOK)+小さなデコや吹き出し


2️⃣かわいい 色の組み合わせ パターン集