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第9回 インフォグラフィックス +インフォサウンド
インフォグラフィックス
インフォグラフィックス(Infographics)とは、データや知識を視覚的に表現したもので、ピクトグラム、アイコン、グラフ、表、地図、取説や教科書の図版など、概念的情報を万人に分かりやすく表現するためのものです。
データインク比について
https://www.google.co.jp/search?q=Data-ink%20ratio&source=lnms&tbm=isch
エドワード・タフテによる「良いグラフィック」の指標で、「グラフィック全体の印刷にかかったインク量のうち、データを伝えるために用いられたインク量の比率が 1.0 に近いほど良い・・と考えられます。
ごちゃごちゃしてるとちゃんと的確に情報が伝わらない
言葉をちゃんとインプットすることで良いデザイナーになる
Pictgram
ピクトグラムとは、主として公共空間で各種の案内・情報伝達に用いられる「絵文字(サイン)」です。トイレ、非常口、案内所や情報コーナーなど、公共案内の大半は国際標準が定められています。案内図を作成する場合などは標準ピクトグラムを用いましょう(標準があるのに勝手にリメイクするのはユーザ視点で考えて好ましくありません)。
http://www.gerdarntz.org/
Emoji(Wikipedia)
Emoji 文字コード一覧(Unicode)
文字コード表における「U+」は「Unicode の文字コード値」を意味する記号で、それに続く文字列がコードポイントです。HTML等に記載する場合は、[&#x] と [;] でコードを挟んで以下のように書くと表示されます。✋
http://guppy.eng.kagawa-u.ac.jp/~kagawa/OpenCampus/unicode.html
Sign
サインとは、特定の意味を伝達する「印」のことで、記号、信号、合図、手まね、身ぶり、標識、標示、掲示、看板などが含まれます。
サインとは(日本サインデザイン学会)
http://www.sign.or.jp/about_sign
GoogleImage:案内 サイン デザイン
論文・レポートでは、図表にユニークな(他とかぶらない唯一の)番号とともにキャプションをつけるのが一般的です。
表のキャプションは表の左上(表は左上から見る(読む)ため)
図のキャプションは図の下(図は全体を見るため)
第8回 文字とタイポグラフィー
文字は特殊な情報伝達媒体で、視覚情報であると同時に聴覚情報でもあります。
古代文明の文字
メソポタミア文明は楔形文字、エジプト文明はヒエログリフ、インダス文明はインダス文字、黄河文明は漢字・・4大文明はいずれも特有の文字を創り出しました。そしていずれも最後は滅びました。
アルファベット(紀元前1500年頃〜)
漢字 > 仮名文字
日本では4〜5世紀ごろ中国から入った漢字が文字利用のはじめ
漢字に単純に音を対応させた「万葉仮名」が7世紀ごろには成立
カタカナはその漢字の一部をとるかたちで成立
仮名文字は、奈良時代にめばえ、平安時代には運用されていたとされますが、諸説あって、成立時期がはっきりしない・・というのが実情です。
一般には平安時代の初期に作られたとされていますが、誰かがある時期に、計画的(政治的)に制定したものではないようです。
仮名書きの有名な文は、古今和歌集仮名序(紀貫之)
参考:日本の神代文字、ヲシテ文字
起源は農耕革命
文字は、農耕・文明のはじまりと同時期に誕生しています。それは広大な土地の支配、「富」の分配に関わる記録などに何らかの記号が必要になったためだと考えられます。
格差は文字にはじまる
言語文法は自然発生的ですが、多くの文字は恣意的・政治的に発生しています*2。言葉・音楽・絵画、いずれも見よう見まねで習得することが可能ですが、文字は恣意的に作られたものであるため、個人が文字の読み書きを身につけるには「文字の仕組みの開示」あるいは「教育」が必要です。結果、それを読み書きできる人とそうでない人との間には、大きな「情報格差」が生まれました。古代社会では一部の人間が文字を独占することで支配者となり、一方で、文字の効用を知らなかった(気づかなかった)人々は、支配される民となったのです
第7回 聴覚情報
視覚は「空間」的な思考に、聴覚は「時間」的な思考に関係します。私たちの脳は一般に視覚優位の情報処理を行っているようですが、映像に音楽を付けるとその見え方が一変するように、「音」は重要な情報デザインの要素です。
「耳を傾ける」という言葉のとおり、他者の苦悩、環境の悲鳴・・様々な「変化」に気づくためにも聴覚的・時間的な思考が必要です。
https://taira-komori.jpn.org/telephonevoice.html
https://illusion-forum.ilab.ntt.co.jp
第6回 視覚情報
情報処理に際し、刺激情報が目から脳へと上がっていくプロセスをボトムアッププロセス(データ駆動型処理)といい、逆に脳の知識ベースを利用して刺激を待ち受ける、つまり、上から下へ降りてくるプロセスをトップダウンプロセス(概念駆動型処理)といいます。
私たち「人」が情報の読み取りを行う場合は、ボトムアップがすべてではなく、自分の知識ベースを手がかりに「こちらから予測をつけながら情報を迎えにいく」というトップダウンが大きく関わっていると考えられます。
第5回 私たちにとっての「環境」とは
私の身体に対する外部、屋内空間に対する屋外、地域共同体とその外部、国家に対する世界、世界に対する地球環境。環境は「内部」に対する「外部」として、同心円状にイメージすることができます。
はじめにモノがあってそれに名前がついた(素朴実在論)わけではなく、言葉の「存在喚起能力」によって、対象はそれとして認識されています。
境(世界)を制御できると思っているのはホモ・サピエンスだけです。生の自然を言語化(情報化)しつくすことはできず、したがって自然を制御しようとする「技術」には限界があります。「危機管理」という言葉がありますが、危機は想定外のところからやってくるものなので、管理できるという前提で行う準備には限界があります。人間は自然環境に対してもっと謙虚になるべきでしょう。
想定外のことが起こるので万全な準備はできない
第4回 情報デザインの諸相
- 情報デザイン
良い情報デザインとは? (私見) - 情報を遠隔・非同期的に複製されやすい状態にすること
- 情報×デザインの「てにをは」
- 情報でデザインする > ハードからソフトへ
- 情報にデザインする > 混沌(非情報)から秩序(情報)へ
- いまだ情報として捉えられていない存在を発見し、それを情報化する
- 時計、温度計、BigDataが見出す隠れた意味・・
- 情報をデザインする > 一般に言う「情報デザイン」
- 情報とデザインする > 情報(ソフト)とともにモノ(ハード)をデザイン
風が聴覚的の判ったりサインでわかること
身分の違いを椅子というハードではなく上座下座、ネームプレートなどのシステムで解決する
野球はボールとルールというシステムで成り立つ
金はいらない
資源を使わずに人生を楽しめる
時計→時間を意識することができる
情報デザインの 5W2H
- What : これは何? 例)イベント「〇〇」の開催案内等
- Why : なぜ? 例)イベント開催の目的・主旨等
- When : いつ? 例)開催期間等
- Where : どこで? 例)会場、会場までの交通案内等
- Who : 誰が? 例)出演者、出品者、主催者等
- How : どのように? 例)申込方法等
- How much : いくら? 例)入場料 参加費など
情報デザイナーの役割
世の中の様々な問題に気づき、その解決策を提案するのがデザイナーです。
問題解決の様々なステップに情報デザインの力が必要とされています。
現状をわかりやすく知らせる
- 問題に気づかせる
問題解決のための知識を共有する
問題の解決方法を提案する
第3回 デザインとは何か
- bad designを見て考えてみよう
デザイン思考とPDCAの違い
- 共感があるかないか
- PDCA→製品を作る過程でそれが正常か確認
- 売れるのかどうか、売上を上げたい
- 売れるのかどうか、売上を上げたい
- デザイン思考→良いかどうか、どうやって良くしようか、問題がないものが作れているか
- みんながいいねって言う、なんかみんなが使っちゃう
- みんなが気づかない問題に早く気づくことがデザインの一歩
- 問題はいっぱいだし、気づかれてない問題が多い
第2回 情報とは何か
情報デザイン論/2022|2022.04.20
情報とは
- 何らかの媒体を通じて発信者から、受信者に伝達される意味内容のこと。
- information n, inform v
1.教育する、訓練する 2.形づくる、生み出す 3.知識を授ける、教える
4. …の特徴を与える;魂を吹き込む 5. 人に…を知らせる - 物質・エネルギーが存在する様態、すなわち、
時間的・空間的、定性的・定量的なパターンが「情報」である- つまりパターンが決まれば新たな情報が生まれたり、パターンが同じであれば同じ情報と言える。
- 物質として存在する情報媒体は空間に拘束されるとともに、時間の流れに逆らうことができませんが、情報は、空間・時間を超越します。
- 書いたことを後で来た人が見ることができる。ex.動画、遠隔、オンデマンド
- 自分の意欲がないとオンデマンドなどは最大限活かすことはできない
情報を捉える視点
- 情報は主に「視覚情報」「聴覚情報」(「触覚情報」)に分類できる
これらは光・電波・音波・力といった物理的な存在であり、電気・電子的な情報として様々な媒体によって転送・蓄積することができます。「味覚情報」「嗅覚情報」も情報ではありますが、これらは化学的なもので、その発生・転送・蓄積・再生に関する技術は発展途上にあります。
- 情報は、「情報源」から発生し「情報媒体」に載って移動する
- 聴覚情報:情報は「音源」から発せられる
- 視覚情報:情報は「二次光源」上にある(「光源」がそれを照らす)
- 2DCGは光源がないが、3DCGは光源が必要
- 写真も光源が重要
- 音楽は音源が重要
- 情報にはアナログ(類似・連続的)とデジタル(数値・離散的)がある
- アナログは情報と媒体が一体となっている(フィルム、アナログレコ〜ド)
- 波をそのまま模倣する
- デジタルは情報と媒体が独立している(USB、ネットワークドライブ・・)
数値化して現す- もしも他の生命体がCDとレコードを見た時アナログのレコードは復元できるだろう
- 虫を顕微鏡でみたら細胞までどこまでも見ることができるが、画像で見るとピクセルになってしまう
- アナログは劣化しても見ることができるが、デジタルは0と1しかないので少しでも破損したら見れなくなってしまう
- アナログは情報と媒体が一体となっている(フィルム、アナログレコ〜ド)
プロダクトデザインと情報でサインの違い
- プロダクト
- 物なので、自然などに配慮がいる
- 有限なので費用がいる、限界がある
- 情報
- ソフトなので費用がかからない、無限なのでいくらでもサービスを提供できる
- デジタルタトゥーや誹謗中傷などを起こさないようリテラシーが必要
- 情報は「有限の要素」の配列として編集される
- 文字は有限の要素の集合で、個々の文字にはコードが割り当てられている
- 情報は複製される
- 情報は物質ではないため複製コストがかからない(限界費用0)
- 複製・共有されない情報は情報として機能しない
- 現在はデジタルが普及していて著作権が叫ばれている
- コピーレフト
- 情報は「生産完成品」ではない(送り手側だけで成立するものではない)
- 工場で生産される「製品」の大半は「生産完成品」
- 文学・映像・音楽・・いずれも「受け手」の状態が関与する
- 今までは独占的に情報を売っていたけれど、今はオープンソースによってみんなが集って共有した情報からビジネスが生まれている。
情報量
情報の「量」は「数量化」が可能で、私たちは日常的にそれを使っています。
要点の確認
- ひとつの主語に出現確率の低い述語をつなぐと、情報量の大きな(新規性の高い)表現ができる。
- ひらがなを切る、ひらがなを洗う、ひらがなを食べる・・などと、出現確率の低い単語をつなぐことで、「ひらがな」を活用するアイデアは拡大する。
- 要素と要素を「斜めに」つなぐ、異なる地平にあるものをつなぐ
> アイデアは「切って」「つなぐ」、という「編集」によって生まれる。
考えてください